Ring-A-Ding-Ding/Frank Sinatra | 風景の音楽

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“のすたるジジイ”が30~50年代を中心にいいかげんなタワゴトを書いております。ノスタルジ万歳、好き勝手道を邁進します。


令和元年11月13日(水)
Ring-A-Ding-Ding/Frank Sinatra(★★★★★)


Side 1  
1.Ring-A-Ding Ding    
2.Let's Fall In Love    
3.Be Careful, It's My Heart    
4.A Foggy Day    
5.A Fine Romance    
6.In The Still Of The Night

Side 2    
1.The Coffee Song    
2.When I Take My Sugar To Tea    
3.Let's Face The Music And Dance    
4.You'd Be So Easy To Love    
5.You And The Night And The Music    
6.I've Got My Love To Keep Me Warm

Frank Sinatra(vo), Johnny Mandel(arr, cond), Felix Slatkin(cond), Don Fagerquist, John Anderson(tp), Frank Rosolino(tb), Bud Shank(fl), Bill Miller(p), Emil Richards(vib)

Recorded Dec. 19-21, 1960 Los Angeles
Released by Reprise Records ‎– R9 1001/日本ビクター株式会社 SEJT-7109

今朝もよく晴れて爽やかだ。
黄砂の影響もなくなったようで遠くの山並みが
くっきりと鮮やかだ。
昼には気温も上がるそうだから散歩日和である。

フランク・シナトラの60年録音。
オリジナルはリプリーズ、これはビクターの62年発売の国内盤だ。
ペラジャケの裏面にライナーが載る時代のVINYLである。
紙のインナーが使われている。

音は見た目どおりのいかにも“国内盤”そのものである。
レインジはせまくないのにAMラジオを聴いているような
困った音だ。
だが、シナトラの素晴らしい歌唱に引き込まれて音質などどうでもよくなる。

そうなのだ。
演奏さえ佳ければ、ポケットラジオでもオンガクは楽しめる。
そりゃ佳いオンガクを佳いシステムで聴くのはさらに愉しいものだ。
ツマラヌ演奏をいくら豪華な装置で聴いても何も変わらぬ。

アタシはリプリーズ盤にはよい印象がなかった。
Popularに走りすぎたのと面白みに欠ける歌唱にガッカリしたからだ。
このリプ盤はこれまで聴いた中でベストと言える充実ぶり。
まるでライブ録音のように伸び伸びとしたシナトラの歌唱。

活き活き溌剌としてシナトラ自身がオンガクを楽しんでいるのが
ありありと感じられる。
ジャケット・デザインはどうにも品がない代物だが
このデザインで判断すると大マチガイだ。

ジョニイ・マンデルの編曲と指揮もまた活き活きと弾んで
シナトラを引き立てている。
この録音はシナトラが45歳のときのものだ。
張りがあって躍動感に溢れた歌唱は自信に満ちている。

アタシはシナトラのスロウ・バラード、それも失恋ものが
大好きなのだが、軽快にスイングする演奏もまたよいものだ。
これはぜひオリジナル盤で聴いてみたい。
リプリーズ盤は意外に安価に出回るので探してみよう。