自分たちの行動の結果を、後で振り返ることは、次の行動の質を高めるためにはとても重要です。以前も、振り返りの重要性について当ブログで言及しました。

 

 

経営において計画を立て、意思決定を行っていく過程では「これからこうなるだろう」とか「こうすれば、こんな結果になる」とかいうような経営上の仮説が立てられていることが多いでしょう。日常的には、近い未来は過去のできごとの繰り返しである場合もありますが、全く同じということはなく自分や周りの変化に応じて、とるべき方策も異なってくるからです。

 

経営者としては、過去の振り返りをする際には、単なる結果や経過(プロセス)に対する振り返りだけでなく、始めるまえに立てていた仮説の適切さについても、検証できるとよいと思います。私が、経営計画に対する、実績の振り返りを経営者と行う際に、よくあるのは「始めるまえに立てた計画に無理があった」「実現が極めて難しい計画であった」ということです。

 

もちろん、望ましい会社の姿を目指して、それなりに理にかなった計画を立てたのには違いありません。それでも、計画通りいかなかったのはなぜなのか。自社の実力を見誤っていたのか?お客さんや競合他社などの外部環境変化が想定を超えていたのか?当時、どんな経営の仮説があってそのような計画としたのかについての考察も必要だと考えます。

 

逆に、計画通り進捗したり、計画を上回る成果を挙げたりした場合であっても、計画を立てたときの仮説が正しかったとは限りません。いわゆる「結果オーライ」というやつで、仮説の立て方に問題があったか、なかったかについては、計画未達のときと同様に、検証する必要があります。仮に、立てた仮説は正しくなかったとすれば、次の局面での意思決定を誤るおそれがあるとはいえないでしょうか。

 

自分の立てた仮説や予測が、100%当たることもまあ、ないわけですけど、状況判断の制度や質を高めていくことは無駄なことではない、と考えます。仮説の立案と答え合わせを繰り返すうちに、徐々に自分なりの仮説の立て方や、世界のとらえ方が自分のなかに築かれればよいと思っています。【矢島】

 

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