[PL第32節延期分)]ブライトンvsマンチェスターシティ | シティなび

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2022−2023イングランド・プレミアリーグ第32節延期分

ブライトン1−1マンチェスターシティ


シティのSYSTEM


選手交代:フォーデン→パーマー、デブライネ→アルバレス、ストーンズ→セルヒオ・ゴメス、ベルナルド・シウバ→カルヴィン・フィリップス


得点者:25分フォーデン


ブライトンのSYSTEM


選手交代:エンシソ→エヴァン・ファーガソン、ギルモア→マック・アリスター、ブオナノッテ→フェルトマン、ウェルベック→ウンダフ


得点者:38分エンシソ


マンチェスターシティのプレミア優勝が決まったので試合前にはブライトンがガード・オブ・オナーでシティのプレイヤーを祝福するシーンが見られた。


で、レビューだがブライトンもシティもボール非保持時相手のビルドアップには442の守備ブロックがマンツーマン気味にハメ込むスタンス。シティはブライトンのビルドアップにマンツーマンでハメ込みIHデブライネを前線に押し上げてCFハーランドとともに2トップを結成し2CBをケアする立ち位置を取るのとギュンドアンとベルナルド・シウバはCMFギルモア、カイセドへと監視する、そしてSBはWGが対応する。次はシティのビルドアップvsブライトンの守備形式。ブライトンはハイプレスをかけてシティのビルドアップを塞ぎにきていた。ハイプレスでボールを失いフィニッシュに持っていかれる危ないピンチもあった。ブライトンの守備としてはボール非保持時CFウェルベックとHOエンシソが2トップ気味にゾーンを組みシティの左右CBのケアにいきCMFギルモア、カイセドがアンカーのギュンドアンとビルドアップのサポートに入るベルナルド・シウバを監視する。ここまではシティの守備陣形と同じなのだが異なるのはブライトンはCBのファン・ヘッケかコルウィルのどちらか1枚が中盤に押し上げデブライネへのケアに入る。CBの1枚が中盤に押し上がると両SBが若干内側へと絞る立ち位置となり可変3バックのような形になる。ではここで本題だがこのブライトンのマンツーマンをシティがどう剥がして出口を見出すことができたのか?まず第1の局面ビルドアップであるが左右CBロドリ、ストーンズにはブライトンは前線2枚がケアにいくので2vs2であるがGKオルテガを加えることで3vs2の数的優位を作れる。なのでGKオルテガに戻しパスをしてエンシソがプレスをかけてくれば右に開くストーンズが空くのでここが出口となりボールを前進できるのだ。


シティは左SBリコ・ルイスが内側に絞ってギュンドアンとともにCMFを組むのでビルドアップ時はいつもと同じく3+2の形となる。リコ・ルイスが内側へと入るので左の大外レーンにベルナルド・シウバが流れて出口になる。シティが狙っていたのは右SHブオナノッテを内側へと引き付け左の大外を空けることにありリコ・ルイスが内側へと入ればブオナノッテのポジションを内側に引き付けれるので空いた大外のスペースに流れて出口となるベルナルド・シウバには右SBグロスが寄せにくる。すると左WGフォーデンが空いてくるというわけで左サイドで3vs2の優位性を活かし守備のズレが生まれる。また左WGフォーデンがオフザボールでインサイドに動いて右SBグロスを引っ張り大外のリコ・ルイスへのパスコースを空けるように相手の守備位置を引っ張ってそこでできたスペースに誰かが入ってパスを引き出すメカニズムは徹底しているのが分かる。

ブライトンの守備メカニズムはマンツーマンでシティの中盤を消すことにある。HOエンシソが前へと出てCBをケアするので中盤は2枚となりシティの中盤3枚より1枚少ないのでどっちかのCBが前へ出てアプローチをかける。シティの場合デブライネ、ギュンドアン、ベルナルド・シウバにマンツーマンで寄せられても流動的にポジションがローリングするので守備に基準点を絞らせないし右WGマフレズが中盤まで引いてボールを受けにきたりリコ・ルイスが中盤でパスコースを作れるので数的同数から数的優位な状況を作れ出口となれる。プレス回避の形としてはもう一つ。GKオルテガのロングフィード一本でハーランドへと届けてハイプレスを無力化する。


次はビルドアップから前進した後のゾーン2からゾーン3への突破口だがまず右CBストーンズがボールを持ち運ぶ。ここで三笘がプレスに出れないのは右の大外レーンから駆け上がる右SBウォーカーとインサイドのデブライネの2枚を1人で見なければいけないからで後手を踏みフリーで運ぶストーンズが前進する。この時右WGマフレズは内側に入るポジション取りなので左SBエストゥピニャンを内側へピン留めしている状態で右サイドを意図的に空けてる。おそらくウォーカーの攻撃参加を使う為であろう。ストーンズからのパスを受ける為中盤に下りてきたマフレズがデブライネとの縦のポジションチェンジで今度はデブライネが左SBエストゥピニャンをピン留め。すると三笘がシティの右サイドを塞ぐ為にスペースを埋めにくるのでギュンドアン、リコ・ルイスとボール回しで経由して三笘の押し上げを誘う。すれば右サイドが再び空くのでデブライネからのパスを受けたウォーカーがクロスを入れているようにゾーン1からゾーン3への上手いボールの持ち運びだった。

次はポジショナルプレーによるフィニッシュの局面を作り出す崩し。フォーデンのクロスからファーのハーランドが頭で合わせたシティ最初の決定機。立ち位置はフォーデンがハーフスペースでベルナルド・シウバが左の大外レーンで幅取り。フォーデンが切り替えしてDFを振り切りクロスを入れれたのもリコ・ルイスのボックス右での位置取りがDF2枚をピン留めしていたのでフォーデンへのカバーがなかった。

先制点はレイオフで前向きの状態でボールを受けてからの裏抜けが効いた。まずギュンドアンの縦パスを下りて楔となるハーランドが落としてマフレズが前向きの状態でボールを受ければ落としたあと裏へ動き直したハーランドがマフレズの裏へのパスを受ければフォーデンへとアシストした。

シティの失点はビルドアップから前進されたもの。ブライトンはGKスティールを使ったビルドアップでハーランドを引き付けて左CBコルウィルをフリーにする。ここが出口となりコルウィルはボールを前進させると

ライン間に入ってパスを引き出したエンシソが右足で無回転ミドルを決める。スーパーゴールだった。


そんな感じでシティがポゼッションでは上回ったがシュート数はブライトンが20でシティ13とブライトンが上回っていた。この試合戦術のぶつかり合いで楽しめたしペップvsデ・ゼルビは面白い。

次はプレミア最終節ブレントフォード戦のレポを更新する。