香散見草 | すくらんぶるアートヴィレッジ

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・・・ブログ鳥井駒吉の会で「娯観」について調べていますが、まだシックリこないのです。

 

《香散見艸(草)》編輯:此水観娯水(信田伝次郎) /校合:真風舎、渡辺桑月/明31(1898)

 

※「かざみぐさ」植物。バラ科の落葉小高木、園芸植物、薬用植物。ウメの別称。

 

 

《参考》「古典会だより」梅、春告草、匂草、香散見草

/拝島大師(196-0002東京都昭島市拝島町1-6-15)HPより

http://haijimadaishi.com/

バラ科の落葉喬木で、桃、杏、桜、花梨と同じ仲間です。葉より先に花が咲き、しかもいずれも図抜けて美しく、果実は食用、薬用共に有効です。とりわけ梅は、百花にさきがけ、まだら雪の残れる山野に、高い香気を放って馥郁と咲き、気品ある清雅な花として好まれてきました。『万葉集』ではハギ萩(140首)に次いで数多く(100余首)取上られ(桜は40余首)、花と言えばウメの花を言う時代が続き、古くから庭に植え愛好されました。天平2年(730)大伴旅人の宅で★「梅花の宴」が開かれ、梅花の歌32首を残しています。

○正月立ち春の来らば斯くしこそ梅を招きつつ楽しき終へめ

○春さらばまづ咲く宿の梅の花独り見つつや春日暮らさむ

○わが園に梅の花散るひさかたの天より雪の流れ来るかも

○梅の花散らまく惜しみわが園の竹の林に鶯鳴くも

○春されば木末隠れて鶯そ鳴きて去ぬる梅が下枝に

○わが宿の梅の下枝に遊びつつ鶯鳴くも散らまく惜しみ

 

・・・ここで「梅花の宴」が紹介されるとは、不思議な「令和」つながりが出てきました。

 

 

《参考》「梅花の宴」

天平2年(730)1月13日、大宰帥・大伴旅人の邸宅(現在の福岡県太宰府市・坂本八幡宮辺りとの説がある)で開かれた宴会で、いわゆる筑紫歌壇の員により梅花を題材に32首の歌が詠まれた。この宴会を「梅花の宴」と呼び、これら32首の歌は『万葉集』巻五に収録されている。当時「梅」は唐から渡ってきた珍しい植物であった。太宰府市にある「大宰府展示館」では梅花の宴の様子を再現した博多人形によるジオラマが展示されている。また市民グループ「大宰府万葉会」が、「梅花の宴」の当時を再現した衣装で着、序文、32首の梅花の歌を朗唱する再現活動を20年以上続けている。通常は毎年2月に行われるが、新元号「令和」の発表を受けて4月2日、大宰府政庁跡で特別に披露された。2019年4月1日、『万葉集』巻五にある梅花の宴の歌32首の序文に記された〈初春の令月にして、気淑く風和らぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫らす〉(初春令月 氣淑風和 梅披鏡前之粉 蘭薫珮後之香)の一節を典拠として、新元号★「令和」が選定された。

 

・・・さらに調べていると、近畿大学中央図書館・館報「香散見草」を発見することができました。

 

 

《近畿大学中央図書館》

577-8502東大阪市小若江3丁目4−1/06-4307-3089

https://www.clib.kindai.ac.jp/

近畿大学中央図書館は、約150万冊の図書と約13,000種の雑誌を所蔵し、約75,000誌の電子ジャーナルや電子ブックと、データベースなどの最先端サービスを提供する近畿大学における学術情報の拠点です。年間約330日開館し、入館者数は年間約180万人に及びます。中央図書館は学生への教育・学習支援、教員への研究支援に積極的に取り組み、知の継承と創造の中枢としての役割を担っています。特に学生に対しては、主体的学習支援としてガイダンス・講習会などの多様な利用指導サービス、就職活動や大学生活全般への情報提供をおこなっています。また、近畿大学学術情報リポジトリにより学内の学術成果を発信することで、学術の発展に寄与し、国立国会図書館の事業の一つであるレファレンス協同データベースへの協力を通じて知的コミュニティへの継続的な貢献をおこなっています。そのほか、生涯学習支援として卒業生向けサービスの実施、地域住民の方へ一般公開をおこなうなどして、大学の社会的責任をも果たしています。

 

・・・また「近大」を訪問したいなあ。

 

 

・・・まもなく令和初めての「新年」(令和2年)を迎えるにあたり、「香散見草」について思いを馳せるのも一興ではありませんか。光琳もいいけど呉春も、「逸翁美術館」にも行きたいなあ。