・・・この「東明寺」は舎人親王の勅により建立されたということで、
《参考》「日本書紀」と「古事記」
https://www.kankou-shimane.com/shinwa/index.html
『日本書紀』は720年(養老4)に完成した歴史書です。『古事記』の成立から8年後のことでした。天武天皇(てんむてんのう)が、治世晩年の天武681年(天武10)に「帝紀(ていき)」および「上古諸事」の編纂を川島皇子(かわしまのみこ)や忍壁皇子(おさかべのみこ)らに命令しました。およそ40年後の720年に舎人親王(とねりしんのう)が元正天皇(げんしょうてんのう)に、その完成を奏上(そうじょう)しました。『日本書紀』は、30巻と系図1巻からなり、「天地開闢」から持統天皇(じとうてんのう)までを扱っています。
『古事記』と『日本書紀』に描かれる神話は、大きな話の流れが同じであることから、「記紀神話」とも呼ばれていますが、細部を比較すると、両者には大きく異なる部分があります。これは『古事記』と『日本書紀』では編纂する方針が異なっているためで、『古事記』は、天皇の国土の支配や皇位継承の正当性を国内に示す目的で、『日本書紀』は、唐(とう)や新羅(しらぎ)などの東アジアに通用する正史を編纂する目的で編纂されたとする説が一般的です。両者を比較することで、より具体的な古代国家を知ることができる、古代史研究の重要な基本的史料となります。
★日本書紀成立1300年特別展「出雲と大和」
2020年1月15日(水)~3月8日(日)於:東京国立博物館「平成館」(上野公園)
https://izumo-yamato2020.jp/index.html
《NEWS》2019.12.3美術手帖より
出雲大社の本殿を支えたふたつの柱が史上初公開。東京国立博物館の特別展「出雲と大和」に注目
日本最古の正史『日本書紀』の編纂から1300年にあたる2020年、東京国立博物館で特別展「出雲と大和」が開催される。会期は2020年1月15日~3月8日。本展は、古代においてそれぞれ「幽」と「顕」を象徴する場であった、出雲(島根県)と大和(奈良県)に伝わる国宝20件以上、重要文化財70件以上を展観するもの。今回新たに、出雲大社境内の地下から出土した「心御柱」「宇豆柱」が出品されることが決定した。2件揃っての公開は史上初であり、その大きさや保存状態を考えると、最初で最後の機会となる可能性があるという。古代には48メートルの高さを誇ったと言われる出雲大社本殿。この高さの本殿を支えるには巨大な柱が必要だったことは想像に難くないが、鎌倉~室町時代につくられた本殿の平面図「金輪御造営差図(かなわのごぞうえいさしず)」は、長らく図面としての信憑性に疑問が持たれてきた。かし2000年、境内の地下1.3メートルから大型の本殿遺構が見つかり、柱材が出土。柱材は杉の大材3本を束ねてひとつの柱としたもので、本殿を構成する9ヶ所のうち3ヶ所で発掘が確認された。そのうち中心に位置するのが「心御柱」、正面中央に位置するのが「宇豆柱」となっている。加えて本展では、国宝《円筒埴輪》《七支刀(しちしとう)》にも注目したい。奈良県桜井市のメスリ山古墳では、埋葬施設と外界を遮断して「聖域」を保護するため、約170本の円筒埴輪が敷き詰められていた。本展ではそのなかで世界最大の大きさを誇る《円筒埴輪》が修理完成後、初公開される。その1.6~1.8センチメートルという薄さからは、当時の技術の高さをうかがい知ることができるだろう。そして《七支刀》は、百済から倭王に「7つの枝(さや)をもつ刀」が献上された、という『日本書紀』の記述を裏付けるもの。石上神宮に伝わる《七支刀》は、左右3つずつの枝刃と、幹となる本体の刃先をあわせて7つの枝があるように見える刀剣で、まさにこの記述に合致すると考えられている。石上神宮では御神体に準じる神宝であり、通気展示での公開は特別な機会となる。そのほかにも大量の出土青銅器や三角縁神獣鏡、最古級の石仏などが一堂に会する本展。東京で古代の至宝を見ることができる貴重な機会をお見逃しなく。
★講座『日本書紀』、1300年の歴史をたどる/主催:佛教大学
https://www.bukkyo-u.ac.jp/shijo/course/786-2019-10.html
来年、2020年は、『日本書紀』が編纂されて、1300年目にあたる記念すべき年です。今では、『古事記』のほうがメジャーな本として知られていますが、じつは、長い歴史のなかでは、『日本書紀』のほうが読み継がれてきたのでした。古代における成立の事情、『古事記』との違いから、平安時代、鎌倉時代、室町・戦国時代、江戸時代、そして明治以降に、『日本書紀』はどのように読まれ、研究されてきたのでしょうか。本講座では、その知られざる1300年の歴史をたどります。
★歴史体感「日本書紀」/平成29年5月号「県民だより奈良」
http://www.pref.nara.jp/46802.htm
県では、『日本書紀』完成1300年にあたる2020年に向けて、『日本書紀』を中心とした取り組みを進めています。
●「奈良まほろまん」仏教伝来 ~人々の葛藤~
http://www3.pref.nara.jp/miryoku/narakikimanyo/mahoroman/
『日本書紀』の中の興味深い11のエピソードを映像化した「奈良まほろまん」。県内各地に残るゆかり地の美しい風景やイラストが楽しめます。こちらも、ぜひご覧ください。
★なら記紀・万葉「日本書紀完成・藤原不比等没後1300年記念イヤー」
オープニングイベント2020年1月13日(月・祝)
奈良春日野国際フォーラム甍~I・RA・KA~能楽ホール
https://www.sap-co.jp/events/shoki-fuhito1300/
2020年は、我が国初めての勅撰正史である『日本書紀』が完成されて1300年を迎える記念年となります。また、平城京遷都をはじめ古代の奈良に大いなる足跡を残した藤原不比等の没後1300年とも重なります。日本のはじまりの地である奈良県では、2012年より推進してきた記紀・万葉プロジェクトの集大成として、『日本書紀』を中心とする記紀・万葉の魅力を伝えるとともに藤原不比等の事績を顕彰する1年間として参ります。当オープニングイベントは、その幕開けとして、研究の第一人者をお招き致しました。1300年の時を超えた、古代の潮流をぜひ感じてください。
・・・このイベントに申し込みました。あたるといいなあ。
・・・紅葉ひとりじめ、贅沢な時間をすごさせてもらいました。さて、そろそろ「博物館」へ。
《奈良県立民俗博物館》
639-1058奈良県大和郡山市矢田町545/0743-53-3171
http://www.pref.nara.jp/1508.htm
郷土の風俗慣習及びこれに伴う生活用具等で生活の推移の理解に欠くことのできない資料の保存と活用を図り県民文化の向上に資するため、★1974年(昭和49)11月10日に開館しました。奈良(大和)に暮らす人々が、その風土の中で育み、改良工夫をかさねながら維持してきた生活用具など民具の数々を収集し、これらを保存、展示公開する博物館です。大和民俗公園は、26.6haの広大な敷地を有する都市公園で、自然との共生の場「里山」を活かしながら「みんぱく梅林」「みんぱくしょうぶ園」のほか四季折々の草花や、森林浴・ウォーキングなども楽しんでいただけます。また、公園内には昔懐かしい江戸時代の民家15棟を「町屋」「国中(奈良盆地)」「宇陀・東山」「吉野」の4ブロックに分けて移築復原しており自由に見学できます。ぜひ、奈良大和の地に育まれた生活の文化を体験しに「ならみんぱく」へお越し下さい。
《参考》コーナー展「民俗資料の保存修復」を開催します
令和元年5月11日(土)~7月28日(日)
http://www.pref.nara.jp/item/211887.htm
奈良県立民俗博物館では、平成29年に★京都造形芸術大学と連携協定を締結し、館蔵資料を用いて同大学の保存修復実習を実施してきました。修復作業は、民俗資料の材質や劣化の状態に合わせて現状の記録や壊れた部材の観察から始まり、虫害の穴埋め、破損部の接着、和紙の裏打ち、欠損部の補填・彩色など多岐にわたります。実習は、民俗資料の保存・修復・活用について専門的に学ぶ学生が1年かけて取り組み、一連の作業を通して、道具の製作技術や当時の人々のくらしの足跡をよみがえらせることができます。本展では、その成果を写真パネルと修復を終えた実物資料で紹介します。
・・・古い博物館ですが、大学との連携などが積極的に進められています。ええことや。
《NEWS》秋季特別展示「絵と道具でたどる昔の奈良のくらし」の開会式を県立民俗博物館で行いました
http://www.tezukayama-u.ac.jp/news/events/2019/09/25/post-1011.html
同特別展示は、帝塚山大学では、文部科学省平成29年度私立大学ブランディング事業に採択された「『帝塚山プラットフォーム』の構築による学際的『奈良学』研究の推進」の一環として、本学と県立民俗博物館が共同で実施。本学文学部日本文化学科の高田照世教授が推進する天理市福住地区の民俗調査の研究成果に基づき、県立民俗博物館が所蔵されている昔の生活用具や民具に加えて、福住町で生まれ育った★永井清繁さんが繊細なタッチで表現した往時の生活図のパネルを展示するという大規模な企画です。
http://www.pref.nara.jp/item/217464.htm
令和元(2019)年9月21日(土)~12月1日(日)
《NEWS》2016.2.27産経新聞より
古き良き日本の習俗を水彩画に/永井清繁さんのスケッチ、天理で展示
天理市東部の山間にある福住町の民家から、明治後期~昭和初期のまちの民俗風習を描いたスケッチが見つかり、同市文化センターで約30点が展示されている。出産や嫁入り、商いの様子など、古き良き時代の日本の習俗が水彩画で克明に表現されており、調査にあたった帝塚山大★高田照世准教授(民俗学)は「学問上の大変貴重な資料になる」と話す。スケッチを描いたのは、同町で生まれ育ち、呉服商を営んでいた永井清繁さん(1905~1999)。まちの文化を後世に残そうと、古希を迎えてから描き始めたという。全5冊のスケッチブックには134点の絵が描かれており一昨年、同大学に通う永井さんのひ孫がスケッチブックを持参。資料として高い価値を見いだした高田准教授と学生たちで調査、分析を進め、展示が実現した。展示では、学生らが「ハレとケ」をテーマに約30点の作品を選定。正月を迎え、家族が囲むいろりの周りに鏡餅やおせち料理が並ぶ風景や、婚家に嫁ぐ花嫁が「実家の暮らしを洗い去る」という意味を込めて空のたらいに足を入れて洗う風景などが描かれている。高田准教授は「奈良の民俗のすばらしさを多くの人に知ってもらいたい」と話している。展示「永井清繁氏の画帳/福住のくらし-ひいおじいちゃんのスケッチブック-」は3月6日まで、天理市文化センターで開催。月曜休館。問い合わせは市教委文化財課。
・・・絵を描くこと、描き残すこと、これぞスケッチの価値ですね。