The Legendary Art Tatum | 風景の音楽

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“のすたるジジイ”が30~50年代を中心にいいかげんなタワゴトを書いております。ノスタルジ万歳、好き勝手道を邁進します。


令和6年1月21日(日)
The Legendary Art Tatum(★★★★★)
ノスタルジ度(★★★★★)
ジャンル:Swing


Side 1
1.Begin The Beguine    2:51
2.Someone To Watch Over Me    3:08
3.Body And Soul    3:27
4.Willow Weep For Me    3:30
5.Too Marvelous For Words    2:21
6.Danny Boy    3:02

Side 2
1.Tenderly    3:51
2.You Took Advantage Of Me    3:23
3.Yesterdays    3:05
4.I'll Never Be The Same    2:35
5.Without A Song    2:28
6.Little Man You've Had A Busy Day    3:09

Art Tatum(p)

Recorded 1956
Released by 20th Fox – FOX 3029(mono)/ ビクター音楽産業株式会社 – MJ-7093(mono)

昨日の日の入りは17時12分だった。
今朝の日の出は7時3分だ。
今朝も雨が降っている。
昼には雨が上がるようだ。

アート・テイタムのピアノ・ソロ、56年の録音。
オリジナルは20th Fox、これはビクターの復刻晩。
“不滅の名演”シリーズの第20集である。
カリフォルニアの個人宅でのパーティでテイタムが演奏したものだ。

それを主催者がテープ録音していたのである。
知り合いばかりのパーティで、テイタムはリラックスして
自由にソロを繰り広げている。
よくぞテープを回していたものだ。

テイタムのピアニズムはアール・ハインズやファッツ・ウォーラと共通する
スイングのドライブ感が強烈だ。
アタシにはこういうスイング・ピアノはとても弾けぬ。
だからただ耳を傾けるだけだ。

表面最後に収められた“Danny Boy”が実に鮮やかだ。
テイタムはこのDanny Boyを何度も録音して居るが
このパーティでの録音が一番リラックスして豊かな演奏になっている。
このアルバムは、敢えて拍手をカットしたようで、演奏が終わった瞬間でハサミを入れている。

Danny Boyの冒頭には拍手が入っているのでライブ感がある。
拍手や会話を入れたままにした方がよかったのに勿体ない。
録音エンジニアは、演奏だけに集中したくなるクセは
治したほうがよろしい。

それでものすたるジジイとしてはまことに心地よい。
テイタムは音楽を心ゆくまで楽しみながら弾いている。
それを横で聴いているような気分になってくる。
この年の11月にテイタムは病没したのが実に残念である。