[Audi football summit]バイエルンvsマンチェスターシティ | シティなび

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Audi football summit

バイエルン1−2マンチェスターシティ


シティのSYSTEM


選手交代:アケ→アカンジ、ウォーカー→カンセロ、ルベン・ディアス→ロドリ、グリーリッシュ→セルヒオ・ゴメス、マカティー→フォーデン、アルバレス→ハーランド、ストーンズ→ボブ、コヴァチッチ→カルヴィン・フィリップス、リコ・ルイス→ラポルト、ベルナルド・シウバ→ペッローネ


得点者:21分マカティー、86分ラポルト


バイエルンのSYSTEM


選手交代:ゾマー→ウルライヒ、コマン→ヴァナー、サネ→マネ、ニャブリ→テル、ムシアラ→ヴィドビッチ、ライマー→グラフェンベルフ、キミッヒ→ゴレツカ、マズラウィ→ブナサール、ウパメカノ→スタニシッチ、アルフォンソ・デービス→クレツェヒ、パヴァール→ティクビッチ、ヴィドビッチ→イブラヒモビッチ、ヴァナー→パウロビッチ


得点者:82分テル


ジャパンツアー2戦目。欧州、プレミア王者マンチェスターシティとブンデス王者バイエルンが日本で激突!!2022−2023シーズンのCL準々決勝の再現だ。


で、早速レビュー

まず着目したのがリコ・ルイスとストーンズの同時起用で立ち位置がどうなるのか?確認したところリコ・ルイスは中盤に固定されストーンズがCMFの位置まで上がってコヴァチッチと組み守備時はCBまで下がる偽CBとなる。ストーンズが最終ラインに組み込まれればリコ・ルイスがCMFの位置まで下がりコヴァチッチと組む。つまりビルドアップ時はいつもと同じ3+2の形を作るが守備時は4バックとなるのだ。リコ・ルイスとストーンズはビルドアップ時ポジションが入れ替わることがあるがそれはライン間のマークのズレを生み出す為であるのとバイエルンが前2枚のムシアラとニャブリでシティのリコ・ルイスとコヴァチッチのCMFを監視してる場合GKエデルソン+左右に広がるCBの最後尾3枚がボール回しに加わるのでムシアラ、ニャブリのうち1枚が前へ出てプレスをかけてくると中央で2vs1の数的優位を作れるからリコ・ルイスかコヴァチッチが空いてくる。そこで縦パスが入るとゾーン1を突破できる。そこから前進していくわけだがCFアルバレスは前線に張らず流動的に動いてパスを引き出すタイプのアタッカーでありバイエルンのCBとCMF2枚の中央ゾーンの間に位置取る。アルバレスへのパスコースを消そうとCMFが中央のスペースを塞いでいるのだがするとCMFの外側でパスコースを確保する左IHマカティーがフリーとなりミドルサードでボールを受けゾーン2からゾーン3へとスムーズに運び前進させるわけだ。ゾーン1の段階からボールを運ぶリコ・ルイスはマカティーへと展開するとフリーランで前線まで駆け上がっているのも戦術眼の高さでこれも中央ゾーンで数的不利を作らない為のメカニズムでありリコ・ルイスが上がることで中央ゾーンで3vs2ができてバイエルンのCMFをピン留め、左外側のマカティーがフリーとなる仕組みなのだ。


際立っていたのは右サイドからの崩し。特にリコ・ルイスが躍動していた。縦パスを受ける時のボディシェイプが良いからDFのプレスを剥がしてボールを前に運ぶ推進力があるし連動性を高めるボール回しと動き出し、ハーフスペースからポケットへの侵入、チャンスメイク、献身的な守備など高いレベルでこなしていた。シティの右サイドからの攻撃メカニズムは右ワイドに張る右WGベルナルド・シウバのタメからポケットへ侵入するリコ・ルイスって形を徹底している。これも右ベルナルド・シウバがワイドに張ることでバイエルンのDFラインを横に広げる狙いが見て取れる。ベルナルド・シウバには左SBアルフォンソ・デービスが対応に入るので左SBーCB間が空いてハーフスペースからポケットへ侵入するリコ・ルイスを使う。ここで左CBウパメカノがスライドして潰しにいけないのはCFアルバレスの中央の立ち位置によりピン留めされているから。ウパメカノがリコ・ルイスを止めにいけばアルバレスが空く仕組みとなる。アルバレスはポケットへ侵入するリコ・ルイスに連動するように横ズレすればマカティーがその横に入って2トップ気味となる。つまりリコ・ルイス、アルバレスにCBが注意を引き付けられるとマカティーがフリーとなるわけでポジショナルプレーで横ズレから守備ラインにギャップを作る、数的優位を作る作業は徹底しているのが分かる。もう1つ右サイドからの攻略はストーンズの攻撃参加を使うオプションもある。右ベルナルド・シウバがワイドでアルフォンソ・デービスを引っ張りハーフスペースでリコ・ルイスが下がる動きで左CBウパメカノを前へと食いつかすことができればDFラインに段差を生み出しライン間でギャップができるのでポケットへストーンズが飛び出しボールを引き出す。リコ・ルイスとストーンズを同時に起用することで前後のポジションチェンジと右サイドの攻撃に+1をもたらす。


試合はシティがポゼッション、バイエルンはボールを奪ってからのカウンターという展開。シティの先制点は右サイドを起点にした崩し。ウォーカーの縦パスに抜け出したリコ・ルイスかポケット侵入からマイナスの折り返し。これをアルバレスがシュートするがGKゾマーに弾かれるもこのこぼれをマカティーが押し込んだ。この先制点もベルナルド・シウバが右ワイドに張っていたのでハーフスペースからポケットへとリコ・ルイスが侵入できたのだろう。リコ・ルイスもやがポケットへ侵入するシティのプレイヤーはCMFの背後を取る動きが上手い。

次は左サイドの攻撃メカニズム。左ワイドに左WGグリーリッシュが張ると斜め後方にマカティーが位置取る。そこでマカティーがボールを引き出すとワンタッチでグリーリッシュに入れてパス&ムーブ。するとマカティーの動きにキミッヒがついていくのでそのできたスペースにコヴァチッチが入ってグリーリッシュからのパスを受けゲームを落ち着かせる。そこから右へと展開したりと次の攻撃の選択肢を広げる。


後半両片ともメンバーをガラリと入れ替える。右ワイドはボブが入りIHにベルナルド・シウバ。ポジションを入れ替えることもあればワイドのボブからベルナルド・シウバがポケット侵入。左ワイドはセルヒオ・ゴメス。この前の横浜FM戦も後半グリーリッシュに代わって入ったセルヒオ・ゴメスが左ワイド起用だったことを考えると新シーズンは左WG起用が多くなるのか?

CFに入ったハーランドはボールタッチが少なかった。バイエルンの4231がコンパクトでスペースを消しにきたのもあるだろう。だがIHがハーフスペースに入って前線5枚となって5レーンは埋めていた。4バックに対して前5枚なので大外のWGが空いて左からのサイドチェンジを右ワイドのボブが受けて仕掛けたりしていた。

ポケットは狙えていた。勝ち越しゴールもポケットで上手くボールを引き出したとこから決まっている。

シティの守備面では前半から球際に強くバイエルンのカウンターに対してトランジションで素早くブロックを作り対応していた。守備形式はマンツーマン。バイエルンのビルドアップ時の左右CBにはアルバレス、マカティーの2トップで寄せにいきCMFライマー、キミッヒにはそれぞれリコ・ルイス、コヴァチッチが監視する。SBにはWG、SHにはSBが寄せにいったりとマンツーマンで人を捕まえる守備だった。シティは人を捕まえながらボールサイドへ寄せにくるのでバイエルンのパスコースを制限して蹴らせようとしていた。シティの失点は右サイドを突破されてのもの。


そんな感じでシティのジャパンツアー終了

日本に来てくれてありがとう

次は韓国に舞台を移しアトレティコマドリードとのプレシーズンマッチ。