・・・多くの方々が来てくださり、作品についての様々な感想や意見をいただきました。やはり「チラシ」について一番多く質問がありましたので、
《参考》「唾液」
つば、よだれ、おつゆ…。あまりキレイなイメージがない唾液ですが、実はカラダにはとても大切なもの。口臭予防、ムシ歯予防、飲み込むチカラを助けて誤嚥(ごえん)を防ぐなど、いろんな役割を果たしています。ちなみに1日に分泌される唾液の量は0.5~1.5L。多い場合は500mlのペットボトル3本分にもなります。唾液は、唾液腺というところで分泌されます。この唾液腺には、大唾液腺と小唾液腺があり、唾液の95%は大唾液腺から分泌されます。大唾液腺は耳下腺、顎下腺、舌下腺の3種類があり、それぞれ分泌される唾液の性質が違います。唾液には様々な作用がありますが、その大半は水分によって構成されています。厳密にいうと、唾液は99.5パーセントが水分でできており、残りの0.05パーセントが様々な効果をもたらす成分でできています。つまり、唾液中のほんの一部の成分が重要な機能を担っているのです。唾液の水分以外の成分は、大きく無機成分と有機成分の2つに分けることができます。無機成分としては、ナトリウム、カリウム、炭酸水素、無機リン、カルシウムが含まれています。有機成分には、アミラーゼ(酵素)、IgA(免疫物質)、ラクトフェリン(抗菌物質)、リゾチーム・ラクトペルオキシターゼ(酵素・抗菌物質)、ムチン(タンパク質)です。唾液には、これだけ多様な物質が含まれているのです。
・・・「水」で指を湿らせてチラシを丸めてみましたが、「唾液」の方がうまくいくようです。昔は、みんな指をなめってお札やプリントを数えたり、めくったりしたものです。若い人たちは「不潔」だと嫌がるかもしれませんが、多少のリスクを負うことによって「免疫性」が高まることも事実です。
チラシには、いろいろな色と質があります。一般的には「カラフル」ですが、印刷が「青色」だけ、紙そのものが「黄色」、そして裏「白無地」があります。この「白無地」こそ、子どもたちの「落書き」やちょっとした「メモ」に使えるわけですが、残念ながら「パチンコ屋さん」のチラシだけです。ぜひ、これからも「白無地」でいてくださいね。
・・・チラシの利点は、身近にある素材で「タダ」、質と量が豊かです。紙は切ったり貼ったりが簡単なわけですが、「スティック」状に丸めると、ある程度の強度「カタサ」になります。とは言え、容易に折り曲げたり丸めることができます。最大の利点は、「つなぐ」ことができるということです。自然に、丸めはじめが「細く」、終わりが「太い」わけで、パイプ状ですから「差し込める」わけです。
《参考》「紙の目」
http://takeopaper.com/about_paper/line/index.html
紙は、抄紙機(紙を抄く機械)でパルプを一定方向に流しながら製造されるため、進行方向に繊維が揃いやすく「紙の流れ目」ができます。流れ目は、印刷などの加工を施す上で大変重要なものです。当然、「チラシ」を丸める際にも大きな影響があります。
・・・次に、質問が多かったのが「接着剤」についてです。
《東京松屋》
110-0015東京都台東区東上野6-1-3東京松屋UNITY/03-3842-3785
http://www.tokyomatsuya.co.jp/index.html
襖紙・壁紙の版元和紙問屋(ブランド・メーカー)として10種のオリジナル襖紙・壁紙・引手見本帳および表具経師用糊を開発製造、総アイテム数約4000種類を在庫し、全国の襖・内装材料の専門二次卸販売会社へ卸売。東京都知事並に経済産業大臣指定の伝統的工芸品「江戸からかみ」版元問屋、東京都知事指定の伝統工芸品、江戸表具(伝統の襖・屏風・掛軸・壁装)製作並に施工、歴史的建造物の襖・壁紙・カーテン・カーペット・床材の復元並に復元工事、内装仕上工事業。
元禄3年(1690)初代松屋伊兵衛(まつやいへえ)地本問屋を創業。浅草新寺町通り(現浅草通り)の浄土宗西光寺様の門前地で開業。(現所在地)文化文政年間(1804~1829)松屋利兵衛(まつやりへえ)、地本問屋から和紙問屋に業態を移す。併せて松屋伊兵衛を松屋利兵衛に改名。昭和9年(1934)合名会社松屋商店を設立。昭和39年(1964)株式会社東京松屋を設立(商号並びに法人組織を変更)。昭和53年(1978)東京商工会議所創立百周年記念事業として会員企業継続百年以上の企業97社に選ばれ顕彰を受く。
★掛軸表装専用糊「和紙のりいちばん」
用途:肌裏○/中(増し)裏○/総裏○/切継ぎ×
フエキ糊に比べて、水に戻りやすいので剥がすのが楽。また、変色しにくい。大容量なので、大作の張込みなどに便利。表具師の永年にわたる経験と実績の結果生まれた配合技術と西ドイツ「ヘキスト社」「矢沢化学工業(株)」の原料ベースをもとに、(株)東京松屋によって研究及び開発の結果、特に耐候性、耐老化性を中心に創られた和紙のりです。発売以来30年間の長期にわたりご使用頂いている実績があります。糊の仕度に時間がかからず、原液のまま使用できます。作業性が良くやわらかな風合いに仕上がります。
《参考》歴史資料ネットワーク
阪神・淡路大震災後の1995年2月に被災した歴史資料の保全を進めるために関西の歴史学会関係者、大学院生、博物館、文書館、図書館関係者、郷土史研究者などにより結成され、地域の歴史文化を担う住民の方々のサポートを受けて活動して参りました。災害時の歴史資料の保全と活用、災害資料(災害自体に関する資料)の保存と活用、日常時の災害に備えた活動を軸とした取組は、18年目に入っています。阪神・淡路大震災時から活動を進めてきた私達の世代だけでなく、2004年の一連の大水害を契機として、若い世代が活躍するようになり、東日本大震災後の被災地の歴史資料保全支援は、20代、30代前半の若手の皆さんが大きな役割を果たしています。
●「裏打ちワークショップ」
・本紙の縦・横を採寸・裏打ち紙を本紙の寸法より大きめ(3~6cmの余白)に裁断 ※今回は美濃紙を使用・必要であれば作品の脱酸、滲み止め処理※賞状については事前に脱酸溶液に漬けた・作業台(カッターマット)の上にレーヨン紙を敷き、噴霧器などで水分を与えて作業台にレーヨン紙を密着させる。
・レーヨン紙中央に、裏返した本紙を置く。
・折り目やよれが生じた場合は、本紙を浮かせて出来るだけ平らにする。
・正麩糊・片岡糊などの糊を溶く。★今回は「和紙のりいちばん(東京松屋製)」を使用・糊は漉し器で濾して糊のだまをとっておく。※漉し器の代わりに、製菓用の篩でもOK。今回は篩を使用。
・濾した糊をパレットに移し、精製水を少しずつ混ぜて薄める・別の作業台で、裏打ち紙の上に糊をのばす。糊刷毛の動きは、中央から外側へ。ムラのないように。
・裏打ち紙の端を木の棒に巻き付け、棒を回転させながら裏打ち紙を持ち上げる。
・本紙の下に敷いてあるレーヨン紙の隅に噴霧器で湿り気を与える。ここに裏打ち紙の角を置き、位置を調整する。※湿り気を与えるのは、レーヨン紙の上で裏打ち紙を滑らせるため。
・裏打ち刷毛を中央から上下方向に動かし、本紙に裏打ち紙を載せていく。
・裏打ち紙のしわや、本紙との間に出来た気泡を裏打ち刷毛でとんとんとたたいて追い出す。
・仮張りをする前に、板から剥がす際にへらを差し込むための切れ端を本紙にかかるように置く。
・裏打ち紙の周囲に糊をつける。
・一番下に強いてあるレーヨン紙ごと持ち上げ、仮張り板に貼り付ける。
・貼り付けたら、一番外側にあるレーヨン紙を、本紙が剥がれないように注意しながら剥がす。
・裏打ち紙とくっついた本紙を持ち上げて、ふわっとおろす。この時裏打ち紙の上部はしっかりと押さえ、仮張り板と密着させておく。
・乾燥後、へらをつっこんで、仮張り板からはがす。
・裏打ち紙の余白を裁断して、完成 。
・・・新聞紙、和紙、段ボールなど紙類を大量に貼るには、安価で使いやすい「木工用ボンド」が便利です。しかし、様々な素材をコラージュするには、それなりの接着剤が必要になります。しかし、有機溶剤を使用しているものは、その使い方に注意がひつようです。やはり「水性接着剤」で、乾くと耐水・透明になるものが望ましい。
《サクラクレパス》
540-8508 大阪市中央区森ノ宮中央1-6-20/06-6910-8800
★「ボンドタッチ」
https://www.craypas.com/products/lineup/detail/691.php
PETやガラスなど、幅広い工作用接着剤として使用できます。乾くと透明になるので、作品の出来上がりがキレイです。ノズルが細いので、接着剤が適量出せ、塗りやすいです。エアバックせず、残量が分かりやすいアルミラミネートチューブを使っています。
《NEWS》2017.6.27産経WESTより
サクラクレパス、2倍に増量した接着剤を発売
サクラクレパス(大阪市)は、紙や木、金属などさまざまな素材に使える接着剤「ボンドタッチ50ミリリットル」を発売した。従来品より容量を約2倍に増量。細めの先端ノズルで無駄なく適量を出せ、子どもでも使いやすい。大人も部屋の飾り付けや小物製作などに使える。希望小売価格は291円。問い合わせはお客様相談室、電話06(6910)8818。
《コニシ「ボンド」》
541-0045大阪市中央区道修町1-7-1(北浜TNKビル)/06-6228-2811
1870年(明治3)小西屋の屋号で薬種業を営む。明治36年、現在の旧社屋(道修町堺筋東北角)が完成。1952年(昭和27年)合成接着剤「ボンド」販売開始。ボンド(英: bond)は、英語で「結合」「束縛」「証文」などの意味。日本では、1952年に出願され、1953年に商標登録されている。
http://www.bond.co.jp/company/brand/index.html
★「ボンド木工用多用途(ビニル共重合樹脂系エマルジョン形接着剤)」
http://www.bond.co.jp/bond/detail/002398003921/
用途木・革・布・紙同士、また片方が塩ビ・金属の接着特長水性で使いやすく、安全。木材等の多孔質材と各種プラスチック、金属が接着できる。
《参考》酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)系エマルション形接着剤
http://www.bond-syoji.co.jp/bond/howto_choose/glossary/
・・・価格的には、「コニシ」の方が少し安いです。