スズメ | すくらんぶるアートヴィレッジ

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・・・李御寧「ふろしき文化のポスト・モダン」に書かれている《日本の屏風の裏側に描かれている雀も、★風を食う伝説の鳥から由来したものといわれている》が気になって、

 

●クラウン独和辞典―編集こぼれ話87「ドイツのスズメ・日本のスズメ」/文:飯嶋一泰2010より

https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/column/crown_gj87

ドイツ語にはfrech wie ein Spatz「スズメのように厚かましい」という言い回しがある。辞典類を調べると、何よりもスズメが小さなもの、取るに足りないものの比喩に用いられているのがわかる。Ein Spatz in der Hand ist besser als eine Taube auf dem Dach.「明日の百より今日の五十(<屋根のハトよりも手の中のスズメのほうがよい)」、mit Kanonen auf (nach) Spatzen schießen「鶏を割くに牛刀をもってする(<大砲でスズメを撃つ)」などがそれである。ein Spatzen[ge]hirn haben「脳みそが足りない」も文字どおりには「スズメの脳みそを持っている」ということでスズメには失礼な話だが、日本語の「雀の涙」にも通ずる楽しい表現である。スズメのにぎやかな囀りをイメージした言い回しにもポピュラーなものがある。Das pfeifen die Spatzen von den Dächern.「そんなことは誰でもとっくに知っている(<そのことをスズメが屋根からぴーちくしゃべっている)」がそれである。ただし、その鳴き声があまり美しいものでないことは、Der Spatz will die Nachtigall singen lehren.「釈迦に説法(<スズメがナイチンゲールに歌を教えようとする)」にも現れている。日本語の「雀の千声、鶴の一声」などに近い発想といえようか。これらの表現から共通して見えてくるのは、小さく身近な生き物であるスズメに対する「親しみ」であろうか。もちろん、ヨーロッパにおいてもスズメは穀物を荒らす「害鳥」として忌避されてきた長い歴史がある(★実は害虫を食べる「益鳥」でもあるのだが)。しかし、少なくとも今日よく用いられることわざ・慣用句からは、スズメに対する「敵意」は感じられない。同じことは日本語についても言える。日本のことわざのトーンには、今まで見てきたドイツ語の言い回しに通ずるものがある。近年、ヨーロッパや日本のあちこちでスズメが姿を見せなくなったというニュースを耳にする。★スズメが言葉の上だけでの存在になりませんように。

燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや/勧学院の雀は蒙求を囀る/雀、海に入って蛤となる/雀の千声鶴の一声/雀の涙/雀の糠喜び/雀百まで踊り忘れず/鷹の前の雀/竹に雀/闘う雀、人を恐れず/闘雀人を恐れず/雲雀の口に鳴子/門前雀羅を張る

 

 

《鳳凰》ニコニコ大百科より

https://dic.nicovideo.jp/a/%E9%B3%B3%E5%87%B0

「鳳」は雄鳥を、「凰」は雌鳥を表し、古くは「朋」と呼ばれた。360種の羽を持つ動物の長であり、聖天子の治める平和な世にのみ姿を現すとされる。鳳凰が飛ぶ時には、その徳によっても嵐も起こらず、河川も溢れず、草木も揺れないという。そして、鳳凰が空を飛べば、他の鳥もその後をついて飛び、鳳凰が死ねば多くの鳥が嘆き悲しんだという。古代中国の書物『礼記』では麒麟・亀(霊亀)・龍(応龍)とともに特別な瑞獣「四霊」(もしくは四瑞)のひとつであり、平安を表すとされた。これは鳳凰が雌雄一対であることから、陰と陽の対立を持って調和をなすとする陰陽思想から来ている。梧桐(アオギリ)という木にのみ巣を作り、竹の実と甘露のみを食物とした。鳳凰は縁起のよい鳥であることから、多くの美術品や建築物にその意匠が使われている。日本では平等院鳳凰堂(宇治市)や鹿苑寺金閣(金閣寺、京都市)の屋根にあるものが有名。特に鳳凰堂屋上のものは2004年から発行の現行一万円札裏面にも描かれている。

殷の時代には★風の神、またはその使者★(風師)として信仰されていたといわれる。また★「風」の字と、「鳳」の字の原型は、同じであったともいわれる。『説文解字』では「東方君子の国に産し、四海の外を高く飛び、崑崙山を過ぎ、砥柱で水を飲み、弱水で水浴びをし、日が暮れれば★風穴に宿る」とも記された。

鳳凰は本来★風をつかさどる瑞獣とされたが、「万物は木・火・土・金・水の5種類の元素から成る」とする五行思想の流行後は四方をつかさどる神獣のうち南方を守護する★「朱雀」と同一視され、火の属性を持つと見られるようになった。このため、フィクションなどで鳳凰がモチーフにされる際にも、火にからめて描写されることが多い。またこのことから、西洋の不死鳥である「フェニックス」と混同されることもある。南の星座である「ほうおう座」は "Phoenix" の訳に「鳳凰」をあてたものであるが、本来の鳳凰とは関係がない。

 

《参考》「桐鳳凰図屛風」蔵★サントリー美術館

https://www.suntory.co.jp/sma/collection/data/detail?id=623

 

 

《朱雀》ピクシブ百科事典より

四神の一柱であり、南を守護する。一般に赤を主体とした羽毛を持つ翼を広げた鳳凰状の鳥形で表され、不死鳥(フェニックス)やインドの神鳥ガルーダと同一視される事もある。「すじゃく」「しゅじゃく」と読まれる事もある。「南」という方角は、二十八宿(古代中国における星座)において南に位置する「井・鬼・柳・星・張・翼・軫」を連ねたものを鳥に見立てた事から来ており、五佐においては祝融(しゅくゆう)若しくは朱明(しゅめい)が同じ方角に当てられている。「赤」という色は、五行において南が火、火が赤である事に関連しており、夏という季節もこれによる。風水においては湖や海に棲まうとされ、火という属性とは相反するものとなっている。

 

《京都伏見稲荷》

ツバメが巣を作ると縁起が良いとされていますが、「家にスズメが巣を作るのは縁起が良く、その家が栄える」という迷信もあるようです。★「神の使い」とされてきた歴史もあり、京都伏見稲荷では門前の名物になっています。古くは蘇我馬子を雀に喩えたり、稀に見られる突然変異の羽毛の色素が無い「白スズメ」を古来より瑞鳥とし、聖武天皇や桓武天皇などが白スズメの献上を受けたという記録が残っています。縁物においては、雀に対し竹が添えられ縁起物となっています。スズメは古くから吉鳥とされています。スズメは★厄をついばむと言われ、また、一族繁栄・家内安全を願う意味も含まれ「寿徳」「福徳」「財徳」が備わるなど縁起のよいものとされています。

 

 

●アメノワカヒコの葬式/「古事記」国譲り編より

https://www.jinjahoncho.or.jp/omatsuri/katei/shinsousai

故、天若日子の妻、下照比売の哭く声、風の与響きて天に到りき。是に天在る天若日子の父、天津国玉神及其の妻子聞きて、降り来て哭き悲しみて、乃ち其処に喪屋を作りて、河鴈を岐佐理持と為、鷺を掃持と為、翠鳥を御食人と為、雀を碓女と為、雉を哭女と為、如此行ひ定めて、日八日夜八夜を遊びき。

天若日子(アメノワカヒコ)の妻の下照比売(シタテルヒメ=大国主の娘)の泣く声が、風に乗って響き、高天原まで届きました。高天原の天若日子(アメノワカヒコ)の父親、天津国玉神(アマツクニタマ神)とその妻子が聞いて、地上に降りて嘆き悲しみました。そこに喪屋(モヤ)を作って、川雁(カワカリ)を食べ物を運ぶ役目として、鷺(サギ)を掃除係として、翠鳥(=カワセミ)を神に供える食物を用意する係りとし、★雀(スズメ)を碓女(=米をつく女)とし、雉(キジ)を哭女(泣き女)という具合に葬式のやるべきことを定めて、八日八夜の間、踊り食べて飲み遊んで、死者を弔いました。

《参考》古代史に登場する鳥「スズメ」

http://ksserigala.blog.fc2.com/blog-entry-6.html?sp

 

●スズメの語源/Wikiより

「スズ(シュシュ)」は鳴き声を、「メ」はカモメやツバメのように群れをなすことをさしている。日本語ではスズメを漢字で「雀」と書き、雀色という色がある。少ない金額を「雀の涙ほど」や小さい弓を「雀小弓」といって、雀程度という意味で少ないことや小さいことを形容する。中文(中国語)では「麻雀」と表記する。麻雀(スズメ)は中国の古典では小さな鳥の総称のように用いられた。英語では「 Sparrow 」となる。ただし、Sparrow はスズメ科に分類される鳥の総称として用いられる。学名のPasser montanusは、passerがスズメ科( sparrow)、montanusは山の意味だが、この種(スズメ)の生息地を表す適切な表現ではなく、独: Feldsperling( field sparrow)の方が相応しい。

 

 

●雀色(すずめいろ)/Wikiより

雀の頭のような灰色がかった褐色。★「雀色」と江戸時代に流行した★「雀茶」は、同じ色という説と雀茶のほうが雀の背の色なので灰色が強いという説の2つがある。江戸時代当時「四十八茶百鼠」といって褐色系と灰色系の色が大流行したため、「樺茶」などのように古来からの色名に「茶」とつけて呼びなおしたり、実際には灰色系や褐色系ではない色に「鼠」「茶」とつけている例なども見受けられる。日が落ちかけて薄暗くなった夕暮れ時のことを古くは★「雀色時」と呼んでいた。江戸中期ごろの褐色系の流行色を総称して★「雀の羽色」と呼ぶ例もある。

 

★「伝統色のいろは」

https://irocore.com/

 

稲雀とんでねぢれて雀色/山口誓子

萱を負ひ雀色時おし黙る/山口誓子

 

《参考》我と来て遊べや親のない雀/小林一茶

この句に含まれている季語は「親のない雀(=雀の子)」で、季節は★「春」を表します。「雀」は渡り鳥のように季節によって長距離移動する習性は無く、一年中見かける身近な鳥です。そのため、「雀」単体では季語になりません。しかし雀は3月~4月頃に繁殖を始め卵からかえり雛になることから、「雀の子」の場合は春を表す季語となります。

 

 

●「麻雀」という名称

http://www9.plala.or.jp/majan/rekisi04.html

「中支(上海近辺)で馬弔という中国カードゲームが天九牌などの骨牌ゲームと融合して新しいゲームが誕生した。そのため1索のデザインは中支地方の人が好む鳥となった。そこで名称も馬弔から麻雀となった。しかしこの頃、「馬将」という表現も用いられていた。それがやがて麻雀という表記と融合して「麻将」という表記が誕生し、やがてそちらが主流になっていった」

「将」の字が用いられた理由は判然としません。ただ「将」には、「すすむ」とか「おこなう」、あるいは「もちいる」などの意味があります。他のゲームでも「将棋(将(すす)める棋?、棋を将(おこ)なう?)」、囲棋(=囲碁)などと使われています。そんな感覚で「麻将」と表記されたのかも知れません。

麻雀という名前は、「牌をかき混ぜる音が雀のさえずりに似ているからついたのだ」という説もありますが、これは「麻雀」という表記からの思いつき説と思われます。中国古代、紙牌(紙札)ゲームは葉子戯≒紙札の遊び)とか摸掉(モーチャオ=持ってきて捨てる遊び)などと呼ばれていたようです。そこでこの摸掉という通称が馬弔(マーチャオ)の語源ではないかと推測されています(もちろん摸から馬への音便変化は、50年~100年で生じたわけではありませんが)。さらにこの馬弔が骨牌と融合して新しいゲームが誕生しました。これも「マーチャオ」と呼称されましたが、馬弔と区別するためでしょうか「麻雀」と表記されるようになりました(麻雀が誕生しても、馬弔というゲームが消滅したわけではありません)。※中国では、現在でも馬弔がゲームされています。でなぜ麻雀と表記されたのかですが、これまでの先人の検証により、麻雀の誕生は中支(上海地方)にあることがほぼ解明されています。そして麻雀が成立するに従い、一索は銭束の図柄から鳥の図柄に変化しました。この鳥の図柄は後年になって孔雀・鳳凰となりましたが、★鳥になった頃は雀(すずめ)そのものでした。雀(すずめ)は、中国では「麻雀(マーチャオ)」といいます。そのような背景の相乗効果によって、馬弔は魔鳥でも盲腸でもなく、麻雀と表記されるようになったと推測しています。

 

●「雀の学校」作詞:清水かつら/作曲:弘田龍太郎/初出:「少女号」1922年(大正11年)2月号

チイチイパッパ チイパッパ 雀(すずめ)の学校の 先生は むちを振(ふ)り振り チイパッパ

生徒の雀は 輪(わ)になって お口をそろえて チイパッパ まだまだいけない チイパッパ

も一度(いちど)一緒(いっしょ)に チイパッパ チイチイパッパ チイパッパ

 

●「舌切り雀」/日本昔話データベースより

http://nihon.syoukoukai.com/modules/stories/index.php?lid=4

※「舌切りすずめ」/作:楠山正雄/青空文庫より

https://www.aozora.gr.jp/cards/000329/files/18378_12098.html

 

【全日本人必読】風と雲のことば、粋で豊かな表現を知っておこう/講談社BOOK倶楽部より

https://news.kodansha.co.jp/20161029_b03

風を表すことばにはどのようなものがあるでしょうか。たとえば、季節ごとに吹く風にはさまざまな名称がありますが、それらは俳句の季語であることも多く、季節を代表することばとしての情緒的で圧倒的な存在感を私たちに与えてくれます。このほかに、たとえば私たちはよく「波風が立つ」とか「風向きが変わった」など、物事の様子や雰囲気を表すのに「風」という表現を使います。風とは単なる空気が移動する現象を指すだけではなく、自分の身に感じられる周囲の様子や、世の中やものごとのありさまを表したり、習わしを指したりもする、とても豊かな意味を持つことばなのです。実際にその例をいくつか見てみましょう。

●風薫る《かぜかおる》初夏の爽やかな風が吹くさま。新緑や水の上をわたる風が、匂うように爽やかに感じられるのをいう。夏の季語。

●風の吹き回し《かぜのふきまわし》そのときの成り行き次第で、気持ちなどが影響を受けることのたとえ。物のはずみ。「どうした風の吹き回しか、今日はご機嫌がすこぶる悪い」などと使う。

●風を切る《かぜをきる》風上に向かって勢いよく進む。「肩で風を切って歩く」「矢が風を切って飛ぶ」。

★風を食らう《かぜをくらう》劣勢を予知してすばやく逃げる。「風を食らって逐電した」。

●鎌鼬《かまいたち》野良などで「つむじ風」にあたった直後、頬や脛《はぎ》に鎌で斬ったような切り傷を受けていることがある。痛みも出血もなく、古くはつむじ風に乗ってやってきた幼獣の〈鎌鼬〉の仕業だと信じられていた。が、実際はつむじ風による瞬間的な真空状態によって皮膚が裂けたものだと説明されている。新潟・長野・飛騨地方など各地に言い伝えがあり、「風神」が太刀を構える「構太刀《かまえたち》」に由来する名称だという説もある。「鎌風」も同じ。冬の季語。

●神渡し《かみわたし》出雲大社に集まる神々を渡し送る風という意味で、旧暦10月に吹く西風をいう。伊豆、鳥羽地方の漁業者の間の船詞《ふなことば》(航海用語)からという。「神立風《かみたつかぜ》」とも。冬の季語。

●瑞風《ずいふう》めでたい風。また能楽の世界ですばらしい芸風をいう。一方JR西日本では「瑞風《みずかぜ》」と読み、みずみずしい風、豊葦原《とよあしはら》の「瑞穂の国」に吹く吉兆を表す風だとして、2017年春から京阪神と山陰・山陽エリアを結んで走る新トワイライトエクスプレスの名前に採用している。

●花散らし《はなちらし》以前は花見のあとの宴会のことをいったが、近年は花を吹き散らす強風のことをいう。長崎県壱岐地方には「花散らし」という野遊びの行事がある。旧暦の3月4日の風の強い日に磯野出て、凧揚げをして重ね弁当を食べるのだという。春の季語。

 

・・・「粋で豊かな表現」を用いたいものです。最近はわけのわからない「略語」がまかり通っていますが、こまったものです。

《参考》若者言葉、略語トップ10「り」「あね」「フロリダ」って?/共同通信社より

https://www.kyodo.co.jp/mamegaku/2019-08-20_2191574/

知らない、知ってるけど使わない、使ってる。どこに属しているだろう?10代女子8,000人が選ぶSimejiランキング 「流行りの若者言葉・略語TOP10」(バイドゥ・東京)が発表された。ひらがな二文字で会話が成立するSNS時代。最近は一文字でもイケる。コミュニケーションのツールは言葉も変えていく。さっそくランキングを。1位は「り」という究極の略語。「了解」という意味で、一時は「りょ」と省略されたが、昨今はこれ以上できない縮約。2位は「パリピ」。パーリーピーポー(Party People)の略で、湘南やフェスなどに出没。3位は「タピる」。タピオカドリンクを飲むこと。4位はとりあえずまあ、の「とりま」。5位は「あーなるほどね」の「あね」だ。6位は「それな」。7位は「フロリダ」。お風呂に入るので(会話から)離脱することだ。8位は「おけまる」。「OK」のことだ。9位はお疲れ様の「乙」。10位は「草」。笑いを「w」や「www」と表現するとまるで草が生えているように見えることから定着している。2文字縛りでのランキングは1位から順に「あね」「おつ」「くさ」「そま」(それまじ?)「あざ」(ありがとうございます)「すこ」(ここ好き)「なる」(なるほど)「よき」(良い)「ちな」(ちなみに)「じお」(時代遅れ)。さて、いくつ理解できただろう?言葉は変わるもの。Simejiでは「3回ほどご自身で咀嚼(そしゃく)をし、略語を使ってえいや!と★若返りを図ってみてはいかがでしょうか。ただし、使いどころを間違えてイタい人にならぬよう、★用法用量ご注意ください」としている。

 

・・・ですね。乙