番頭のばんです。
前回に引きつづき、真菜板でもおなじみ、「開運」醸造元
静岡県掛川市の土井酒造場の訪問記です。
(今回は番頭のみ単身でうかがいました)
この時期は、仕込み・瓶詰め・出荷と大忙し。
土井社長も長男の弥市さんも、最前線で蔵人さんたちと
一緒に作業に追われています。
番頭は、邪魔にならないように蔵を見て回ります。
精米機が休みなく動いている、その脇の倉庫には、出番を
原料に対する妥協のなさに、またまた圧倒されます。
あまり邪魔にならないうちに帰らないと…と思っていると、
「酒の味を見てかなきゃしょうがないだろ」
と社長の温かいお言葉!
「ですよね~っ!」と、一も二もなく試飲に突入してしまい
ました。
この日見せていただいたのは、大吟醸1、純米3、本醸造1
の計5種をタンクから、それに瓶詰めされている純米吟醸の
雄町と、静岡県産山田錦で仕込んだ「あさば一万石」。
さすがにどれも見事な出来です。
中でも純米の粒のそろい方には恐れ入りました。
しぼりたての新酒は、まだガスを含んでいて、ともすれば味も
荒くて飲みにくいこともあるのですが、開運は新酒の時から
まとまりよくてなめらかな味わいです。
華やかさと味わい深さが両立した、少し軽めの酒質が開運の
大吟醸から本醸造まで、どれもこれもおいしくて、試飲のはずが
いつしか酒宴に突入していました…
「腹が減ったろう」、とウナ重まで登場。
これがまた開運の純米無濾過によく合うんだなぁ!
いつしか日もとっぷりと暮れ、あたりは闇となっておりました。
あわてて春のツアーの打ち合わせなどして、お暇いたしました。
土井社長、蔵のみなさま、
いつもながらご馳走様でした!…もとい、ありがとうございました!


