[PL第37節]マンチェスターシティvsチェルシー | シティなび

シティなび

マンチェスターシティサポ歴19年目突入の(2002~2003シーズンから)戦術ヲタ
マンチェスターシティやイングランド代表のブログ中心に更新しますのでよろしくお願いします








2022−2023イングランド・プレミアリーグ第37節

マンチェスターシティ1−0チェルシー


シティのSYSTEM


選手交代:アカンジ→ストーンズ、マフレズ→ハーランド、セルヒオ・ゴメス→デブライネ、ラポルト→ロドリ、


得点者:12分アルバレス


チェルシーのSYSTEM


選手交代:コナー・ギャラガー→ムドリク、スターリング→マドゥエケ、ロフタス=チーク→チュクメニカ、ホール→クリバリ、ハフェルツ→プリシッチ


シティの試合前2位アーセナルがノッティンガムに負けた為にシティの2022−2023プレミア優勝とプレミア3連覇が決定!エティハドスタジアムではアウェイのチェルシーがガード・オブ・オナーでシティのプレイヤーを祝福するシーンが見られた。


で、シティは優勝が既に決まったこともありメンバーを大幅変更。ハーランド、デブライネ、エデルソンなど何人かの主力を控えに回し1・5軍のようなスタメンでチェルシー戦を戦う。

まずシティのビルドアップ時の陣形とチェルシーの前線守備の噛み合わせであるがチェルシーのSYSTEMは3241で守備時523となるのに対してシティは最初からハメ込まれるのを避けて433でビルドアップ。チェルシーの前線守備を破壊するのは左SBセルヒオ・ゴメスとIHのポジショニングでビルドアップ時流れの中で左SBセルヒオ・ゴメスがインサイドに絞ってカルヴィン・フィリップスと横並びとなりCMFを敷けばIHのリコ・ルイスとフォーデンはチェルシーのCMFエンソ・フェルナンデス、ロフタス=チークの背後に立ち位置を取る。ここでチェルシーの前線守備の形だが可変3バック中央のアカンジにはCFハフェルツ、右ウォーカーへはコナー・ギャラガーが寄せにいく。ポイントは左サイド。スターリングは左ラポルトへプレスをかけにいきたいがインサイドへ絞る左SBセルヒオ・ゴメスが気になるとラポルトはフリーでボールを持ち前進するしラポルトへプレスをかければセルヒオ・ゴメスのパスコースができる。ここスターリングは2vs1の数的不利なのは左IHフォーデンのケアをエンソ・フェルナンデスがしていたので前へと出れなかったからで右はカルヴィン・フィリップスにロフタス=チークが監視していたにも関わらず背後のリコ・ルイスがフリーとなれなかったのは内側に絞る左SBチャロパーが寄せにきていたからだ。右はハメ込まれていたが左は左SBセルヒオ・ゴメスの立ち位置が守備の立ち位置を曖昧に2vs1の数的優位から前進させる。1つ目のゾーンでラポルトとセルヒオ・ゴメスが2vs1の数的優位を作り2つ目のゾーンでセルヒオ・ゴメスとフォーデンが2vs1の数的優位を作り前進する。またセルヒオ・ゴメスが左の大外で張れば寄せにくるスターリングがサイドに開かされ左サイドに綻びが生じインサイドにパスコースができる。このセルヒオ・ゴメスの大外に開いたりインサイドに入る位置取りは守備者を撹乱させる。


勘違いして欲しくないのはこのチェルシー戦はビルドアップ時4+1で左の大外に開いて出口となる左SBセルヒオ・ゴメスの左サイドから前進できていたしセルヒオ・ゴメスがインサイドへ絞っていたのはあくまで流れの中であり数的優位を作り出す、守備者の立ち位置を内側へとピン留めし左ワイドに張る左WGパーマーへのパスコースを空ける為である。展開はCMFカルヴィン・フィリップス。ボールを左右へ散らしていた。このカルヴィン・フィリップスの左への展開を受けた左WGパーマーが突破するようにこの試合はパーマーが攻撃の突破口となっていた。サイド攻撃は右にマフレズ、左にパーマーを置いているので質的優位をもたらせるがサイドだけでなく中央からもライン間への一本の縦パスで崩せるとこを証明する。それはチェルシーは守備時523の守備ブロックを敷くが中盤2枚しかいないので2の横でポジションを取るフォーデンがライン間で縦パスを引き出す。ここでCFアルバレスがダイアゴナルな動きで4バックを敷くCB間を広げると連動するようにリコ・ルイスがダイアゴナルな動きで左CBー左SB間を広げる。この狙いは守備のズレを生んでギャップを作り出すことでありここで右からSBとCB間にチャンネルランしてくれる味方がいれば尚よかったのだがいなかったので右サイドへの展開に切り替える。フォーデンが右へと展開し右ワイドのマフレズのタメから追い越してくるウォーカーを使う。中央で3人目が入ってこないと直ぐ切り替えてサイドを使い崩しにかかるシティの中から外への攻撃は流石だった。


シティの先制点。チェルシーはビルドアップに難がありシティのプレスに出口を上手く見つけられずにフォファナがパスミス。これをショートカウンターへ結びつけパーマーのスルーパスをプルアウェイでチアゴ・シウバの背後に回り込んで受けたアルバレスが決める。今季WGには縦の仕掛けだけでなくゲームメイク力のタスクも求められているのでアシストしたパーマーは左サイドのポジション争いに加わることをグアルディオラ監督に大アピールしたことになる。そしてフィニッシュしたアルバレスはスルーパスから確実に決める得点能力の高さを示した。

シティはポゼッションだけでなくカウンターの精度も高い。フォーデン、リコ・ルイスの中央でのパス回しから左サイドからオープンスペースへ抜け出すパーマーへのスルーパスでカウンターを発動する。また時折ロングパスも織り交ぜCF アルバレスがチェルシーの最終ラインを立ち位置でピン留めし裏からタイミング良くフォーデンやマフレズが飛び出してくる。

レイオフで前向きの状態でボールを受ける3人目の動きも巧みで左サイドからの攻撃メカニズム。まずラポルトのパスを左サイドのパーマーが落としてリコ・ルイスが前向きの状態でボールを受ける。すると次は前のフォーデンへ縦パスを入れてリターンをもらおうとリコ・ルイスが追い越してもう一度ボールを受ける。フォーデンとリコ・ルイスは流れの中で斜めの関係性となるので出口を確保しやすい。

シティの守備面では連動したプレスでチェルシーのビルドアップをハメ込む。CMFへのパスコースをカバーシャドウで消していたアルバレスが最終ラインへとプレスをかければフォーデンがCMFエンソ・フェルナンデスに寄せにいき連動するように右WGマフレズがスライドしてロフタス=チークへ対応。左サイドに広げられた場合は左CBチャロバーにマフレズが寄せにいく。

後半はチェルシーがスピーディーな攻撃からチャンスを作れていた。シティが守備強度を落としたこともあり中盤と最終ライン間でボールを受けられ裏のスペースを狙われる。だが最後の最後でシティの最終ラインが跳ね返す。


そんな感じでシティ優勝おめでとう!プレミア3連覇おめでとう!

3冠が近づいてきた。

次はプレミア第32節延期分ブライトン戦のレポを更新する。