・「室町は今日もハードボイルド」清水克行 著 | 有井努(ありいつとむ)の乱読ブログ

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多読はするもののインプットと比較してアウトプットが極端に少ない。
そこでブログを利用することにしました。
ノンフィクションが好きなジャンルです。齋藤孝氏もよく読みます。
さらっと内容に触れただけの読書日記ですが、読んでいただければ幸いです。

 

 

世界史で中世といえば協会が全てを牛耳る「暗黒

時代」とも呼ばれています。

 

日本で言いますと鎌倉時代から室町時代です。

 

日本史では、なんとなく鎌倉時代で武家社会が確

立され、征夷大将軍という独裁者ではあるものの

秩序立った統一が図られていたと想像してしまい

ます。

 

しかしそうでもなく、たとえ鎌倉で源氏が征夷大

将軍になろうとも、京都では公家達が復権しよう

と虎視眈々であって、常に小競り合いが絶えなか

ったらしいです。

 

「鎌倉殿の13人」でも描かれていますが、まだま

だ京都が世の中心であって、なんとかそこに食い

込もうという構図が見て取れます。

 

つまり〇〇の変、〇〇の乱というような戦乱が絶

えなかったわけです。

 

さらに江戸時代にはおとなしくなっていた百姓や

僧侶も、この時代には武装して近隣と諍いをえお

起こしてばかりとか。

 

おまけに地方によっては枡一杯の単位や、貨幣の

単位まで異なっているのです。そりゃあ争いが起

こらない方が不思議です。

 

要はアナーキー、無政府状態に近い時代だったの

です。

 

そんな日本の暗黒時代を軽妙な文章で、おもしろ

おかしく伝えるのが本書です。

 

この本を読むと「鎌倉殿の13人」も納得できる部

分が増えて、楽しみが増す一冊です。

 

 

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