塩屋へ(2) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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・・・コンサートの撮影はご法度でしたので、せめて会場(室内)の様子だけでも。そうそう、「みみみ堂」のアルキーマカレー(じゃがいも入りキーマカレー)パイナップルチャトン付きも美味しかったです。

 

 

・・・「旧グッゲンハイム邸」の東側に建っているのが、「後藤家住宅」です。以前★関西建築保存活用サミットで訪問させていただまました。

 

 

《参考》「後藤家住宅」大正中期/設計:設楽貞雄/施工:田中仙吉

http://www.city.kobe.lg.jp/information/press/2014/12/20141216162301.html

後藤家住宅は、塩屋海岸に迫る山塊を背景とする山裾の高台に位置する、大正中期に建てられた住宅建築です。背景の緑に対し大きく反った赤色で縁取られた片流屋根が際立っています。木造2階建の洋館に平屋建ての和館が付置されており、西欧の建築様式を取り入れつつ、日本の伝統的技法を融合させた擬洋風の建物です。旧グッゲンハイム邸や金家住宅など周囲の洋館とともに、個性的な住宅地景観を形成しており、地域における歴史的な景観資源の一つとなっています。そこで、このたび、この後藤家住宅を都市景観の形成を図る上で特に重要な価値があると認め、神戸市都市景観条例にもとづく景観形成重要建築物等に指定します。

 

《参考1》「関西建築保存活用サミット」

http://kanken-summit.net/

建築や町並みの保存活用を求める市民運動は関西でも数多くありますが、個々で活動しているため、有効な手法もわからぬまま時間だけが過ぎ手遅れになる場合が多々あります。そういったことを少しでも無くすため、いろいろな事例を学び、情報がより多くの市民に届く様、各団体が連携する基盤づくりをすすめています。

 

・・・せっかくの塩屋ですから、少し界隈を散策することにしました。

 

 

《参考2》旧ジョネス邸を次代に引き継ぐ会

http://jones-shioya.tumblr.com/

旧ジョネス邸を次代に引き継ぐ会は、旧ジョネス邸の解体に断固反対すると共に、適切な方法で保存・活用されるよう、強く求めます。旧ジョネス邸といって、英国人ジョネス氏により、大正8年に今より500mほど東の国鉄線路と海の間に建てられましたが、昭和38年、国鉄線路の複々線化を受けて、時の所有者山田氏により、現在の場所に移されました。それから半世紀、旧ジョネス邸は塩屋の海を望んで時を刻んできました。前所有者の山田氏はかつてマンション開発に反対していました。その旧ジョネス邸が今、マンション開発の危険にさらされています。数年前に塩屋駅の西側に建てられた9階建てを上回る10階建てのマンションが、同じ業者により計画されています。建物を今の場所に保存して、旧グッゲンハイム邸のように皆に愛される施設として活用できれば、どんなに素敵でしょう。100年近くの時を経過した建物を壊すのは一瞬の暴挙ですが、保存活用することでこれからも多くの人がこの建物に親しみ続けることができます。旧ジョネス邸はそれに値する建物です。これ以上、塩屋らしい風景を失いたくない。ご賛同いただける方、力を貸してください。

 

 

★「合同会社塩屋百年舎」

http://shioya100.co.jp/index.html

合同会社塩屋百年舎は、旧ジョネス邸保存活用のための事業主体です。一般社団法人旧ジョネス邸を次代に引き継ぐ会の理念を具体的な事業に反映するために設立されました。将来は、旧ジョネス邸も含めた洋館群を暮らしに生かした街として、 塩屋の魅力を発信する事業を展開して行く予定です。残念ながら再生可能エネルギー企業の買い取り交渉が不成立となり、旧ジョネス邸の現地保存は実現しませんでしたが、穴吹興産株式会社より部材・備品譲渡の申し出を受け、地元林工務店の協力を得て解体時にこれらを可能な限り回収するべく作業を行いました。しかしながら、検討の結果、近日中の移築・再建等は困難であることから、この度のご出資は正式に全額ご辞退申し上げることになりました。最終的なご出資のお申し込みは、171名の方々よりいただき、総計5,510万円となりました。また、一般社団法人旧ジョネス邸を次代に引き継ぐ会へのご寄付は2014年2月28日現在で3,629,027円となっており、この内2,446,411円を工務店への部材回収作業費支払い、476,474円をその他諸費用に充当させていただきました。残金は部材管理・運用費および塩屋近辺の歴史的建造物等保存のための積立金とさせていただきます。保存済みの主要部材・備品は、建具類37、階段手摺と板一部、屋上手摺一式、巾木100メートル弱、床板200平米弱、暖炉飾り枠、家具17点、玄関階段石材の一部、美術品類約150点、書籍・書類の大部分となっております。建物部材に関しては、反復利用可能な物は「旧ジョネス邸移植プロジェクト」として建築物の中で実際に活用しながら保存し、インターネット等で公開すると共に、将来旧ジョネス邸が再建可能となった場合には回収して復元できるよう、準備を進めています。部材には旧ジョネス邸の名を刻んだプレートを付した上で無償貸与し、原則として公衆の目に触れる場所へ組み込み設置します。移植に関する立案・施行・情報公開は、旧ジョネス邸を次代に引き継ぐ会会員・前田真治率いるプロジェクトチーム、ジャーマン・スープレックス・エアラインズが担当します。また、旧ジョネス邸を次代に引き継ぐ会のウェブサイトでも、移植プロジェクトの状況をご案内していく予定となっています。なお、先行モデルケースとして、京都・上京区の集合住宅「ことりアパートメント」に
旧ジョネス邸建具の一部が移植され、ウェブサイトの物件情報のページからその様子をご覧になることができます。
http://kotori.hateblo.jp/

美術品類・書籍・書類に関してはその内容が多岐にわたるため現在整理・調査中ですが、法律書の一部は大学の受け入れが決定しており、その他備品に関しても調査が完了し次第、可能な物は専門機関等に寄託し、神戸の財産として広く共有できるよう、準備を進めています。旧ジョネス邸は惜しくもその94年にわたる歴史を閉じましたが、今後も塩屋百年舎は洋館を塩屋の暮らしに生かし、
その魅力を発信するための事業を継続して行きたいと考えております。旧ジョネス邸の部材・備品の保存、管理、利活用は引き続き旧ジョネス邸を次代に引き継ぐ会が進めてまいりますので、ご寄付という形で活動資金のご援助をいただけますと幸いです。

 

 

★「旧ジョネス邸跡地」記念プレート

旧ジョネス邸は、親子2代にわたって神戸・塩屋と深い関わりを持ち、地区内の西向地蔵境内石碑にも大きくその名が刻まれたイギリス人貿易商 F.M.ジョネス氏(F.M.Jonas)によって、1919年に建てられた洋館です。擬和風とも言うべき折衷様式のユニークな洋館で、「兵庫県の近代化遺産」「ひょうごの近代住宅100選」にも選定された名建築でした。当初はこれより約800メートル東、境川の河口付近に位置していましたが、ジョネス氏から建物を引き継いだ山田作之助最高裁判所判事により、1963年に、国鉄複々線化工事に際して当地へ移築されました。旧ジョネス邸は、塩屋沿岸部ではかつての外国人住宅群の名残を留めるほぼ最後の存在であり、94年の長きにわたって塩屋の景観・歴史文化のシンボルとして親しまれてきましたが、2013年11月、惜しくも解体されました。この記念碑は、旧ジョネス邸の記憶を永く後世に伝えるために設置するものです。

 

《NEWS》2015.10.31神戸新聞NEXTより

神戸・阪神間の洋館をはじめ、兵庫県内には文化的・歴史的に価値のある住宅が今なお残る。しかし、住宅の維持は所有者の負担が大きく、保存に困難が伴うのが現状だ。こうした建物の継承を支援しようと、建築・法律・不動産の専門家が今月、一般社団法人「住宅遺産トラスト関西」(大阪市北区)を設立した。一方、解体された建物の記憶を残そうと、部材を再利用する取り組みも進んでいる。神戸市東灘区の本山地区。木造3階建て、築92年の洋館が建つ。設計は、登録文化財の松山大学温山記念会館(西宮市)を手掛けた木子七郎。戦前は宮地汽船の迎賓館となり、約50年前に塩野才治さん(86)の義父が購入し、住み始めた。「保存状態がよく、これだけの建築を再現することは難しい」と専門家の評価も高いが、公開されたことはほとんどなく、その価値は一部でしか知られていなかった。阪神・淡路大震災を乗り越えたが、転居。固定資産税や維持費が重い負担となった。売却話も再三あったが、建物が解体され分譲地となることに、「大事にしていたのに忍びない」と抵抗感を覚えた。そんな洋館を塩野さんから託された長女(52)も途方に暮れた。結婚後に暮らす東京から毎月、手入れに通う。愛着のある家も、長女は「私の子どもの代には負担しかない」と心配する。「大切にしてもらえるところに譲りたくても、どこに相談していいか分からない」巡りあったのが、トラスト関西だった。「保存のあり方は個別に違い、所有者に寄り添うことが必要」と原田純子理事。トラスト関西と塩野さん親子は歴史的価値を共有し、神戸市の指定文化財になった場合、固定資産税の減免を受けられることを確認した。「近隣の大学などと活用を図れないか」と理事の笠原一人★京都工繊大助教が、京都の先行例をもとに助言。新たな継承者に譲るとなれば、トラスト関西の弁護士や不動産会社の出番だ。歴史的建築物の保存に取り組むNPO法人「アメニティ2000協会」(西宮市)は、阪神・淡路大震災以前の資料を基に2002~04年、神戸市東部、西宮、芦屋市で戦前の建築物を調査。3割超がなくなり、住宅では約4割に上ることを確かめた。10年から再調査しているが、「住宅はさらに減った印象だ」という。こうした危機的状況は全国で起きている。関西トラストは、建築と社会をつなぐ、新たな仕組みを模索。兵庫県内の最初の取り組みとして、最善の解決策に知恵を絞っている。昨年9月、神戸市垂水区のJR垂水駅近くにオープンした美容院「ブリスト ジョネス」。店内には一昨年秋、マンション建設に伴い解体された大正期の洋館「旧ジョネス邸」(同区塩屋町1)にあった鏡や扉、大窓、床板など計12点が使われている。重厚な装飾の鏡に、女性客が「私なんかが映っていいの?」とはにかむ。同区で生まれ育った店長の豊島晋太郎さん(33)は「もったいないという思いで活用を申し出た。部材があることで、お客さんに旧ジョネス邸や洋館が多く残る街を話すきっかけになりますね」と語る。保存運動に取り組んだ住民団体「旧ジョネス邸を次代に引き継ぐ会」が、部材や家具を工務店の協力で保存。将来に同邸復元の可能性を残し、無償で貸与している。美容院のほかにも神戸の帽子店やワインバー、真珠店、京都のシェアハウスなど計7カ所に貸し出し、全量の4分の1ほどがインテリアなどとして利用されている。同会代表★森本アリさん(41)は「活用しながら保存する取り組み。部材を通じて地域の歴史的建築を守る意識が高まればうれしい」と話している。