イコモス勧告 | すくらんぶるアートヴィレッジ

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・・・とにもかくにも「めでたい」、だからこそ「なんとかせなあかん」。

みんなの「きもち」と「ちから」を「ひとつ」にできるかどうか?それが問題だ。

「お・も・て・な・し」の日本として、世界遺産の地元として恥ずかしくないように。

 

 

《NEWS》ABCテレビより

「ただただ感無量」百舌鳥・古市古墳群が世界遺産へ地元に喜びの声

大阪府の百舌鳥・古市古墳群がユネスコの世界文化遺産に登録される見通しとなり、地元では喜びの声が広がっています。世界遺産登録を応援する堺市のハニワ課長は「土器だけにドキドキして、ただただもう感無量でした。言葉に表せない」と喜びを表しました。「百舌鳥・古市古墳群」は、宮内庁が「仁徳天皇陵」としている国内最大級の前方後円墳など、大阪府南部の3つの市にまたがる49基からなる古墳群です。事前審査を行ってきたユネスコの諮問機関「イコモス」は13日「登録が適当」と勧告し、来月の世界遺産委員会で正式に決定される見通しです。堺市民は「お・め・で・とぉ~」「僕、前から言ってたんですよ。これ絶対に(世界遺産に)なるよって」「率直にうれしいです。本当にうれしいです」と話していました。百舌鳥・古市古墳群が世界遺産に認められれば、大阪府からは初となります。

 

《NEWS》産経新聞より

●「百舌鳥・古市古墳群」世界遺産へ全49基、ユネスコに登録勧告

政府は14日未明、国連教育科学文化機関(ユネスコ)諮問機関のイコモスが、世界文化遺産に「百舌鳥・古市古墳群」(大阪府)を登録するよう勧告したと明らかにした。6月30日から7月10日にアゼルバイジャンの首都、バクーで開かれるユネスコ世界遺産委員会の審査で、登録可否が決定される。登録勧告は尊重されるのが通例で、登録はほぼ確実となった。陵墓が世界遺産になるのは初めて。登録が正式に決まれば、国内の世界文化遺産は昨年の「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」(長崎県、熊本県)に続き19件、自然遺産を含めた世界遺産は計23件となる。大阪府では初めて。百舌鳥・古市古墳群は、百舌鳥エリア(堺市)と古市エリア(羽曳野市、藤井寺市)の計49基で構成。古墳時代最盛期の4世紀後半から5世紀後半、大陸と行き来する航路の発着点だった大阪湾を望む場所に築造され、航路からの眺望を意識したとみられる。両エリアには墳丘の長さが486メートルもある国内最大の仁徳天皇陵古墳をはじめ、大規模な前方後円墳が集中。巨大古墳の周りを中小古墳が取り囲み、被葬者の権力や身分の階層を示している。帆立て貝形や方形など幾何学的にデザインされており、築造技術の高さを示す。多様な規模と形状を持つ墳墓群は世界でもまれで、墳墓によって権勢を誇示した歴史を物語る。平成29年7月に国の文化審議会が推薦候補に選定。文化審は「推薦内容の見直しを迫られる可能性もある」との厳しい見方を示していた。だが、遺産の価値の説明を分かりやすくするなど推薦書を練り上げた。仁徳天皇陵古墳などは世界最大級の墳墓だが、世界的な知名度は低い。住宅街にあるため見学者の受け入れ態勢が十分といえず、府の担当者は「来訪者が一時的に増えるのは確実だが、来年以降も来てもらえるかが課題だ」と話す。来夏の世界遺産委では、政府が自然遺産に推薦した「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」(鹿児島県、沖縄県)が審査される。

2007年9月:大阪府など4自治体が「百舌鳥・古市古墳群」の世界文化遺産登録を文化庁に提案

2010年11月:国連教育科学文化機関(ユネスコ)の暫定リストに記載

2017年7月:国の文化審議会が国内候補とすることを決定

2018年1月:政府が、19年登録に向けユネスコに推薦書を提出

2018年9月:ユネスコ諮問機関が現地調査

2019年5月13日★ユネスコ諮問機関が登録勧告

 

 

●世界遺産勧告、地元の堺、藤井寺、羽曳野各市が喜び「ついにこの日が」「これからが始まり」

ユネスコの諮問機関イコモスが百舌鳥・古市古墳群の世界文化遺産登録を勧告したことを受け、地元の堺、藤井寺、羽曳野各市の市民らは「ついにこの日が来た」と喜びにわいた。一方、世界遺産登録機運醸成の活動を続けてきた関係者らは喜びにひたるのもそこそこに「これからが始まり」と気を引き締めた。「幼い頃から当たり前のように身近にあった古墳が世界遺産になるのは不思議な気分ですが、誇らしくもある。地元住民としてもっと勉強したい」と話すのは、堺市堺区の仁徳天皇陵の近くに住む主婦、樫本由貴さん(46)。同市東区の無職、大門英範さん(66)も「ついにこの日がきたかと素直にうれしい」と喜ぶ。一方で、「ゴミの問題をはじめ観光客のマナーが心配」と不安ものぞかせる。古墳をはじめ堺各地の名所などの案内に取り組む「NPO法人堺観光ボランティア協会」の理事長、川上浩さん(72)は「ようやく寝不足から解放される」。活動を始めた10年前は大型連休中でも観光客は少なかったが、今年は急増。今月3日には仁徳天皇陵前で400人以上にガイドをしたという。「今後はより興味をもってもらえるよう、ストーリー性のあるガイドをしていきたい」仁徳天皇陵近くの飲食店「花茶碗」で、古墳をかたどった「古墳カレー」を10年前から提供してきた中屋麗子さん(72)は「ここまで長かった」。常連客の80代男性が先月、朗報を待たずに亡くなったのが何より残念だという。「お祝い酒まで用意してくれていたのに…。今夜はそのお酒でお客さんと祝杯をあげ、おじいさんに報告したい」古墳をかわいらしくデザインした便箋やはがき、はんこなど古墳グッズを販売する堺市堺区の★「紙カフェ」代表の松永友美さん(47)は「もっと手放しで喜びたいのですが、交通網がまだ不完全で、土産物店も少ないのが現状。急ピッチで整備を進めないと。これがゴールではなく、始まり。行政がやらないような独自のアプローチを続けたい」と決意を語った。古市古墳群を巡るツアーや講演会を開いている大阪府羽曳野市の団体「羽曳野まち歩きガイドの会」代表の細見克(かつ)さん(78)は「世界文化遺産になることは、地球に住む人々の『共通の遺産』になること。未来に伝えていくため、行政は地元住民や子どもたちがもっと誇りを持てるような教育や施策を行うことが大切だ」と力を込めた。同府藤井寺市の「市観光ボランティアの会」会長の鈴木繁實(しげみ)さん(76)は「私たちの住むまちにある『資産』の価値が世界に認められたことはとてもうれしい」と感慨深げ。「これから増えるであろう外国からのお客さまにも対応できるよう努力を重ねていきたい」と抱負を語った。

 

●4度の挑戦、届いた吉報/世界遺産勧告“満額回答”

国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関イコモスによる勧告で世界文化遺産登録がほぼ確実になった百舌鳥・古市古墳群。近畿で唯一、世界遺産がなかった大阪府などの関係自治体や地元住民らの両古墳群に懸ける思いは強かったが、その道のりは苦難の連続だった。4度目のチャレンジでついに届いた登録勧告の吉報。悲願に大きく近づいた。百舌鳥・古市古墳群を世界文化遺産に登録するようイコモスが勧告したことを受け、古墳群の一つで国内最大の前方後円墳、仁徳天皇陵がある堺市では14日午前、市民らでつくる「市民の会」が、陵周辺でPRイベントを開いた。イベントでは、市民の会のメンバーや市職員らが、勧告を伝える号外500部を訪れた人たちに配布。さらに「世界遺産登録へ」と書かれた横断幕を掲げて記念撮影を行った。イベントに参加した市のキャラクターの「ハニワ課長」は「土器だけに本当にドキドキして待っていたけれど、感無量。1600年生きてきた中で一番うれしい」。市世界文化遺産推進室の勝真雅之室長は「登録に向けて気を引き締めてがんばっていきたい」と意気込んだ。ここにたどり着くまでには、関係者の苦難の道のりがあった。堺市に世界文化遺産推進室の前身、歴史文化都市推進室が設置されたのは平成19年4月。22年11月に両古墳群がユネスコの世界遺産暫定一覧表に記載されると、翌年5月には府と堺市に加え、古市古墳群を抱える羽曳野市と藤井寺市も参加する「世界文化遺産登録推進本部会議」が始まり、広域で取り組む態勢が整った。ところが、世界遺産の増加に伴って登録へのハードルは年々高くなり、25年ごろには各国がユネスコに推薦できる文化遺産は年1件に限定された。よって、日本政府の国内推薦を得るには、まず「日本代表」になる必要がある。百舌鳥・古市古墳群も28年までの3年間、登録推薦書原案を文化庁に提出してきたが、次々と課題を指摘され、いずれの年も落選。堺市など地元自治体はそのたびに原案の変更を重ね、改善に努めてきた。最大の変更は、登録を申請する古墳の件数の減少だ。当初は約60基としていたが、「身分によって形や大きさなどに差がある」というテーマに沿って、保存状態のよい49基に絞り込んだ。さまざまなPRイベントに官民あげて取り組むなど機運醸成も図った。堺市世界文化遺産推進室の担当者は「海外の人にも理解しやすいよう、欲張らずにシンプルなところに特化した」と振り返る。そして30年1月、4度目の挑戦でようやく国内推薦を得て日本代表となり、昨年9月のイコモスの現地調査を経て、登録の勧告を勝ち取った。一時は、勧告でさらに削減を求められることも危ぶまれていたが、ふたを開ければ49基全てで登録勧告される“満額回答”。「文化庁の担当者と折衝を重ね、登録を決めた他の自治体から受けたアドバイスも参考にしながら、手探りでやってきた十余年だった」。堺市の担当者は感慨深げにこう語った。大阪府の吉村洋文知事は14日未明、「古墳群が世界遺産にふさわしいと理解されたとうれしく思っている。大阪初の世界遺産登録が実現されるよう全力で取り組む」とのコメントを発表した。

 

 

●世界遺産/都市部の歴史遺産、景観保全と世界への発信重要

世界に例のない巨大前方後円墳が集中する百舌鳥・古市古墳群が、世界文化遺産登録へ大きく前進した。天皇陵を中心に1600年前の姿を今に伝え、古代国家の形成過程を物語る古墳群は、人類共通の歴史遺産にふさわしい。ただ、両古墳群は大都市にあるがゆえの景観保全という課題を抱えている。また、宮内庁管理の天皇陵などは立ち入りができないことから、今後は公開のあり方を含め、世界に歴史的価値をいかに発信するかが問われる。5世紀を中心に約230基の古墳が築かれたとされる両古墳群だが、戦後復興や高度経済成長に伴う開発で多くの古墳が破壊され、今は89基に減少している。「世界遺産の墳墓群で、両古墳群ほど都市部にあるケースはない」(堺市担当者)という状況の中、地元の堺、羽曳野、藤井寺の3市は古墳周辺にバッファゾーン(緩衝地帯)を設定。建築物の高さ規制や景観規制などを強化してきた。しかし、それはあくまでも景観保護のスタートラインに立っただけだ。規制前に作られた既存建物の扱いや、都市開発と景観保護のバランスなどクリアすべき問題は山積している。一方、皇室の祖先をまつる天皇陵などは立ち入りが禁じられ、内部の詳細は明らかではない。発掘は墳丘保護を目的にした範囲にとどまり、被葬者を納めた石室などの調査は行われていないからだ。これに対し、研究者からは「世界遺産になれば海外の人も増え、立ち入り厳禁の現状を世界が理解してくれるかどうか」として、墳丘を囲む堤の一部の公開などを求める声もあがっている。景観を保ち、陵墓としての尊厳を守りながらどこまで情報公開が可能か。「都市の中で生き残った歴史遺産」を将来に伝えるためには、世界的な視点も含めた国民的議論が欠かせない。

 

《NEWS》2018. 4.23食品産業新聞社より

スーパードライ“百舌鳥・古市古墳群”ラベル全国発売/大阪・堺市など中心に展開

〈世界遺産登録への気運を盛り上げ 売上の一部を寄付〉アサヒビールは17日、「アサヒスーパードライ『百舌鳥(もず)・古市古墳群』ラベル」(缶350ml×6缶パック、中びん)を大阪府の堺市、藤井寺市、羽曳野市を中心に全国で発売した。発売に先立ち、11日に堺市役所で発売記念イベントを開催し、竹山修身市長とともにアサヒビール大阪統括支社の山本泰利支社長らが出席した。大阪府の「百舌鳥・古市古墳群」はこのほど、世界文化遺産に推薦されることが正式に決定した。2019年夏のユネスコ世界遺産委員会で登録されれば、大阪府初の世界文化遺産となる。「スーパードライ『百舌鳥・古市古墳群』ラベル」は、同古墳群と3市の観光・文化を応援し、盛り上げる商品として発売したもの。売上の一部は、百舌鳥・古市古墳群の世界遺産登録を応援する堺市民の会に寄付される。山本支社長は、「堺市は当社とゆかりの深いエリアだ。前身の大阪麦酒会社の初代社長★鳥井駒吉は堺市出身で、大阪で春駒という酒蔵を経営していた。当時のビールは輸入品が多かったが、本物のビールを国産で、という思いから1889年に大阪麦酒会社を設立した。来年は創業から130周年を迎える。堺市は特別なエリアと意識して営業活動を行っている」と述べた。「百舌鳥・古市古墳群」ラベルについては、「17日に350ml缶を9万本と、中びん4万本を発売する。すでに発売の案内を行っているが、非常に興味を持って取り扱ってもらっている。来年の世界遺産登録へ向けた気運を盛り上げていきたい」と語った。

 

 

・・・鳥井駒吉さんについては、後日あらためて紹介します。まずは、乾杯しよう。