「ムシ」「ツキ」などイメージをふくらませてきましたが、最終的に★「チョウ」を展示に加えることにしました。
★仏教において、蝶は極楽浄土に魂を運んでくれる神聖な生き物 であるとされています。輪廻転生の象徴でもあり、★仏具にはよく蝶の装飾が使われています。蝶はあの世とこの世を行きかう力があるとされ、新しい自分になる、美しく (強く)変化するという意味があります。★蝶は思考のない「魂」の化身であると共に、再生や復活の象徴にもなっています。
★「ハジチ蝶人へのメタモルフォーゼ」/喜山荘一
http://manyu.cocolog-nifty.com/yunnu/
昔、沖縄で女性たちが手や腕に彫っていた伝統的な刺青がハジチです。近年、恥ずかしい習俗として隠されるようになり、もはやハジチを行う人はいないようです。ハジチはただのファッション刺青ではなく、★植物人としての幼い人間が蝶人へ脱皮できるよう祈りをこめた儀式だったのです。古代遺跡の貝塚を従来の★ゴミ捨て場という認識ではなく、散らばった貝や骨が星座のように意味のある模様、意味があることを発見しました。考古学者でもなしえなかった快挙です。遺跡の模様は身近な自然物(虫や花や貝など)として★トーテム(祖先・生命の源)を表していたのです。★具志川遺跡は蛹の形を表しています。★死者は蝶になると考えられていたようです。
★具志川島遺跡群
https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/19332
★人間の頭には★蝶骨という蝶の形をした骨があるそうです。蛹の模様を施した土器や蝶型骨器も発見されています。虫は葉を食べて蛹になり、蝶になる。先史人にとっては虫による葉の「食痕」も重要なメッセージで、葉は虫に食べられることによって、虫の一部になり、蝶になると解釈していたようなのです。植物人が蝶人になるため、自らを針で刻むハジチは「食痕」というシンボルでもあったのですね。少女時代からハジチを少しずつ入れ始め、結婚や還暦を機会に増やしていったそうです。ハジチは約5000~3000年前から行われ、明治時代になって廃止されたそうです。同時に、古代人の宗教を超えた壮大な★宇宙観は失われ、伝承もされなくなりました。完全な形で確認することができるのはもはや具志川遺跡だけ。先史人を現代人の投影で見ては何も見えてこない。
https://www.city.itoman.lg.jp/soshiki/31/20855.html
https://okimu.jp/museum/minwa/1582423315/
★タトゥー・アーティスト大島托が世界中の「タトゥー」を追い求めた旅の記録
https://hagamag.com/series/s0051/8401
https://okimu.jp/museum/minwa/1582423315/
★おまけ*童謡『蝶々』誕生秘話/同志社女子大学
https://www.dwc.doshisha.ac.jp/research/faculty_column/14923
かつてはスペイン民謡だとされていましたが、その根拠が見当たりませんでした。最近ようやく★ドイツの曲だとわかったようです。ですから平成以降は、出典がドイツ民謡に変更されています。この曲はメロディが単純なので歌いやすく、そのためいろんな歌詞(替え歌)が付けられています。本場ドイツでは『幼いハンス』や『五月はすべて新しい』として、イギリスでは『笑う五月』、アメリカでは『ボートの歌』として歌われていました。また讃美歌としても歌われていたことが報告されています。日本へは、アメリカ人のメーソンが音楽取調掛がかりの伊沢修二に紹介したことから広まったとされています。その日本では、最初に★『胡蝶』という曲名で愛知師範学校年報(明治8年2月26日)に掲載されました。それが明治15年4月に発行された『小学唱歌集』に「蝶々」として、と掲載されています。一番の歌詞を担当したのが野村秋足あきたりで、二番は稲垣千頴ちかいが作詞しています。なんと一番と二番で作詞者が違っていたのです。さらに明治29年には、三番と四番の歌詞が追加されました。ただし誰が作詞したのかはわかっていません。