think alternatives together ~マネジメントアシストのブログ~

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中小企業の資金繰り改善、やる気の出る経営計画策定を支援するコンサルティング会社です。長野県松本市にいます。

『FACTを基に日本を正しく読み解く方法 (扶桑社BOOKS新書) [Kindle]』(高橋洋一)の感想(1レビュー) - ブクログ (booklog.jp)

数量政策学者、嘉悦大学教授で内閣官房参与も務めた高橋洋一の著作。高橋さんは著作の発行ペースが速く、2020年5月に出版された本書もすでに旧著のなかに入っています。

筆者の主張は明確で、事実を客観的に、数字で把握すること。また、過去の経緯をあたり、事実の評価は海外や他国の例を参考にすることを主張しています。それを端的に表す言葉が「川を上り、海を渡れ」という、筆者が先輩から受けた言葉です。

さまざまな考え方を尊重し、議論を行うためには正しい事実を議論に参加するものすべてが共有することが必要です。議論のもととなる事実の内容が違っていれば、かみ合わない議論になるのは目に見えています。

また、思い込みによる一方的な判断も、筆者は強く警告しています。政策判断における「常識」に囚われることによって、変化する状況への対応を誤る可能性があるといいます。また、議論を一定の方向へ誘導しようとする過程での、事実や資料の誤った読み方についても厳しく指摘しています。

過去の事例や常識が、必ずしも当てはまらないという難しい状況が多いこの頃でありますが、安易に答えを求めず、様々な角度から考え、自分自身の考えを組み立てていきたいと感じました。

https://booklog.jp/item/1/4065181941

韓国出身のフリージャーナリストによる、現代の韓国社会の現状を伝えたルポ。

子供から青年、中年と高齢者に至るまで、生活格差の広がりが大きなひずみを生み出している様子を取材に基づいて取り上げています。

本書の帯には「これは、近未来の日本の姿かもしれない。」と記されていました。読んでみると、行き過ぎた新自由主義的政策によって起こりそうなことは、我が国にもいつか起こるのではないか、と思う部分もあります。

本書の中に出てきた「受験対策のためいくつもの塾に通う子供と、親や彼らを取り巻く人たち」についても、日本でも以前から受験競争が過熱化する傾向もあり、今後少子化が進むなかで本書にあるような異常な競争状態が起こる可能性もあるなあと感じました。一方で読み進めていくと、そのようにして名門大学に入り、有名企業に就職した彼らが果たして幸せになれるのか、不安にもなりました。

社会のなかにある程度の格差が生じるのはやむを得ないところではありますが、それが複数の世代にわたって固定化されるのは、自由を標榜する社会では望ましくないと思います。これは国の政策に左右されるところが大きいのでしょうけれども、格差をできるだけ広げないようにしつつ、その格差が固定化されないような社会の仕組みがつくれたらよいのにと感じました。

https://booklog.jp/item/1/4065178622

『論点別 昭和史-戦争への道-』井上寿一、2019、講談社現代新書

 

歴史の話は、いつも興味をそそられますが、私にとって「興味はあるが理解が浅い」代表的な時代が明治維新前後と戦前といわれる昭和初期です。当時の主な出来事に関する基礎的な理解が足りないせいもあり、当時をおもしろく描いた書物に出会うことはありませんでした。

本書では、時代が昭和に移るころから戦争が始まるまでの約20年間の日本について、天皇、女性、経済、政党などの様々な切り口からその時代のありようを描き出しています。

特に、私が興味をひかれたのは「メディア」の項です。当時のメディアといえば、新聞とラジオになるわけですが、それらのメディアで発せられる情報には、一般国民からなる読者やリスナーからの影響を大きく受けていたとの指摘には、今の時代にも通づるものがあると感じました。このほかにも、当時の歴史的事実を読み解くために、庶民文化や流行を取り入れて論じているところに、歴史解説としてのリアリティを感じました。

また、多くの“一般大衆”の意識は、終戦から70年以上経過した現代とも大きく変わるところはないのではないかと思ったのは新たな気付きでした。私自身が、さきの戦争によって日本の文化や伝統が一度途絶したように、潜在的に思っていたからかもしれません。