Unser König Ludwig/Occamstreet Footwarmers | 風景の音楽

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“のすたるジジイ”が30~50年代を中心にいいかげんなタワゴトを書いております。ノスタルジ万歳、好き勝手道を邁進します。


令和2年8月13日(木)
Unser König Ludwig/Occamstreet Footwarmers‎(★★★★★)


Side 1 
1.Gloryland
2.Die G'schicht Vom König Ludwig    
3.Linderhof Rag    
4.Salutation March
5.Walking With The King    
6.Neuschwanstein-Lied

Side 2
1.Heil Sei Ludwig Unserem König
2.Der Graf, Das Schaf
3.Wo Die Alpenrosen Blüh'n
4.Lohengrin's Blues
5.Winin' Roy Louis
6.Mein König Heißt Ludwig

Peter Strohkorb(cl, ss), Peter Schmid(tb, vo), Alfred Linn(tp, vo), Yola Krause(kb), Cornelius Griebel(banjo), Christian Gogos(b), Hermann Kügler(ds)

Recorded May 23, 1969 at Jazz Saloon Allotria 
Released by Karussell 2415042

昨夜は久しぶりに激しく雨が降った。
おかげで今朝は散水をしなくて済む。
だが大気に湿気が入り込んでいるので
室内で扇風機を掛けていても蒸し暑いのには参った。

オッカムストリート・フットウォーマーズの69年録音。
カルーセルのオリジナル盤である。
4人の男と1人の女が楽器を持ってサウナに入っているジャケット。
サウナに楽器持ち込んだらいけません。

バンジョー男以外はみんな裸の女性に視線が行ってるのがいいねえ。
この女性は誰なんだ。
ライナーがドイツ語なのでさっぱり判らぬ。
バイエルン州で一番古くからあるデキシー・バンドである。

陽気で朗らかなデキシー演奏だが、ヴォーカルがドイツ語なので
その違和感がなんとも可笑しい。
ヴォーカルの中に女性の声が混じって聞こえるのは
ジャケットでギターを持っている人なのだろうか。

胴間声の男声ヴォーカルはどう聴いても
ミュンヒェンのビアホールそのものである。
ここにアコーディオンを加えたら
とてもデキシー・ジャズではない。

明瞭で解像度のよいくっきりした録音はさすが独盤。
カルーセルというレーベルは初めて聴くが
なかなかよい録音をするカイシャだ。
こういうあたりはクラシック録音で鍛えられているだけある。

彼らは53年からデキシーを演っているそうだが
ホーン隊がまるで高校生のようにストレートな吹き方でケッサク。
裏面の“Wo Die Alpenrosen Blüh'n”では女性の独唱が入る。
若々しい可憐なソプラノがドイツらしくてよい。

若い頃、ミュンヒェンのビアホールに入ったときに
民族衣装のウェイトレスの声が高く柔らかなソプラノなのに感心した。
この頃の日本女性の発声はずいぶんと低くなってきている。
それをおもいだしてますます“ビアホール・バンド”とおもったね。