本年もよろしくお願いします。
さて今年の一冊目は「清原和博を巡る旅」と副題
にも謳われた「虚空の人」です。
「嫌われた監督」で注目を浴びたノンフィクショ
ン作家、鈴木忠平氏の最新作です。
少なくともプロ野球選手としては成功した清原和
博氏についてはではなく、薬物使用で逮捕された
「その後」を追っています。
そして「その後」にこそ、清原和博という一人の
人間の姿を私たちは知ることになります。
「ああ、キヨハラってこういう人だったのか」と
妙に納得してしまいます。
何も知らない人は彼を「汚れた英雄」「堕ちた英
雄」と言います。
しかしこの本からは清原という人物は、たとえ甲
子園で13本のホームランを打っていなくても、た
とえドラフトで西武でなくそのまま巨人に入って
いたとしても、たとえ薬物に身をやつさなくても
「こういう人だったのだな」と納得し、親近感を
抱かずにはいられない一冊です。
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