鉄道関連の紀行作家として「テツ」以外にも
名前が知れ渡っている宮脇俊三氏。
その作品をリスペクトも込めて振り返るのが
本書です。
廃線歩きをメジャーにしたのも、このひとの
作品からだと言っていいでしょう。
鉄道に興味が無い人でも旅情溢れると感じさ
せる文章を書いたが、実は文章に写真を掲載
するのは良しとしなかったそうです。
それほど「読ませる」ことにこだわっていた
と言われています。
今や地方の鉄道は絶滅危惧種ですが、鉄道黄
金時代にローカル線に乗車して、その沿線の
風景やそこに暮らしていた人々の記録は、第
1級の風俗資料と言って差し支えないと思い
ます。
いずれ宮本常一の「忘れられた日本人」並み
の名著になるでしょう。
現代ではもう見ることができない風景が頭を
よぎりますが、それでもどこかへ行きたくな
一冊です。
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