[PL第17節]マンチェスターシティvsクリスタルパレス | シティなび

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2023−2024イングランド・プレミアリーグ第17節

マンチェスターシティ2−2クリスタルパレス


シティのSYSTEM


選手交代:リコ・ルイス→ストーンズ


得点者:24分グリーリッシュ、54分リコ・ルイス


クリスタルパレスのSYSTEM


選手交代:ウォード→オゾー、シュルップ→フランサ、リーデヴァルト→アハマダ、クライン→エゼ


得点者:76分マテタ、90分+5オリーズ


現状調子が良いとは言えないマンチェスターシティ。今節は下位グループのクリスタルパレスと激突。監督がホジソンなので侮れない相手ではある。


で、レビュー

この対決はシティがポゼッションでゲームのイニシアチブを握りクリスタルパレスは541の守備ブロックを敷いて守備から入るという同じみの試合展開となる。ビルドアップの形は左右CBの間にCMFロドリが下がってビルドアップのサポートに加わっていたしロドリがCMFの位置をキープしてるなら右SBウォーカーが右の内側へと下がって3バックを保つ。クリスタルパレスはそれほどマンツーマン気味にハメこんだりしないし1トップのとこでCBが数的優位を作れるからフリーとなるルベン・ディアスのとこからボールを運び前進させる。そこで縦に楔を入れてレイオフからクリスタルパレスの中盤ラインを動かしてギャップを見出そうする。攻撃の起点は右サイド。右SBウォーカーのクロスを使う。右サイドのメカニズムはこう。タメとスペースを作れる右WGベルナルド・シウバのボールキープで左サイドの縦ラインを敷く2枚を引っ張れば背後の右SBウォーカーが空くので戻しパスからクロスを入れる。この戻しパスでクリスタルパレスの最終ラインはラインを押し上げる為に少しプッシュアップするので次は最終ライン裏にスペースができてCFアルバレスが裏へ抜け出しやすくなるのだ。またハーフスペースのリコ・ルイスが頻繁にポケットへの侵入からパスを引き出そうとしているので前のリコ・ルイスと後ろのウォーカーで前後にパスコースを確保し守備ラインを揺さぶれるわけだ。シティは相手の縦ラインを自由にコントロールする崩しのアイディアがパターン化している感がある。


先制点はシティ。狙い通りの形でクリスタルパレスの守備を打ち破る。パス出しの起点となっていたルベン・ディアスが斜めのパスを入れると中盤と最終ライン間のギャップで受けたフォーデンが裏へとパスを出してグリーリッシュが仕留める。この試合フリーマンだったルベン・ディアスが中央に縦パスを入れたり左右へとパスを捌いたりとパスの出し手になっていたのと立ち位置は左はグリーリッシュが内側寄りで大外にはグヴァルディオルが張る。ワイドに張るのは右だとベルナルド・シウバ、左グヴァルディオルとなるがこれもこの対戦では同じみのパターンでクリスタルパレスは5バックなので+1をもたらし前線6枚で潰しにかかったわけだ。先制点グリーリッシュがゴール決めたのも内側寄りの位置取りが功を奏したのだろう。そしてCFアルバレスは中盤に下りて楔を受けたり左サイドへと流れて流動性を高める。左サイドへ流れることで+1をもたらせるのでオーバーロードを作り出せる。アルバレスが頻繁に左サイドへと流れたりするのでゼロトップのような感じとなり中央はフォーデンやグリーリッシュが立ち位置を取る。ボックスタイプのハーランドじゃなく流動的に動くアルバレスなので簡単にクロスを放り込まず楔のパスが崩しのスィッチとなり連動性から崩し攻撃が多かった。追加点となる2点目はリコ・ルイス。左サイドから中央へとグリーリッシュが切り込めばアルバレスが中央から左にダイアゴナルに流れる動きでDFを引き付け中央を空ければ連動してリコ・ルイスが右から中央のスペースへと入ってくる。そこで中へと入り込んだグリーリッシュの楔の縦パスをフォーデンがダイレクトで浮かすとゴール前の混戦から抜け出したリコ・ルイスが決めている。アルバレスの流れる動きで中央を空けそこにリコ・ルイスが入ってきたのもメカニズム的に良かった。


2点リードしたシティだがそれ以降はクリスタルパレスの自陣に引く541の守備ブロックをなかなか崩せず左右のボール回しでギャップを見出そうとする。前半の左サイドはグリーリッシュが内側へと入り大外にグヴァルディオルが張る、アルバレスも流れてくる。そしてビルドアップ時はロドリが最終ライン左へと下りてパス回しを潤滑油する。後半はグリーリッシュやリコ・ルイスが下がってビルドアップのサポートに入ったりする。

一方のクリスタルパレスは前半からロングボールを前線のマテタへと入れるカウンター狙い。シティの前線守備はアルバレスとフォーデンが2トップ気味となるのだがクリスタルパレスのCMFリーデヴァルトとリチャーズが上がるのでロドリとリコ・ルイスが引っ張られて2トップと中盤の間が空いてしまう傾向がある。

1失点目はミッチェルのロングパスからシティの右サイドのウォーカー、ルベン・ディアスの間からシュルップに裏へ抜け出されて折り返されるとマテタに流し込まれる。同点となる2失点目はPK。試合終了間際にオリーズにPK決められる。


そんな感じでシティらしくない、2点リードを追いつかれてのドロー

次節はエヴァートン戦