[クラブW杯2023決勝]マンチェスターシティvsフルミネンセ | シティなび

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FIFAクラブW杯2023決勝

マンチェスターシティ4−0フルミネンセ

(欧州王者)       (南米王者)


シティのSYSTEM


選手交代:リコ・ルイス→コヴァチッチ、ストーンズ→グヴァルディオル、ロドリ→アカンジ、フォーデン→ヌニェス、アケ→ボブ


得点者:1分アルバレス、27分OG、72分フォーデン、88分アルバレス


フルミネンセのSYSTEM


選手交代:ケノ→ジョン・ケネジ、マルセロ→アレクサンダー、フェリペ・メロ→バルボーザ、ガンソ→リマ、ニニョ→マルロン


準決勝で浦和レッズを撃破したマンチェスターシティ。決勝はアフリカ王者のアルアハリを準決勝で破った南米王者のフルミネンセ。マルセロやガンソなどブラジル代表経験がある選手を揃える強豪だ。


で、レビュー

先制点は開始早々に決まる。フルミネンセの右サイドをシティが複数人で密集させるとマルセロが苦し紛れのクリア。このクリアボールを拾ったフリーのアケがミドルシュート。このシュートはポストを叩くがこぼれ球をアルバレスが体ごと押し込んで決めている。

シティのポジションで掴まえづらい位置取りはリコ・ルイスやフォーデンの立ち位置であろう。ビルドアップ時はCBのストーンズを1列前へと押し上げてCMF化しロドリと並べる。ここでストーンズは偽SBの役割を担いビルドアップは3+2の形となる。ロドリとストーンズは必ずしも横並びでなくストーンズが中央に位置取ればロドリは手前にいたり左CBの斜め前に立ち位置を取るから中央のストーンズを2トップが監視していてもロドリが浮いてしまう状態となるのだ。ポゼッション時2CMFに可変するのはこうした守備のズレを生じさせる為なのである。フルミネンセはボール非保持時442の守備ブロックを作る。シティとしてはフルミネンセの前線と中盤ラインをひっくり返せるかがポイントであるがGKエデルソンへと戻しパスをして+1をもたらし3+2もラインを下げるとフルミネンセの前線と中盤ラインの2+4の6枚の押し上げを引っ張れるので中盤ラインの背後で立ち位置を取るリコ・ルイスがフリーとなり前向きの状態でボールを受けれる。フォーデンもそうで左サイドのパス回しから中盤ラインを引っ張ればその背後にスペースができるので左に流れるフォーデンがフリーでボールを受けれる状態となる。


追加点となる2点目は左ワイドに張るグリーリッシュがフルミネンセの最終ラインを横へと広げる。するとグリーリッシュの戻しパスを受けたロドリが右SBと右CBにできたギャップへとスルーパスを入れればポケットへ侵入したフォーデンが折り返す。この折り返しが右CBニニョの足に当たってそのままゴールに入る。ワイドにWGが張って最終ラインを横へと広げて空いたハーフスペースを使う崩しのメカニズムはシティの形である。左サイドは左WGグリーリッシュが引いてボールを受けに行くとフォーデンが追い越す動きで前方に立ち位置を取るしここはポジションチェンジすることで右SBと右SHの縦ラインのマーキングの立ち位置に迷いを生じさせる狙いがあるがフルミネンセはグリーリッシュが下りてボールを受けにきても右SBブリトーがプレスをかけに付いてきていたしマークの受け渡しよりマンツーマン気味に対応しようとしていた。右であれば右ワイドに張るベルナルド・シウバにCFアルバレスが中央から右へと流れてくる。この時リコ・ルイスとフォーデンは中央の立ち位置となる。流動性を高めるアルバレスがCFに入ることで左右に流れて最終ラインにギャップを作りそこに中央から誰かが入ってくる。ハーランドがいればクロスの放り込みがあるがアルバレスだとクロスのチャンスメイクが殆どなくショートパスからの崩しが多いのも特徴的。3点目はアルバレスが絡んでいる。ルーズボールを拾ったコヴァチッチからのパスを左に流れたアルバレスが折り返すとフォーデンがスライディングで押し込んでいる。


フルミネンセの攻撃に触れると敵陣まで入れば守備時の442から415ぽくSYSTEMが可変して超攻撃的な位置取りとなる。それも左SBマルセロがWG並みに左ワイドを張り右はSHが張る立ち位置となる。攻撃メカニズムは左マルセロのサイドチェンジから右を使う。シティはこのフルミネンセの攻撃に対してビルドアップにはハイプレスで潰しにいき右ベルナルド・シウバが左CBフェリペ・メロにプレスをかければ左SBマルセロにはリコ・ルイスが横スライドからプレスをかける。フリーを作らせない連動したプレスとカバーリングは流石である。そして敵陣までボールを繋がれればコンパクトな442がリトリートしてスペースを埋める。

シティの4点目はアルバレス。右サイドが起点となりボブのパスから右を抜け出したヌニェスがマイナス気味に折り返すとアルバレスがワントラップからフェイントでDFを剥がしてコースを作ると右足で決めている。このアルバレスにボールが入る前にボブがハーフスペースへのフリーランでDFを押し下げたことによりアルバレスへのパスコースができたのも良かった。アルバレスは2ゴール1アシストの活躍


そんな感じでマンチェスターシティがクラブW杯初制覇

世界一おめでとう!