2020年の春夏は中止、2021年も感染者増による
出場辞退など、当事者の高校生からすれば「なん
でこんなことに・・・」と信じられない事態が発
生した全国高校野球大会でしょう。
まさにコロナに翻弄された約3年間でした。
この間にチームを指導する監督は何を考え、どう
チームメンバーに伝えたのか、そしてこれからど
う過ごしていくのかが語られているのが本書です。
いわゆる強豪校ばかりではありますが、実はそう
いう学校ほど「野球だけの人間になるな」「社会
人としても通用する人間になれ」と、人間教育を
意識しているのです。
ゆえにコロナによる大会中止に対しても「この先
も人生は続く、この悔しさを糧に真っ直ぐ生きろ」
という言葉は選手の心に刺さったのではないかと
思います。
またグラウンド整備なども学年関係なく全員で対
応する学校が多いのにも驚かされました。
昔のように「雑用は一年生の仕事」というのは、
最近はないそうです。
それが功を奏して、コロナ禍での練習時間の制限
下では、全体の効率化につながり密度の濃い練習
ができるようになったとか。
強い学校も変わり続けているのです。
試合観戦からだけでは知ることができない甲子園
の「今」が伝えられている一冊です。
今年一年ありがとうございました。来年もよろし
くお願いします。
クリックお願いします。