レッドリスト | すくらんぶるアートヴィレッジ

すくらんぶるアートヴィレッジ

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

・・・大晦日から新年にかけて、何から始めようかと考えた結果、「キリン」に決定しました。

 

《NEWS1》2016.1.14

1万年以上前に絶滅のキリンの仲間「シバテリウム・ギガンテウム」

AFPは2016年1月13日に、1万年以上前に絶滅したキリンの仲間は、太い脚、平たい顔、頭蓋骨からカール状に広がる角を持った大きな重量級の生物だったと、2016年01月13に発表された研究論文で明らかになったと報告した。イギリス王立協会(Royal Society)の専門誌バイオロジー・レターズ(Biology Letters)に掲載されたイギリスの科学者3人の論文によると、絶滅したキリンの仲間「シバテリウム・ギガンテウム(Sivatherium giganteum)」は、現生のキリンよりも背が低く、首は短かかったと言っている。同チームは、1830年代にインドで発掘され、現在イギリスのロンドン(London)にある自然史博物館(Natural History Museum)に収蔵されている骨を基にコンピュータ上で3Dモデルを作成し、肩高約1.8m、重さ約1.2トンのシバテリウムの骨格を再現した。共著者のクリストファー・バス(Christopher Basu)は、「太い脚を持ち、体重は重かった」とAFPの取材にEメールで答えている。シバテリウムの頭蓋骨の上部には、長さ約70センチの大きな平たい角2本の他に、目のすぐ上にも2本の小さな尖がった角があったという。現生のキリンとの違いについて同氏は、「顔はキリンとだいぶ違って見えたようだ。キリンの頭蓋骨は長くて尖がっているが、シバテリウムのは短くて、平たい」と説明している。キリンやオカピの仲間であるシバテリウムが生息していた時期は、500万年前〜1万2000年前と考えられている。今回の研究では、個体3頭からの骨26個が用いられた。肋骨、背骨、骨盤は、まだ見つかっていないと報告している。

 

 

《NEWS2》2016.1.27 NATIONAL GEOGRAPHICより

珍しい白いキリンの写真を公開、タンザニア/アルビノではなく、先天性色素欠如

タンザニアのタランギレ国立公園には、思わず振り向いて眺めずにはいられない、非常にまれな白いキリンがいる。米国の野生生物研究団体「野生自然研究所」が、マサイキリンの白い赤ちゃんの誕生を報告したのは2015年のこと。ほどなく地元のツアーガイドが、タンザニアで売れている洗剤のブランドにちなみ「オモ」と名付けた。タランギレ国立公園には近年、侵入者が相次いでいる。そんな中でオモが今も無事に育っていることを確かめ、野生自然研究所のスタッフは喜んだ。「オモが生まれてほぼ1年となる今月、再び姿を見ることができたのはとても幸運です。元気に生きていると分かり、感激しています」と、同研究所のブログに記されている。この研究所では現在、「オモ」の名を引き続き使う案を含めて新しい名前をサイト上で募集している。オモはアルビノではない。同研究所の創設者デレク・リー氏によれば、先天性色素欠如といい、皮膚細胞が色素を作れない遺伝子疾患だという。だが軟部組織は例外で、オモは濃い色の目をしている。先天性色素欠如は、まれではあるもののペンギン、タカ、カバなど多くの種で起こる。オモは特に幸運だった。保護団体の「キリン保護基金」によれば、幼いキリンはライオンやハイエナなどの標的になりやすく、半数以上が生後6カ月を迎えることなく死んでしまう。言うまでもないが、オモの目立つ外見はより一層捕食者の目に留まりやすく、生き抜くには大きな困難が伴う。しかも、オモの珍しい肌の色は密猟者からも狙われる。タランギレ国立公園では、密猟からオモを守ろうと目を光らせている。同公園はすでに、高度な密猟対策プログラムを導入。1頭しかいない特別なキリンのオモはもちろん、公園内の野生動物保護のため、無人ドローンから追跡犬まであらゆる手段を採用している。

 

・・・この白いキリンを見た時、ダリの「燃えるキリン」を想起しました。

 

 

【サルバドール・ダリ(Salvador Dali)】(1904~1989)

★「燃えるキリン(La Girafe en feu)」1937ボードに油彩35×27cm/バーゼル美術館(スイス)

深い青空と夕暮れが一体化したような不思議な空模様、荒涼とした大地に激しく炎を上げるキリン、14本もの突起物を松葉杖で支えられ肉片を天高く掲げている女性、頭と両腕の皮膚を剥ぎ取られ天を仰ぐ体にいくつもの引き出しを持つ女性。この開かれている多数の引き出しがついた青い女性は正しくは「Femme-coccyx」(尾てい骨の女)と呼び、この異様な姿はフロイトの心理学理論に基づいたものであるとダリ本人も認めている。燃えるキリンのイメージは、1930年のシュルレアリスム映画「黄金時代」にも現れる。ダリによれば「燃えるキリン」は、宇宙の終末論を表現するモンスターのようなものだという。ダリは当時、戦争の予感を感じていたという。前景には二人の女性がおり、一人の女性は身体の引き出しは空いた状態になっている。身体に引き出しのある女性はダリ作品でよく現れる。この引き出しは女性の潜在意識を表しているという。

 

 

《参考》「燃えるキリン」詩文撰:黒田喜夫

「最後の戦後詩人」黒田喜夫が生涯を賭して希求した「戦後」とはなにか。「戦後」も「民主主義」も葬り去られた3.11以降、詩人がこだわり考えぬいた「貧困」「アジア的身体」「戦後革命」「村/共同体」「東北/ヤマト」などのモティーフが、ますます喫緊の課題として日常を侵食している。(中略)ひさしく彼岸へと忘却されてきた黒田喜夫は、これまで以上に、むしろこれから読まれ、反芻される契機をもつ。(共和国社主下平尾氏による「編集後記」より)

 

おかあさん革命は遠く去りました

革命は遠い沙漠の国だけです——「毒虫飼育」

ぼくは掟なんか欲しくない

燃えるキリンが欲しいだけ——「燃えるキリン」

何からおれの名を除くというのか

革命から? 生から?

おれはすでに名前で連帯しているのではない——「除名」

いや、それでもわれわれは、あくまでもじぶん自身の内なる飢えた子供のためにだけ書く。そして、そうすることで、私はいずこかの飢えた子供の存在も発見しようとするだろう。——「飢えた子供に詩は何ができるか」

【黒田喜夫】(1926~1984)

詩人。1926年2月28日、山形県米沢市に生まれ、同寒河江市に育ち、1984年7月10日、東京都清瀬市に没する。著書に、『不安と遊撃』(飯塚書店、1959年12月、第10回H氏賞受賞)、『地中の武器』思潮社、1962年12月)、『死にいたる飢餓』国文社(1965年6月)、『詩と反詩』(勁草書房、1968年5月)、『負性と奪回』(三一書房、1972年2月)、『彼岸と主体』(河出書房新社、1972年6月)、『自然と行為』思潮社、1977年9月)、『一人の彼方へ』(国文社、1979年3月)、『不歸郷』(思潮社、1979年4月)、『人はなぜ詩に囚われるか』(日本エディタースクール出版部、1983年12月)、『黒田喜夫全詩』(思潮社、1985年4月)がある。

 

 

《NEWS3》2016.9.12NATIONAL GEOGRAPHICより

キリンは1種でなく4種、遺伝子解析で/5000頭未満の種も、保護政策に影響

最新の研究により、アフリカ大陸には4種のキリンがいる可能性が出てきた。従来、キリンは1種のみで、9亜種が存在すると考えられてきた。ところが今回、キリンの遺伝子を解析したところ、キタキリン、ミナミキリン、アミメキリン、マサイキリンの4つの集団には明らかな遺伝的差異があることが判明、9月8日に『カレント・バイオロジー』誌に論文が発表された。「キリンの亜種が遺伝的にこれほど明確に分かれていて、交雑していないとは思っていませんでした」と、論文の共著者でドイツ、ゼンケンベルク生物多様性・気候研究センターの進化生物学者であるアクセル・ヤンケ氏は語る。キリンのように目立つ動物について、こんな基本的なことさえ分かっていなかったのはなぜなのだろう?「理由の1つは、キリンが科学的にあまり興味を持たれない生物だったことにあります。シロサイについての科学論文が2万本もあるのに対して、キリンに関する論文は400本しかないのです」とヤンケ氏は言う。世界の人々の注目は、絶滅の危機に瀕した動物や、ゾウのように激しい密猟にあっている動物、ライオンなどの肉食動物に集まりやすく、その中ではキリンは目立ちにくい。「キリンは地球上で最も背の高い動物ですが、完全に見落とされていたのです」この15年間、世界がよそ見をしている間に、キリンの推定個体数は14万頭から9万頭前後まで激減した。一部の科学者はこれを「静かなる絶滅」と呼んでいる。キリンの専門家のジョン・ドハーティ氏は、今回の研究には関与していないが、電子メールで、「キリンに複数の種があると主張したのは彼らが最初ではありませんが、キリンの分類をめぐる論争はまだ決着していません。この議論に貢献する貴重な提案として、彼らの研究を歓迎します」と見解を述べた。ケニアのアミメキリンプロジェクトと英クイーンズ大学ベルファストに所属しているドハーティ氏は、研究チームが提案する分類は、遺伝学的データのみにもとづくもので、重要な身体的特徴やその他の要素を考慮していないと指摘する。その点を考慮すると、「今回の知見を決定的な成果として発表するのは時期尚早だったかもしれません」と言う。ただ、著者らが「アフリカ大陸全土でキリンの保護にのりだす緊急の必要性がある」と訴えている点にはドハーティ氏も強く同意する。ヤンケ氏がナミビアのキリン保全財団から最初に連絡を受けたのは数年前のことだった。サハラ以南のアフリカ全域に分布するキリンの亜種はどれも同じように見えるため、亜種を区別するための遺伝子マーカーを開発してほしいという依頼だった。 情報収集のためキリンに小型の矢を打って試料を採取する許可を受けていた同財団は、ヤンケ氏らに、アフリカ各地のキリンから採取した約200点の試料を提供した。ヤンケ氏はまず、試料のミトコンドリアDNA(細胞のミトコンドリアの中にある、母から子へと受け継がれるDNA)を調べて、キリンの亜種の間に「ホッキョクグマとヒグマほどの大きな差異」があることを明らかにした(この点についてドハーティ氏は、「遺伝子にどの程度の差異があれば種とされ、どの程度の差異なら亜種とされるという明確な決まりはないため、あまり良い比喩ではない」と指摘する)。次に核遺伝子(細胞の核にある遺伝子)を分析すると、「調べるほどに同じストーリーが見えてきました。私たちが別々のグループを見ているということです」とヤンケ氏。たとえば、一つのキリンのグループ内に共通して見られる変異は、別のグループに共通の変異とまったく違っていたのである。ヤンケ氏は当初、キリンを別々の種に分けることに抵抗を感じていたが、データは「絶対にそれでよい」ことを示していたという。

 

●キタキリン(Northern giraffe)

スーダンやウガンダに棲んでいる個体群がまとめてここに入れられるそうです。形態的特長はホワイトソックスというあだ名がつくほど目立つ膝(本当はカカト)から下の白くて美しい部分です。ケニアでは野生で見るのは困難になってきて、保護下のジラフセンターとナクル湖で出会うことができます。

●ミナミキリン(Southern giraffe)

南アフリカやナミブ砂漠に棲んでいる模様の薄い個体群がそれに該当します。

●アミメキリン(G.c.reticulata / Reticulated giraffe)

体に見られる網目模様ははっきりとしていて、ケニアやエチオピア南部、ソマリアなどに分布している。ソマリアキリンと呼ばれることもあり、雄の頭頂高4.5~5.2m、体重800~1500kg程で、国内の動物園ではもっともよく見られる。

●マサイキリン(G.c.tippelskirchi / Masai giraffe)

キリマンジャロキリンと呼ばれるキリンで、タンザニアやケニア中部のや南部に分布している。体にある斑紋は不規則な星型で色も薄く、アミメキリンのようなはっきりとした模様にはなっていない。体はアミメキリンよりは大きく、雄の高さはで5.5~6m、1000~1900kg程の体重がある。

 

 

《NEWS4》2016.12.8読売新聞より

キリン、絶滅危惧種に指定・・・30年間で4割減

国際自然保護連合(IUCN)は8日、絶滅の恐れがある野生生物を分類した「レッドリスト」を更新し、キリンを絶滅危惧種に指定したと発表した。この30年間で個体数が約4割減ったためで、3段階ある絶滅危惧種の分類の中では最も危険性が低い「2類」に分類された。IUCNによると、キリンは1985年の時点でアフリカに約15万~16万頭生息していたが、2015年には約9万7000頭に減った。違法な狩猟、農地の拡大などが原因という。キリンにはアミメキリンやマサイキリンなど九つの亜種がいるが、キリン全体が絶滅危惧種になった。このほか、近年見つかった新種の鳥類742種のうち、11%に絶滅の恐れがあることがわかったという。

 

《参考1》国際自然保護連合

http://www.iucn.jp/

IUCN(国際自然保護連合)は、1948年に世界的な協力関係のもと設立された、国家、政府機関、非政府機関で構成される国際的な自然保護ネットワークです。IUCNは、International Union for Conservation of Natureの略で、自然保護に関する世界最大のネットワークでもあります。約1,200の組織(200を超える政府・機関、900を超える非政府機関)が会員となり、世界160カ国から約11,000人の科学者・専門家が、6つの専門家委員会に所属し、生物多様性保全のための協力関係を築いています。また本部はスイスのグランにありますが、会員・専門家のネットワークを支え、フィールドでのプロジェクトを実施する、約1,000人の事務局スタッフが45カ国にいます。日本には、2015年9月現在、大正大学内に「IUCN日本リエゾンオフィス」が設けられています。

 

《参考2》Q&Q SmileSolarキューアンドキュースマイルソーラー

http://www.smile-qq.com/jp/#/page/

腕時計メンズ/レディース「ザレッドリストThe red list」ナイジェリアキリン

絶滅が危惧されている野生動物のうち、ナイジェリアキリン、ユキヒョウ、ミンドロワニ、グレビーシマウマ、スマトラトラ、マクジャク、ビルマニシキヘビの模様とそのシルエットをそれぞれグラフィカルに配置したユニークなデザインです。 絶滅危惧種をテーマとしたコレクションを発売するに当たり、IUCN(国際自然保護連合)の活動に対してQ&Qの収益の一部を寄付します。