《NEWS》2019.5.10朝日新聞デジタルより
手作り木箱の図書館、オーナーは10歳/不登校きっかけ
大阪府富田林市の住宅街に、ちいさな「私設図書館」がある。蔵書は、玄関先に置かれた手作りの★木箱の中。ぎっしり詰まった絵本や児童書は、24時間いつでも誰でも借りられる。オーナーは小学5年生の男の子だ。地域の人が行き交う道路沿いの家の前。切り株の上に、その木箱はある。高さ70センチほど。水色のペンキが塗られ、屋根には手書きの紙が貼り付けられている。「自由(じゆう)に借(か)りてね。だけど、必(かなら)ず返(かえ)してね。おねがいします。」この「とんだばやしMIKO(ミコ)まちライブラリー」を開いているのは、同市伏山の後上(ごかみ)尊音(みこと)君(10)。「MIKO」は自分の名前からとった。小さな頃から本を読むのが大好きだった。絵を描くのも得意で、小学校に入ると描いた紙をまとめて漫画本をつくるなど、本作りも趣味になった。でも、3年生の途中で、登校しても校門をくぐれなくなった。そこで、母の由美さん(42)は尊音君と家庭で一緒に学習をすることにした。「ホームスクーリング」や「ホームスクール」などと呼ばれる勉強の形だ。そのサポート団体に、海外で自宅に小さな私設図書館を開く仕組みがあることを聞き、「僕もやりたい!」と挑戦を決めた。尊音君は、インターネットで手に入れた英語の設計図を自力で日本語に翻訳。ホームセンターに通って材料をそろえ、2カ月半かけて三角屋根つきの木箱を完成させた。本がぬれないよう、たっぷりの接着剤で隙間を埋めた防水仕様だ。「本当は緑色が好きだけれど、外で目立つのは何色かを考えて」明るい水色のペンキを塗った。正面はガラスの扉で、木箱の中に本があることは一目でわかる作りになっている。昨年3月、自宅にあった約50冊を入れてオープンした。よく借りられているのは迷路本や絵本で、特にアンパンマンの絵本はめったにお目にかかれないほどの人気。貸出簿がないため把握は難しいが、子連れで遠出しにくい、近所のお母さんと小さな子どもが主な利用者のようだ。そっと献本する人もいて、知らぬ間に本が増えることもある。今は学校に行く日も多い尊音君は、利用者が減ったと感じると、友達を誘って好きな本の紹介などをするイベントを開く。夜にも図書館の存在がわかるように、と手作りのランタンも置いてアピール。台風で木箱が倒れて壊れた時には、補強工事をした。由美さんは「もともとは日曜大工などしたことのない子。本が好きだからこそできるのでしょう。ゼロから何かを作り上げることは貴重な経験」と見守る。尊音君は「映画やテレビと違って、本はいつでもどこでも楽しめる。返すのはいつでも大丈夫だから、気に入った本を借りてほしい」と話している。
http://machi-library.org/where/detail/4278/
僕は8歳のとき(2018年3月)に家の前にLittle Free Libraryを作りました。本を作るのも読むのも好きでたくさんの人に本を読んでもらいたいからです。ライブラリは僕が木を切ったりペンキを塗ったりビス打ちをして作った手作りです。子どもの本、英語の本、僕の作った本、大人向けの本もあります。外に設置してあるので、いつでもだれでも自由に本を借りられます。返すのはいつでもOK。他の人に読んでほしい本をいれられます。「本祭り」というイベントもしています。
584-0061富田林市伏山3丁目/090-6554-5637
・Email:godcomes2me@gmail.com
・本棚:https://librize.com/places/2208
・開館時間:常時・施設の形態:自宅・オーナー:後上尊音
https://www.facebook.com/mikomachilibrary/
・・・本が好きだから「日曜大工」もできるようになった。そうなんです、好きなことがあれば「新しいこと」に挑戦する「勇気」がわいてくるものです。私の場合は、「アート」です。
《まちライブラリー》
★まち塾@まちライブラリー提唱者からのごあいさつ
2012年9月25日付の読売新聞2面「顔」の欄に私が登場しました。本当に気恥ずかしというか、恐縮しています。 このコーナーは、全国版であり政治、経済の時代を象徴するトピックにおけるキーパーソンを紹介する欄といわれています。企業広報を経験した人であれば、社長をここに取り上げてもらいたいと働きかけたことがあるでしょう。私もそれに奮闘し、非常に難しいことを痛感しました。 そんなところに掲載されたのは、もちろん、私が素晴らしいからではありません。全国でまちライブラリーを作ろうと立ち上がった人々、それをサポートしようと集まった人々、こうした全ての人の想いと行動が、これからの時代にとても大事な一石を投じるだろうという期待の表れだと思っています。 この記事のきっかけは、奈良県立図書情報館で「まち塾@まちライブラリー」のお話をさせていただいたことです。「まち塾@まちライブラリー」プロジェクトを後押ししてくれた友廣裕一さんがイベントのモデレーターを務めることになり、私をスピーカーとして招待してくれました。そして、このフォーラムに参加していた読売新聞の高野光一郎さんが私の活動に興味を持ち、東京で開催したまちライブラリーの活動に頻繁に顔を出してくださいました。こうしたまちライブラリーを応援しようという皆さんの心意気が記事の掲載につながったのだと感じています。本当にありがとうございます。 私たちは、ゆるやかな長い下り坂を歩いるような時代にいて、何か自分たちにこの流れを変えることはできないか、と思っている方々が少なくありません。しかし、何から始めたらいいのか、その糸口が見つからず行動にまで至らないことも多くあるでしょう。 まちライブラリーは、「やってみたい」と思っている人の背中にそっと手を置いてあげる存在でありたいと思っています。悩んでいる人、模索している人、新たな出会いを求めている人、真摯に生きようとしている人、何かを始めようとしている人、こうした人々にとってまちライブラリーの試みが一歩を踏み出す勇気となれば嬉しく思います。 一つ一つは小さいけれど、志のある活動を応援していきたいと考えています。 これからもどうぞよろしくお願い致します。
【礒井純充】
まちライブラリー提唱者、森記念財団啓発普及部長、★大阪府立大学観光産業戦略研究所所長補佐
●2008地下鉄谷町線天満橋駅近くのISビルの一室に礒井自身の蔵書1500冊を集めて「ISまちライブラリー」と称する。
《ISまちライブラリー》
まちライブラリーが始まった場所です。小さなオフィスビルの一室にあり、シェアビルドで★本棚を作るところからスタートしました。月に1回(原則第3土曜日)「本とバルの日」では、地域の方を中心に集まり、映画を見たり、お話を聞いたり、音楽を楽しんだりした後においしい手料理をみんなでいただきます!普段は私設図書館として図書の貸出もしています!
・・・まずは「本棚」「本箱」を作るところから、「ライブラリー」は始まるのですよね。
●2010師匠 友廣裕一さん、師匠の師匠 友成真一教授と出会う。師匠とともに全国行脚し「まち塾@まちライブラリー」の構想を温めていく。2011第一回「まち塾」の開催。以降、「まち塾@まちライブラリー」を提唱し、現代版寺子屋「まち塾」とその活動拠点「まちライブラリー」の設置を呼びかける。2011年10月第一号の「まち塾@まちライブラリー」としてISまちライブラリーをリニューアルし、再スタートする。
★2012大阪府立大学とともにまちライブラリー開設に伴う研究会を実施2013まちライブラリー@大阪府立大学がスタート マイクロ・ライブラリーサミット2013を発案、まちライブラリーが運営を担当する。
《まちライブラリー@大阪府立大学》
http://www.opu-lib.osakafu-u.ac.jp/
「0冊からスタートする みんなで育てるライブラリー」です。イベント(植本祭)の際に、みなさんに本を持ち寄っていただき、テーマに沿った本棚を作っています。イベントは会員(サポーター)の方に企画を持ち込んでいただきながら開催しており、みんなの活動の場として盛り上がっています!様々なテーマの本と人とが交流できる空間になっています。
《大阪府立大学I-siteなんば》
556-0012大阪市浪速区敷津東2-1-41南海なんば第1ビル2階・3階/06-7656-0441
https://www.osakafu-u.ac.jp/isitenanba/
大阪府立大学「I-site(アイサイト)なんば」は、創基130年を迎えた2013年4月にオープンしました。大学の重要なミッションは学問研究にあり、その成果を社会に還元していくことも大きな使命です。これを実現するためには、国境を越えた国・社会との関わりを深め、教職員・学生・卒業生や地域の人々との交流によって、多様性ある場をつくることが必要です。「I-siteなんば」は、大学が発信するさまざまな情報を“integrate【融合】”することで、そこに集う人々がお互いに“inspire【刺激】”し合い、新しいものを“initiate【展開】”する豊かな場(サイト)です。
・・・私がこれまで収集してきた貴重本?は府大「まちライブラリー」に寄贈、多くの方々に読んでいただきたいと願っています。