世界史で中世といえば協会が全てを牛耳る「暗黒
時代」とも呼ばれています。
日本で言いますと鎌倉時代から室町時代です。
日本史では、なんとなく鎌倉時代で武家社会が確
立され、征夷大将軍という独裁者ではあるものの
秩序立った統一が図られていたと想像してしまい
ます。
しかしそうでもなく、たとえ鎌倉で源氏が征夷大
将軍になろうとも、京都では公家達が復権しよう
と虎視眈々であって、常に小競り合いが絶えなか
ったらしいです。
「鎌倉殿の13人」でも描かれていますが、まだま
だ京都が世の中心であって、なんとかそこに食い
込もうという構図が見て取れます。
つまり〇〇の変、〇〇の乱というような戦乱が絶
えなかったわけです。
さらに江戸時代にはおとなしくなっていた百姓や
僧侶も、この時代には武装して近隣と諍いをえお
起こしてばかりとか。
おまけに地方によっては枡一杯の単位や、貨幣の
単位まで異なっているのです。そりゃあ争いが起
こらない方が不思議です。
要はアナーキー、無政府状態に近い時代だったの
です。
そんな日本の暗黒時代を軽妙な文章で、おもしろ
おかしく伝えるのが本書です。
この本を読むと「鎌倉殿の13人」も納得できる部
分が増えて、楽しみが増す一冊です。
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