《NEWS》2021.2.14タウンネットより
ここに入る勇気ある?千葉の電話ボックスにへばりつく、巨大セミオブジェの謎を追う
街を歩いていると、「こんなもの、いったい誰が、なんのために置いたの・・・?」というような謎のオブジェが出現することがある。ツイッターで話題となっているのは、千葉県で発見された謎のオブジェだ。どうも、「怖すぎる」らしい。これは2021年2月1日、ツイッターユーザーの千葉の猫汁(@Kazuki0514W)さんが「夜中に見たらビビるやつ」として投稿した画像だ。電話ボックスの側面に、ほぼ同サイズの大きなセミがへばりついている。あまりにもデカい。夜中に歩いていて突然この巨大ゼミが出現したら腰を抜かしてしまうだろう。それにこのボックスで電話をするのもなかなかハードルが高そうだ。巨大ゼミに見守られながら通話なんて、落ち着かない・・・。この投稿にツイッターでは「夜中じゃなくてもビビるわw」「四度見しちゃったよおい」「世界を滅ぼした蝉の最後の一匹やないか・・・」「ウルトラQに出てきそうですねww」「セミ嫌いな俺が目隠しされてこの中入れられたら気絶するかもしれん」など、恐怖するユーザーからの声が寄せられている。正体は「ヒメハルゼミ」3日、Jタウンネットは投稿者の千葉の猫汁さんを取材し、話を聞いた。千葉の猫汁さんが、このオブジェを撮影したのは1日の14時頃。「元々、オブジェのすぐ近くのラーメン屋に良く通っていたので存在自体は数年前から知っていました。その日もそのラーメン屋で昼食を食べた帰りに『そういえばオブジェがあったな』と何気なしに寄って撮影し、話のネタになるかな?と思い投稿しました」とのこと。オブジェについての感想を尋ねると「数年前に初めて見た時は確か、★驚きと笑いが一番に来ました。小さい子どもは下手したら泣くんじゃないかな?とも思いましたね」とコメントした。確かに、子どもだったらトラウマもの・・・かもしれない。
この巨大なセミは、千葉県茂原市八千代にあるそうだ。20年9月29日の千葉日報オンラインによれば★「旧NTT茂原支店が1992年7月、『ヒメハルゼミ』を模して制作」したとのこと。日本大百科全書(小学館、ジャパンナレッジ版)によると、ヒメハルゼミは「体長25~30ミリの小形で細身のセミ」。透明なはねと、オリーブ色の体に黒い斑紋を持つという。Jタウンネットは、このオブジェができた経緯についてNTT東日本に取材を試みたが、「(ヒメハルゼミのオブジェについて)ぜひお答えしたく経緯などたどってみましたが、★既に記録がなくなっており、当時の関係者も既におらず、大変恐れ入りますが、取材をお受けすることが難しい状況です」との回答が。残念ながら詳細を知ることはできなかった。いったいなぜ、「ヒメハルゼミ」のオブジェは作られたのか。Jタウンネットが調査を進めたところ、★茂原市はヒメハルゼミ発生地であるということが分かった。市内にある「鶴枝(つるえ)ヒメハルゼミ発生地」は、国の天然記念物に指定されている。県のウェブサイトには、「鶴枝の発生地は、茨城県片庭、新潟県能生とともにヒメハルゼミの北限として指定された。また、ヒメハルゼミは明治35~6年にこの森で初めて発見・採取され、学会へ紹介されたもので、学名にも『chibensis』と付けられた由緒ある場所でもある」との記載もあった。どうやら、ずいぶんと茂原市はヒメハルゼミに縁ある場所のようだ。とはいえ、本来は小型なセミらしいヒメハルゼミを、なぜあんな巨大なオブジェにしたのか、謎は深まるばかり。だが、その謎がまたこのオブジェの「よさ」を引き立てているのかもしれない・・・。
・・・素晴らしい。
《鶴枝(つるえ)ヒメハルゼミ発生地》
茂原市上永吉1012-1(八幡神社)
https://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/bunkazai/bunkazai/n431-014.html
ヒメハルゼミは南方系のセミで、関東地方以西の本州から徳之島以北の南西諸島に分布している。体長は30~36mmの小型のセミで、シイ類やカシ類の照葉樹林に生息する。鶴枝の発生地は、茨城県片庭、新潟県能生とともにヒメハルゼミの北限として指定された。また、ヒメハルゼミは明治35~6年にこの森で初めて発見・採取され、学会へ紹介されたもので、学名にも「chibensis」と付けられた由緒ある場所でもある。発生する時期は、6月下旬頃からの約1ヶ月間で、地上での寿命は2週間ほどしかない。また、木の高い所にとまっているために、その姿もなかなか見ることもできない。鳴くときは、単独ではなかなか鳴かず、一斉に声を揃えて鳴き、うるさいくらいの音量となる。なお、ヒメハルゼミは清澄山系を中心に千葉県各所に生息しており、「笠森寺自然林」「妙楽寺の森」「清澄寺」では身近でその声を聞くことができる。
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/137984
・・・「驚きと笑い」がまきおこるような作品をめざします。
・・・新作「キャンドル虫」です。
・・・飛んで火にいる~夏のムシです。