・・・残念ながら中止となった「ムシムシ工作」ワークショップ(8月)ですが、実はそれに先立って、小学校先生方への「実技研修会」(7月)を実施させていただきました。
《「め」と「あし」つければ~なんでも「むし」になる》
●準備しよう(※作品等も持ち帰りますので大きめの袋やバッグに入れてご持参ください)
道具:カッター(大)はさみ(リサイクルばさみ)、ペンチ(ラジオペンチ)、千枚どおし(キリ)
材料:クリアファイル(古いものでOK)、アルミ缶(350ml)、ペットボトル(炭酸系〇型)
トイレットペーパーの紙芯(2~3本)、※「ムシ」作りに役立ちそうな身近な素材
※無くても会場に若干数用意しますので、安心してご参加ください。
■「みる」ことからはじめよう/見る・視る・観る・診る・看る
当日、多くの参考作品を展示、可能であれば研修開始より少し早めに来校「鑑賞」してください。
★展示の「魅せる(映える)」工夫で、興味関心そして制作意欲が高まります。
★見るポイントは《3のココロ》色形材、赤青黄、〇△□、1学期2学期3学期
大中小、長中短、速中遅、高中低、暑中寒、( )など
■「ちぎる」「きる」/もつ、にぎる、おさえる、まわす(両手をつかう)
紙⇒重ねて⇒クリアファイル⇒ペットボトル⇒アルミ缶(やわらかい~かたい)
★やわらか「すぎる」と切りにくい、かた「すぎる」と切れない(手がイタイ、刃がこぼれる)
■「まく」/結ぶ、編む、織る
■「おる」「まげる」「ひろげる」/・・・らしさ(※オノマトペ)
■進化する「容器とキャップ」/環境問題に留意しながら
ペットボトルのサイズや形に規格はありませんが、飲み口はサイズが統一されています。そのため500mlのキャップを2リットルの飲み口に付け替えることができ、その逆も可能です。90年代頃は飲み口のサイズは38mmと今より少し大きめでした。しかし飲みにくくて飲みこぼすという理由と、材料費節約のため今では★28mmとひと周り小さい飲み口になっています。ただし日本のペットボトルの飲み口と、海外の飲み口は規格が違うため大きさが違う場合があります。元々2リットルサイズのボトルはありませんでした。それまで円形が主流だったペットボトルですが、円形では蓋を密封する際の力に耐えられませんでした。しかし耐熱ボトルが誕生する過程で四角い形のボトルが生まれ、密封に耐えられるようになったことで2リットルのペットボトルが誕生しました。耐圧用ペットボトルは、圧力に耐えられるよう加工されたボトルです。主に炭酸飲料を入れるために使われています。口部が透明であること、胴体が円筒型をしていること、下側がロケットのような形で底はペタロイド形状という花びらのような形をしているのが特徴です。本体は厚くて硬く丈夫です。飲み口には縦にも溝があり、蓋を開けた時この溝からもガスが抜けていくよう工夫されています。ペットボトルの種類を簡単に見分けるには、口部の色と本体の形を見ればわかります。口部が白ければ耐熱用か耐熱圧用、胴体が丸く底がペタロイド形状なら耐熱圧用、胴体に四角いパネル状のデコボコがあれば耐熱用です。口部が透明なら耐圧用か無菌充填用のどちらかで、胴体が丸く硬いのが耐圧用で柔らかければ無菌充填用です。ボトルtoボトルを進めていくには、消費者がキャップやラベルを分別して出すことが欠かせない。
■針金/まげる、ねじる、しめる ※「縄を綯う」
★「梁塵秘抄」/編:後白河法皇/編:平安時代末期(1180年前後)今様歌謡集成
遊びをせんとや生れけむ 戯れせんとや生れけん
遊ぶ子どもの声聞けば わが身さへこそゆるがるれ
・・・以上が、当日のレジュメですが、まず「みる」ことから始めています。
〇「キレイ」な色やなあ~
〇「オモシロイ」形やなあ~
〇「つるつる」(材質)しているなあ~
・・・「みる」ことから、「色・形・材」への興味関心そして知的、造形的好奇心がくすぐられていきます。この「くすぐり」こそが、「快感」となるか「不快感」になるかの分かれ道でもあるわけです。
・・・「みる」ことの重視は、けいはんな記念公園「ムシムシ工作大集合」における事前(告知含む)展示の実施へとつながっています。本番ワークショップは、大雨とコロナの影響を受けてたった1回の実施(「奇跡のワークショップ」)となりましたが、展示期間は約2週間にも及びました。
・・・ただ「みる(眼)」ことから「作ってみる(手)」へ移行するにあたり、「道具」や「技術」の理解と習得が必要となります。障害がある場合は配慮・考慮されなければなりませんが、やはり基本となるのが「手」特に「両の手」が重要です。
・・・何を見るのか(観察)どこを観るのか(視点)。やってみる(試みる)ことによって「考えてみる」(イメージ)ことが実現されるわけです。
・・・これらの「ムシムシ工作」の★楽しさをふまえて、さらなる研修の必要性★深まりが期待されていくわけです。