The Old Rugged Cross / Jo Stafford & Gordon MaC | 風景の音楽

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“のすたるジジイ”が30~50年代を中心にいいかげんなタワゴトを書いております。ノスタルジ万歳、好き勝手道を邁進します。

令和6年1月20日(土)
The Old Rugged Cross / Jo Stafford & Gordon MaCrae(★★★★★)
ノスタルジ度(★★★★★)
ジャンル:Pop, Folk, World, & Country, Gospel, Vocal


Side 1
1.Whispering Hope 3:28
2.Abide With Me 2:39
3.In The Garden 2:14
4.Beyond The Sunset 2:48
5.Beautiful Isle Of Somewhere 2:55
6.It Is No Secret (What God Can Do) 3:06

Side 2
1.I Found A Friend 3:04
2.The Old Rugged Cross 2:26
3.Rock Of Ages 1:56
4.Star Of Hope 2:50
5.Now The Day Is Over 2:15
6.A Perfect Day 3:06

Jo Stafford, Gordon MaCrae(vo), Paul Weston(arr, cond)

Recorded 1962
Released by Capitol Records – T 1696(mono) / Music For Pleasure – MFP 5798(stereo)

今日は二十四節季の大寒だ。
いまは極寒の時期だが、今年はまだ雪も降らずなんとか持ちこたえている。
今日から七十二候は“款冬華(ふきのはなさく)”。
昨年から玄関アプローチにツワブキが自生している。

ツワブキには蕗の薹は出てこない。
里山ではそろそろ山蕗の蕗の薹が出始めるのだろうか。
一月ではまだまだだろう。
孫の住む大分ではどうだろうか。

昨日の日の入りは17時11分だった。
今朝の日の出は7時3分だ。
小雨がポツポツして薄暗い。
冬の空はきりっとした冬晴れが盤である。

ジョー・スタッフォードとゴードン・マクレエの62年録音。
オリジナルはキャピトル、これはEMIの90年復刻晩。
こちらのジャケットの方がオリジナルよりずっと素晴らしい。
秋晴れの青空に時計台のある白い家が映えている。

針を下ろすとノイズレスで見通しの佳い爽やかな音だ。
ステレオで復刻したのが残念だが、90年らしく素晴らしい音質である。
スタッフォードのアルトにゴードンのおだやかなテナーがまことに心地よく響く。
ジャケットを観ながら聴いていると“古き佳きアメリカ”を実感する。

オケ伴はポール・ウエストン楽団で六十年代でも演っていたとは知らなかった。
歌唱に寄り添うアレンジは流石である。
“ニューヨークの秋”はスタッフォードとウエストン楽団の素敵なアルバムだ。
アタシは四十年代のウエストン楽団の10インチ盤を何枚かもっている。

こういうノスタルジックなアルバムを聴くと
前衛に夢中になっていた若い頃がなんだか夢のようである。
いや、若い内からノスタルジックに夢中になっていてはいかん。
若者は全力で駆け抜けねばならぬ。

ノスタルジに浸るのはジジイの特権である。
寒い冬の朝に断末魔の如きFree Jazzを掛ける勇気はない。
今年はまだガス・ヒータを使わずにエアコンだけで我慢しているのは
少しでも部屋に湿気を出さぬ為だ。

湿気はオーディオとVINYLの大敵である。
だもんでアタシはワークマンの防寒ベストを着込んで我慢しているのだ。
スタッフォードとウエストン楽団を聴くと
暖かな陽射しの下に居るようなほっこりした心持ちに誘われる。