Irving Mills And His Hotsy Totsy Gang 1929-1930 | 風景の音楽

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“のすたるジジイ”が30~50年代を中心にいいかげんなタワゴトを書いております。ノスタルジ万歳、好き勝手道を邁進します。


令和6年4月8日(月)
Irving Mills And His Hotsy Totsy Gang 1929-1930 Vol.2(★★★★★)
ノスタルジ度(★★★★★)
ジャンル:Swing


Side 1 
1.Some Fun
2.Can’t We Get Together
3.Sweet Savannah Sue
4.Ain’t Misbehavin’
5.Doin’ The New Lowdown
6.Harvey
7.March Of The Hoodlums
8.Stardust

Side 2
1.Theme / Nobody’s Sweetheart
2.Harvey
3.Manhattan Rag
4.What Kind Of Man Is You
5.My Little Honey And Me
6.High And Dry
7.Barbaric

Arnold Brilhart (as : A1 to A3, B1, B2), Unknown Artist (as : A1 to A3), Irving "Babe" Russin(ts : B1, B2), "Babe" Russin (ts : B6, B7), Larry Binyon (ts : A1 to A3), Pee Wee Russell (ts, cl : A6 to A8), Miff Mole (tb : A1 to A3, A6 to B2), Tommy Dorsey (tb : B3 to B7), Bill Moore (9) (曲: B6, B7), Leo McConville (tp : A6 to A8, B3 to B5), Manny Klein (tp : A1 to A3, A6 to B7), Phil Napoleon (tp : A1 to A3), Bill Moore (tp : B1, B2), Brilhartcl 曲: A4, A5), Arnold Brilhart (cl, as : A6 to A8, B3 to B5), Jimmy Dorsey (cl, as : A6 to B7), Frank Signorelli (p : A1 to A3), Jack Cornell(p, acco : B6, B7), Hoagy Carmichael (p, celesta, vo : A6 to A8, B3 to B7), Hoagy Carmichael (p, vo : B1, B2), Dick McDonough (g, banjo : B1, B2), Dick McDonough (banjo : A6 to A8, B3 to B7), Chauncey Morehouse (vib : A6 to A8, B3 to B5), Matty Malneck (vn : B1, B2),  Chauncey Morehouse (ds : A1 to A3, A6 to B5), Gene Krupa (ds : B6, B7), Bill "Bojangles" Robinson (tapdance, vo: A4, A5)

Recorded 1929~1930
Released by Retrieval – FJ-123(mono)

昨日の日の入りは18時23分だった。
今朝の日の出は5時34分だ。
今朝も曇り空で午後には雨が降るようだ。
桜が満開なのでこの雨で葉桜となるだろう。

アーヴィング・ミルスの29年から30年にかけての録音。
リトリーバルの85年オリジナル復刻盤である。
白地の中央に青く額縁にしたジャケット。
古い演奏はなんでも青くするってクセはいけないね。

針を下ろすとラジオ・レインジながらくっきりした演奏が流れ出す。
ジャケ裏面にはブランズウィックのレーベル写真が載っている。
音源が同社のSP盤なんだろう。
保存状態がよかったのか、とてもクリアでしっかりした音だ。

ほんの少しだけチリノイズが載る部分もあるが
これだけ鮮やかなSP盤なら充分すぎるくらいだ。
“ホッツィ・タッツィ・ギャング”てのはどういう意味なんだろう。
アーヴィング・ミルズは兄弟でJazz Discの出版社を設立している。

調べてみると、ミルズは会社経営だけでなく歌も歌い、作詞作曲も手掛けていた。
26年からは十数年、エリントン楽団のマネージャもしている。
ミルズは演奏家ではなかったが、スタジオ録音をするために
“Hotsy Totsy Gang”を結成したとある。

Hotsy Totsy Gangの中にはドーシー兄弟やジョー・ベヌーティなどがいた。
バンド名の意味は調べても判らなかった。
演奏はゆったりのびのびとしている。
40年代のハイテンポな演奏ではなく、椅子にどっかり腰を下ろしてゆったりと演っている。

こういうのんびりした演奏はいいねえ。
泥臭さのないスマートな演奏だ。
この屈託のなさは白人ばかりで演っているからかもしれない。
ジャケットの裏面には水色の極小フォントでごちゃごちゃ書いてある。

とても読めないので諦め、表のミルズの写真をみながら聴いた。
内輪だけで集まって笑いながら世間話をしているような雰囲気だ。
落語の浮世床みたいなのんびりしたアルバムだ。
あらためて古いものはいいねえと感嘆しました。