前回に引き続き、南カリフォルニア大学の【音楽で子供の脳構造が変わる】という調査結果を日本語訳でお送りします。

 

こちらは前回の記事です。

 

下差し

 

 

では今日はこの動画の2:35〜3:58までの《聴覚の変化》についてです。

 

下差し

 

 

Q:それでどのような発見がありましたか?

 

A:状況はゆっくり変化していきましたが、まず初めに変化が観察されたのは聴覚機能でした。

 

聴覚機能とは、耳から入ってくる音情報を、脳の一次聴覚野に送り、処理するという機能です。

 

2年間の音楽のトレーニングを受けた子供達は、他のグループの子供達より聴覚が優れていました。

 

例えば、音のピッチやリズムを聴き比べて違いを判別する、第三者がたたくリズムを真似てたたくという能力に秀でていました。

 

また音情報が処理される脳の部分の発達が、他グループより早かったのを確認しました。

 

しかも、他のグループの同年代の子供達と比べて、すでにほぼ大人のレベルに達していました。

 

このような機能は、音楽の練習によって刺激を受け、発達するので、この結果に私達は大変励まされました。

 

次に、これらの変化が、子供達の行動などに影響があるか調査しました。

 

例えばこの音情報処理能力が、他の音情報に関わる能力、例えば言葉を読む能力、言葉によるコミュ二ケーション能力などに影響するのか調査しました。

 

《次回に続きます》
 
ピンク音符ブルー音符ピンク音符ブルー音符ピンク音符ブルー音符ピンク音符
 
解説です。
 
「音のピッチやリズムを聴き比べて違いを判別する、第三者がたたくリズムを真似てたたくという能力に秀でています。」という事ですが、この能力は、ただ音楽的な能力が優れているというだけでなく、それが人の言葉を捉える、特に子供達にとっては、学校でも先生の授業や指示がよく聞き取れる、という面で大変大事な能力です。
 
「音情報が処理される脳の部分の発達が、他グループより早かったという脳の部分は「脳梁」と言われている部分です。ここが音楽家は発達しているという事実は、多くの研究で明らかになっています。
 
 
 
 
 

河村まなみ