Deanna Durbin Soprano With Orchestra | 風景の音楽

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“のすたるジジイ”が30~50年代を中心にいいかげんなタワゴトを書いております。ノスタルジ万歳、好き勝手道を邁進します。


令和2年8月17日(月)
Deanna Durbin Soprano With Orchestra(★★★★★)


Side 1 

1.Spring Will Be A Little Late This Year
2.Musetta's Waltz Song
3.Amapola (Pretty Little Poppy)
4.When April Sings
5.La Estrellita (My Little Star)
6.The Turntable Song ('Round, An' 'Round, An' 'Round)

Side 2
1.Always
2.Les Filles De Cadix (The Maids Of Cadiz)
3.Because
4.Blue Danube Dream
5.Poor Butterfly
6.Kiss Me Again

Deanna Durbin(vo), With Orchestra

Recorded ?
Released by Decca ‎– DL 8785

今日から七十二候は“蒙霧升降(もうむしょうごう)”。
蒙霧升降とは深い霧を纏うという意味だ。
早朝に深い霧が掛かってひいやりと涼しくなるのは山地のことで
京都はゆらゆらと陽炎しか見えぬ。

ディアナ・ダービンの録音年代不明のアルバム。
デッカの58年再発のモノーラル盤である。
ジャケットは色褪せしているが盤面は良好である。
オリジナルはどうやらモノクロ・ジャケットのようである。

ダービンが引退したのは1950年、29歳のときだ。
その後はビジネスとは一切関わることはなかった。
ダービンのアルバムは沢山出ているが
どれも10代から20代の録音である。

針を下ろすとまことに深みのある録音だ。
ダービンの若々しい歌声が溌剌と輝いている。
彼女が30代を待たずして芸能界を引退したのは
慧眼だったとおもう。

フィルムも録音もすべて若い時分のものだけだ。
俳優としても歌手としても円熟した姿が見られぬのは残念だが
ダービンは永遠に美しく華やかなままである。
このアルバムのいくつかの曲はかなり若い時期のものもあるようだ。


澄み切った初々しいソプラノが盛夏の空によく似合う。
このふくよかなジャケット写真は引退直前の撮影だ。
自然で素直な雰囲気ではあるが、
アタシは10代の写真を使って欲しかったね。