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Group C
イングランド2−0マルタ
イングランドのSYSTEM
選手交代:トモリ→ウォーカー、コナー・ギャラガー→サカ、ジョーダン・ヘンダーソン→ライス、ラッシュフォード→パーマー
得点者:8分OG、75分ケイン
マルタのSYSTEM
選手交代:ポール・ムボング→ジョーンズ、ギラウマー→クリステンセン、ボルジュ→ムスカット、リード→ヌウォコ、ジョセフ・ムポング→アッタード
既にEURO2024出場を決めているイングランド。予選は残り2試合だが消化試合となる。
で、早速レビュー
マルタはボール非保持時532の守備ブロックを敷く。イングランドはビルドアップ時右SBトリッピアーを1列前へと押し上げて最終ラインは後方3枚でボールを回す。ここでマルタの守備メカニズムとしては左に開くトモリにボールが入れば中盤ラインの右IHヤンカムが縦スライドで寄せる、左の大外に広がる右SBトリッピアーには左WBカメンズリが前へと出て寄せたりそれか左IHテウマが対応する形となる。イングランドは本職がCBのトモリが慣れない左SB起用でボールを前へと運んだりオーバーラップすることが皆無なので左WGグリーリッシュが中盤の低い位置まで下りてボールを引き出しにくるのと中央ではケインも下がってビルドアップの局面から一気に前線へと進めるパイプ役となる。右は右WGフォーデンが外からハーフスペースへレーン移動すれば大外の幅はトリッピアーが使う。フォーデンは自由に動き回る。右IHにアーノルドを起用している意図はビルドアップのフォロー、ボールを前へと運べる、縦に長いボールをケインに供給できるからとポジションチェンジ。フォーデンが下がった裏のスペースへとアーノルドが飛び出してボールを引き出す形はメカニズム化している。これがアーノルドを右IHへと使っている理由だろう。
先制点はボールを保持する右CBグエーイが右タッチライン際に開こうとするとマルタの左IHテウマがプレスをかけに前へと出る。するとライン間(DF~MF)のギャップに立ち位置を取るフォーデンがグエーイからのパスを受けると巧みなトラップでDFを置き去りにしてボックスへと侵入。フォーデンの折り返しがDFに当たってそのままゴールに入る。この得点。グエーイのボールキープが左IHテウマのプレスを誘発しフォーデンのとこでスペースを空けれたとこで勝負あり。
イングランドで難点はビルドアップが雑だったのと守備強度が低かったことか。ビルドアップが雑でボールを失いショートカウンターを受けていたがライスが前半いなかったのも影響しているだろう。ライスがいればSBを高い位置へと押し上げて最終ライン左へとライスが下りることで出口を作れるのとパス回しを潤滑油できる。ジョーダン・ヘンダーソンはそこまでビルドアップのサポートに加われなかったし左SB起用のトモリはバックパスが多くビルドアップの局面で閉塞感が出ていた。ライスの他CB間に下りてパスの出し入れできるカルヴィン・フィリップスをアンカーに起用していれば両SBを大外へと張らしバッグラインで数的優位を作れるしビルドアップは安定していたのでないか。守備強度の低さはボールをイングランドのディフェンシブサードまでボールを運ばれていたのも問題だろう。あと左サイドのラッシュフォードがブレーキ。左SBトモリにオーバーラップがないので1人で左の大外レーンを制圧しないといけない不運もあったが数的不利の状況でドリブルでチャンスを作れなかった。途中フォーデンが左に流れてハーフスペースからポケットへと入り大外のラッシュフォードをサポートする意識があった。
後半は途中出場のウォーカーが右SBに起用され左SBにトリッピアーが回る。ウォーカーはインサイドへと絞って偽SBとなり前線へとパスを供給するしフォーデンが中央寄りでプレーし同じく途中出場のサカは下がってボールを引き出すのでウォーカーはオーバーラップで右サイドの高い位置にポジションを取る。両SBが攻撃的なのも後半出場のライスがボールを失わないし最終ラインへ下がって出口となりボールを引き出したり前へと運んで縦の推進力を高めれたからだろう。なので左に開いていたマグワイアも攻撃参加できていた。VAR判定でゴールは取り消されたが持ち上がってのゴールを見てもライスがいることでダイナミズムをもたらせる。前半にはそれがなかった。
2点目はケイン。アーノルドのボール奪取から始まりウォーカー、フォーデン、サカと繋いで最後はケインが決めている。
そんな感じで第9節を終わっての順位
1位イングランド 勝点19
2位イタリア 勝点13
3位ウクライナ 勝点13
4位北マケドニア 勝点7
5位マルタ 勝点0
最終節は北マケドニア戦
消化試合だが勝って予選を終えよう