・・・「団扇」は、若い人たちにも浸透しています。
《参考》「アイドルうちわ」/印刷のWAVEより
https://www.wave-inc.co.jp/weblog/?p=8164
アイドルうちわが登場したのは昭和30~40年代だそうです。当時は人気の俳優・女優さんをプリントしたものなので、今のようにジャニーズのようなアイドルのコンサートで応援うちわに使うという用途は、もっと後世に出てきたものかと思われます。
・・・さらに、気になったら調べずにはおれないという「ゆずこん」さんのブログより
https://yuzukonbu.hatenablog.com/entry/2018/03/09/031849
・レコード発売時のノベルティーのうちわの画像がヒットしたので1980年代前半~中頃にはすでにアイドルのレコードの販促物ノベルティーとして「うちわは有り」ということが分かりました。
・もっと古い時代はどうなんだろう?と思い、ぐっと時代をさかのぼり「石原裕次郎うちわ」「吉永小百合うちわ」「美空ひばりうちわ」と画像検索してみました。あります!あります!昭和のスターの顔がドーンと載ったうちわが!多くのパターンは、表がスターの顔で、裏にはお店や会社の名前や商品名が書かれたうちわ。これは「人気者の顔をのせれば持っていく人が増え、宣伝になる」ことを見越して作られていますね。★うちわは顔の前で扇ぐもので、一番目に付きやすいので広告に使われることが多かったらしいです。
・調べてみると、既に明治時代には、商家の配布用として需要があり、★「冬のカレンダー、夏の団扇」は広告業界において重要な季節商品だったそう。
・うちわには手であおいで涼をとる、という物理的な機能のほかに、文化的な要素があるらしい。古来、うちわはもっと大型で、「あおぐ」ためより「はらう」「かざす」ためのもので、威儀、儀式、縁起、祈願、軍配、行司、信仰、占い、などに使われた。
★ジャニーズ史的に述べると、1980年初頭『親衛隊』はそれぞれ地域ごとにグループを結成し、そろいのハッピをきて、コンサート会場にメッセージ入りの横断幕を掲げてたりしてました。ステージに向かって紙テープを投げるという行為は★危険ということで禁止されたようです。なので、ビニールテープで作ったポンポンや、曲間のコール(エル・オー・ブイ・イー、とか言う)で応援してたらしい。この辺の名残は特に女性アイドル界で残ってますね。しかし、80年代後半になり、新しくアイドルを応援する世代にとって、★親衛隊は「ダサい」ものであり、組織に属すより自分たちの好きなように応援したいじゃーん?ってことで、アイドルに向けて思い思いの言葉をのせて掲げる、★メッセージボードというのが発明され、コンサート会場に持ち込まれます。当時、光GENJIは超熱狂的な人気でしたので、畳半畳ほどの大きさすらあったメッセージボードは、後ろの人が全然見えない!迷惑!と★問題になり、それではということで応援グッズに加わったのが★「うちわ」でした。それ以前から「うちわ」はノベルティーグッズとしてあった(1987年の少年隊プレゾンのうちわ確認しました)が、光GENJIのうちわが正式にコンサートグッズとして販売されたのが1989年のようです。「メッセージボードはやめて、このうちわを持って応援してね」ってことみたいです。そのころジャニーズショップでは写真以外のグッズも販売されており、なかでも光GENJIは非常に多くのファンシーなグッズを展開してたので「うちわって!」とビックリしたファンの方もいたようですが、わりとすんなりと受け入れられた様子。応援グッズの多さでも分かるように、光GENJIって、「一緒に楽しむこと」に重きを置いたグループだったみたいです。ペンライトや、メンバーカラーの確立によるファンの(のちの言葉である)「担当」表明など、今のジャニーズコンサートに繋がる基礎を築いたグループだったんですね。導入した最初は名前だけのシンプルなうちわだったのが、「所在を表示」したいファンの「威儀」と「信仰心」とうまく絡み合って、★ジャニーズのコンサート=うちわ!になるのにそう時間はかかりませんでした。で、メッセージボードが禁止されたファンが自作うちわを作り出すのも当然の流れですね。そしていくつかのルール改正を経て現在に至る、と。
・・・へ~え、そうだったんですね。勉強になりました、ありがとう。さて、アイドルうちわは若い方々にお任せして、にほんの祭りと団扇の関係について調べてみます。
《熊谷うちわ祭》
毎年7月19日から23日にかけての5日間(一般向けは20日から22日の3日間)に開催される埼玉県熊谷市鎌倉町にある八坂神社(愛宕八坂神社)の例大祭である。明治時代に祭りに合わせて渋団扇(表面に柿渋を塗った丈夫な団扇)が配られたことからこの名がついた。
★2020年うちわ祭は自粛します。
《天神祭オリジナルうちわ企画》
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000667.000020945.html
テレビ大阪では今年も「天神祭オリジナルうちわ企画」を実施します。本企画は1982年の開局以来、天神祭にいちばん近い放送局として、お祭りの生中継とともに毎年実施している企画で、2008年以降、一般公募した「天神祭うちわ娘」が会場周辺でうちわを配布し、天神祭を盛り上げるとともに、祭文化伝承の一助を担ってきました。(今年度はうちわ娘12期生となります。)
https://www.tv-osaka.co.jp/uchiwa/
★皆様の健康と安全を第一に考え、開催を中止することといたしました。皆様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
・・・浴衣に「団扇」、最強の「日本の夏」ですよね~。
《おまけ》なぜ「酢飯」は「うちわ」で扇ぐ?美味しく仕上げる理由を紹介/オリープオイルをひとまわしより
https://www.olive-hitomawashi.com/column/2018/10/post-3028.html
酢飯を作る際に熱いご飯に寿司酢を混ぜて、うちわで扇ぐ理由の一つは、べたつきを防ぐためだ。元々水分を含んでいるご飯にさらに酢を入れるため、★水分を飛ばさないと酢飯がべたついてしまう。うちわで扇いで水分を飛ばすことで、これを防ぐのである。
さらに、酢飯をうちわで扇ぐ理由として、酢の★香りが失われないようにする目的もある。酢飯は人肌程度に冷ますと、ほどよい風味を感じられる。冷ましすぎると美味しくなくなるので、素早く人肌に冷ますのがポイントだ。
酢飯を冷まさなければならないのであれば、最初から冷めたご飯で作ればいいのでは?という疑問も出てくるだろう。しかし、酢飯を熱いご飯で作るのには理由がある。炊き立ての熱いご飯は酢を良く吸うのに対し、冷めるとご飯のデンプンが固まって酢がしみ込まないためだ。このため、ご飯に酢を混ぜてから、うちわで扇ぐのが正しい酢飯の作り方だ。
酢飯を作るときにうちわを使うのには重要な理由があった。水分を飛ばし、ご飯の温度調節をすることが、美味しい酢飯を作るためのポイントだ。
・・・まさしく「人肌」という情感が、「団扇」にはこめられているということですよね。