Cuban Fire!/Stan Kenton | 風景の音楽

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“のすたるジジイ”が30~50年代を中心にいいかげんなタワゴトを書いております。ノスタルジ万歳、好き勝手道を邁進します。


令和元年5月18日(土)
Cuban Fire!/Stan Kenton(★★★★☆)


Side 1  
1.Fuego Cubano (Cuban Fire)    
2.El Congo Valiente (Valiant Congo)    
3.Recuerdos (Reminiscences)

Side 2    
1.Quien Sabe (Who Knows)    
2.La Guera Baila (The Fair One)    
3.La Suerte De Los Tontos (Fortunes Of Fools)    

Stan Kenton(arr, cond, p), Bill Perkins, Bill Root, Lennie Niehaus, Lucky Thompson(sax), Al Mattaliano, Ed Leddy, Lee Katzman, Phil Gilbert, Sam Noto, Vinnie Tanno(tp), Bob Fitzpatrick, Carl Fontana, Don Kelly, Kent Larson(tb), Jim McAllister(tuba), Vinnie Tanno(flh), Irving Rosenthal, Julius Watkins(frh), Ralph Blaze(g), Curtis Counce(b), Mel Lewis(ds), Willie Rodriguez(bongos), Roger Mozian(claves), Tommy Lopez(congas), Mario Alvarez(maracas), George Laguna(timbales), George Gaber, Saul Gubin(timpani)

Recorded May 22-24,1956. At Capitol Studios, New York City
Released by Capitol Records ‎– T 731

曇天の朝だ。
茫洋とした空もまたよかろう。
雲底に陽光が透けている。
VINYL聴いたら散歩に出掛けよう。

スタン・ケントン楽団の56年録音。
キャピトルのオリジナル盤である。
モノーラルで音圧が高い。
ラテン・ナンバーのアルバムなのでダイナミック・レインジが広い。

朝っぱらから大音量で掛けるのは気が引ける。
ブラスが一斉に咆哮するとSLの生録と好勝負である。
アタシはケントン楽団のムーディなダンス音楽を気に入っている。
ラテン一色というのは初めて聴いた。

アタシはラテン系はちと苦手であまり聴いたことがない。
ところが、古い米国TVドラマを観ていると
けっこうキューバの音楽が出てくるのでこの頃は興味が出てきた。
特に地理的に近いロス制作のTVドラマにはよく使われている。

米国人にとってのラテン音楽はどういう印象なのだろう。
我が国でも一時期ラテンがもてはやされたことがあった。
歌番組でビッグバンドを使っていた時代はよかった。
生演奏を使わなくなって一気に歌番組の魅力が消えちまった。

ケントン楽団のメンバーは威勢がよい。
ラテン・ナンバーだからよけいにそう感じる。
ベイシイ楽団のおそろしい切れ込みとはまた違った魅力がある。
だがケントン楽団の本筋はやはり歌伴だ。

アニタ・オデイ、ジューン・クリスティ、クリス・コナーらの
専属ケントン・ガールズを育てた力量はさすがである。
彼女らのアルバムをあれこれおもいうかべていると
やはりラテンのみのアルバムというのは物足りないねえ。