きっかけは今から6年ほど前、高校の同級生の益戸育江ちゃん(旧・高樹沙耶さん)から
自然の摂理、因果応報をテーマにした絵本を作りたいと依頼されたのですが、その少し前から
育江ちゃんは、生活を自然と共存するスタイルにシフトしていて、千葉にエコハウスを建てて
移り住み、野菜やお米を自給自足、近くにはストローベイル(藁)と土壁で出来たギャラリーを
併設し、まさに半農/半芸能人を楽しんで暮らしていたのです。
絵本は、育江ちゃんのギャラリーに置いたりトークイベントなどで配布するという事で、内容の
打ち合わせをしましたが、彼女の話しやステキな生活ぶりを見聞きするウチに、私も“自然と共存”
という生活スタイルに惹かれていき、ギャラリー建設時には藁積みのお手伝いも率先してしました。
そんなワケで、絵本も手描きのタッチが断然良いだろうと思い、それまでずっとコンピューターで
イラストを描いていた私でしたが、久しぶりに手描きで絵を描いたのです。
そして手描きで絵を描く楽しさを再認識し、自然という題材にも夢中になり、私も自然や動物を
テーマに絵本を描いてみたい!という思いに至ったのでした。育江ちゃんに感謝!
その頃から仕事の合間に少しずつ絵本を描き進め、2年後に完成した絵本を“Be絵本大賞”という
絵本の公募に応募しました。結果は落選…。
そんな時、主人の知り合いのイラストレーターさんが個展をやっているから観に行こう!という事で
行ってみると、その方は絵本も多数手掛けている矢島真澄先生という方でした。
私が矢島先生に「私も絵本が描きたいのです」と告げると、「そいう人が他に2人いるから絵本塾でも
やろうかな~」と仰って、翌年に実現!
「3ヶ月後の“ピンポイントギャラリー絵本コンペ”に応募する作品を制作する為の勉強会」という名目で
月に2~3回破格の授業料で、矢島先生の絵本塾が始まりました。
私は矢島先生から絵本の描き方のテクニックや、ストーリーの組み立て方などを学び、画材選びでは
私が現在も愛してやまない、アクリルガッシュのドライブラシ&ステンシル技法を教えて頂いたのです!
その甲斐あって、絵本コンペでは245作品中107作品の2次予選を通過しました。3次予選で17作品に
絞られ、最終的に6作品が入選となったようですが、そこまでは力が及ばず…。が、とても良い経験を
させて頂いたと、矢島先生に深く感謝しております!
そして今年!“まよなかのびようしつ”という絵本を描きあげ、講談社絵本新人賞に応募したところ、
新人賞には選ばれなかったものの、627作品中の最終選考20作品に残る事ができたのです!
私にとっては進歩であります!
カマキリが美容師さんというこのお話は、虫達が住み易い環境を守り、自然を大切にしようねという
メッセージを込めて制作したのですが、その意図がわかりづらくもあり…。反省。
絵本は奥が深く難しいけれど、育江ちゃんや矢島先生、私を支えてくれるすべての人とすべての
出会いに感謝し、今後も自然と動物をテーマに絵本を描き続けていこうと思っています。
次の作品は、森羅万象や自然のサイクルといった内容の絵本です。
来年はきっと良い報告が出来ますよーに*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
