・・・「葛城アート」は終了しましたが、たくさんの気になることがありましたので、番外として展開していきます。まずは、表彰式があった会場の「かつらぎの森」前にあった野外彫刻について、
【飛躍】作:小山由寿(1932~2012)
昭和7年、奈良県に生まれる。旧京都市立美術大学彫刻科卒業。79歳没
・・・この作品のフォルムを観て、思いだしたのが「奈良県女性センター」の入口壁面レリーフでした。作者がわからず悶々としていましたが、ひょっとしたら小山さんではないかと勝手に思っています。さらに、驚いたことがあります。
《NEWS》2015.10.18京都新聞より
夫との死別乗り越え作品展/京都の日本画家「描き続けたい」
京都市動物園のモニュメント「時の塔」などを制作した彫刻家の故小山由寿さんの妻で、日本画家の小山静陽さん(83)=右京区=が、下京区のポルタギャラリー華で作品展を開いている。4年前に同ギャラリーで夫婦2人展を開いて間もなく由寿さんが急逝。静陽さんは悲しみを乗り越えて再び筆をとり、「今も元気で描けることがありがたい。絵を見る人にも元気になってほしい」と新たな一歩を踏み出す。夫妻は大学時代の同級生。2人展が半世紀ぶりの共同展示で「青春時代のよう」と喜び合った。その5カ月後、由寿さんは脳内出血で帰らぬ人になった。ショックで創作する気力を失った静陽さんに不幸が重なる。3年前、腰の骨を折る大けがを負った。まともに絵筆が握れない状態になるとあらためて、「生きたい、描きたい」と気力がわき起こり、制作を再開した。今回展示した25点はこの2年で描いた。特に思いを込めた★「抱菊観世音」は、慈悲深い表情の観音さまが白い菊の花を抱き、背景の濃い群青色と相まって神秘的な雰囲気をまとう。「持てる技術の全てを注いだ。主人の供養の気持ちもあり、自分が元気でいられる感謝も込めた」と話す。思い出深いギャラリーで、「2人展は60年近くともに進んできた証しだった」と振り返った。伴走者の姿はもう傍らにないが、「自分の絵の世界はこれからも広がっていく予感がある。いくつになっても夢を持って描き続けたい」と意欲を燃やしている。25日まで。無料。
★「抱菊観世音」
http://taimadera-gonenin.or.jp/cate-hime/post-1619/
・・・なんと、奥様の作品が當麻寺「護念院」にあったのです。
《當麻寺「護念院」》
639-0276 奈良県葛城市當麻1263/0745-48-2004
当院は、正式名称を「當麻寺紫雲山護念院」と云い、當麻寺塔頭の中核をなす浄土宗寺院です。當麻寺塔頭責任寺院の一つとして、4年ごとに當麻寺の代表住職を拝命しております。境内に納骨回向所を持つ数少ない塔頭として、多くの参拝者が集うお寺です。また、悲劇のヒロインとして有名な中将姫の「棲身旧跡寺院(尼となった中将姫がお住まいになっていたお寺)」として古くから多くの信仰を集めています。當麻寺では毎年5月14日の中将姫のご命日に、「練供養会式」(正しくは聖衆来迎練供養会式)が営まれます。中将姫が国宝の「當麻曼陀羅」を一夜にして織り上げた後、29歳で生身のまま極楽浄土へ往生されたという伝承をそのまま現したものが練供養会式です。この中将姫をお祀りするお寺であったご縁より、練供養会式に使う菩薩面、古来より当院へ寄進されて来た菩薩装束や菩薩持物、菩薩輪光等を管理し、また練供養会式の運営主体である「菩薩講」の取りまとめも当院が行っております。
★《抱菊観世音》
慈悲深き表情で白い菊の花を抱かれ、背景の濃い群青色と相まって神秘的な雰囲気をまとっておられます。制作者でおられる日本画家★小山静陽先生は、この作品に「持てる技術の全てを注いだ。」と話されています。また、この絵には、長年連れ添われたご主人、彫刻家★故小山由寿さんへの供養のお気持ちや、今、ご自身が元気でいられることへの感謝の気持ちも込められているそうです。小山先生ご夫妻とは、これまでにも有難いご縁を頂いてきました。当院一の間のお軸「浄蓮」。茶の間の屏風「富貴華苑」。いずれも素晴らしい作品です。これらは故人A様よりご奉納頂いたものでした。この度は、故人A様へのご供養にと、そのご子息様から、小山先生渾身の一作「抱菊観世音」をご奉納頂きました。作品に込められた制作者の想い。それを観られた方の受け取る想い。様々な想いが繋がり、当院にご奉納頂いたこと、有り難く思います。
【小山静陽】(1932~)
昭和7年、大阪に生まれる。旧京都市立美術大学日本画科卒業。京都市在住。
・・・さらに調べていますと、
《姫丸の一夜干し「姫丸美術館・姫丸カフェ」》代表:東寿郎
925-0005石川県羽咋市滝町カ246番地1/090-8260-3771
「姫丸美術館&食事処・姫丸カフェ」は暫く休業いたします。
http://himemaru.com/museum-cafe
昭和36年/彫刻家の父(小山由寿)、日本画家の母(小山静陽)の二男として京都市に生まれる。
昭和57年/北嵯峨高校卒業後、関西学院大学商学部3年生で結婚(3 人姉妹長女と)、東家の養子となる。甘~い新婚生活を兵庫県宝塚で過ごす。
昭和59年/関学卒業と同時に妻の家業(沖合底曳網漁業、織物製造業)を継ぐ為、養父(当時68 歳。妻の父は早く亡くなり祖父が経営)に経営方法を徹底的にたたきこまれる。
昭和60年/養父よりバトンを引き継ぎ、法人化(株アズマ)と同時に代表取締役になる。大型底曳網漁船2隻(第一姫丸、第六姫丸)織物工場2工場
平成元年/新造船 第一姫丸 大型底曳49t 鋼船 建造(全長30m 県内最大船)
平成2年/工場新築 最新鋭織機 エアージェットルーム130 台 設置
平成15年/負債8億円にて倒産。全財産(自宅、土地、工場、船舶)裁判所競売および処分。
平成17年/明治、大正、昭和初期に使用した竹串で、東家に120 年伝わる一夜干し食文化を再現。
平成18年/『 石川県内 一番高い 一夜干し 』を作る。(鮮度・減塩 日本で一番かも!)
平成20年/北国新聞「羽咋の元船主 一夜干し特産化 再起」掲載
平成21年/10月 総務省取材(滝町日曜テント市を全国のモデル事例)。テレビ金沢「大漁旗と一夜干し」取材放送
平成22年/姫丸美術館・カフェをオープン。一夜干しフルコース食べられる食事処も併設。(新聞、テレビ、各冊子取材)
平成23年/姫丸美術館 春の企画展 夏の企画展 秋の企画展 特別展を企画展示(新聞、テレビ、各冊子取材)
平成24年/『姫丸の一夜干し』『姫丸』商標登録
平成25年/『文化人・著名人がお忍びで来る美術館』として 季節の企画展 展示
平成26年/企画展(春3/17~5/20・夏6/2~7/31・秋9/25~11/30) 『能登の一夜干し食文化と芸術文化』を全国発信
平成27年/『完全無加塩一夜干し』開発・石川ブランド製品認定。羽咋市ふるさと寄付特産品採用。姫丸特別展
平成28年/冷凍庫導入・冷凍商品の販売開始
・・・「姫丸美術館」しばらく休業とのことですが、ぜひとも観てみたいですねえ。
★最後の公開「姫丸美術館」
http://blog.ishikawa-tv.com/refresh2010/2014/11/004810.php
オープン以来、全国から多くの美術ファンが訪れる、知る人ぞ知る美術館となっていましたが、作品の劣化を防ぐため、2014年11月30日を最後に公開を終えます。
★また会える、涙さそう大桜/羽咋・姫丸美術館30日再開
http://www.47news.jp/photo/1038480.php
2014年11月末で一般公開を終了した羽咋市滝町の姫丸美術館が、来館者からの強い要望に応え、再開することになった。桜の季節に合わせて「~さくら酔う~桜図屏風(びょうぶ)」と題した特別展を2015年3月30日から開く予定で、六曲屏風「桜華耀々」をメーンに据えて再公開を待ちわびた人たちを出迎える。姫丸美術館は、かつてイワシ漁網元や大型底引き網船主として栄えた民家を利用し、現在は一夜干し製造販売を営む東寿郎さん(54)が、数々の美術品を管理して運営する私設美術館。「桜華耀々」は、東さんの実母で日本画家の小山静陽さん(82)=京都市在住=が、しだれ桜の老木を三年以上かけて描いた大作。
《参考》「小山静陽」日本画展
2015年10月13日(火)~10月25日(日)
京都駅前地下街ポルタ内「ポルタギャラリー華」/075-365-7533
http://www.porta.co.jp/shop/fashion/2300/
石川県羽咋市の姫丸美術館で常設展示を行う日本画・小山静陽の作品展。自然の風景や移ろいゆく花々の命にふれ、宇宙の神秘に、花の精★「抱菊観世音」を祈りながら描いた作品を展示する。
《参考》2011.10半世紀ぶり夫婦二人展、彫刻と日本画/下京のギャラリー
京都市中京区の三条大橋西側にある弥次喜多像を作った彫刻家小山由寿さん(79)と妻で日本画家の静陽さん(79)=右京区=の作品を並べた「二人展」が下京区のポルタギャラリー華で開かれている。夫婦での作品展は半世紀ぶり。「今も元気に2人で作品展ができてありがたい。青春時代のような気分」と喜んでいる。由寿さんと静陽さんは大学時代の同級生で、結婚後の1958年に二人展を開いた。以来、共に作品を披露する機会はなかったが、80歳を目前にした今年、同ギャラリーからの提案を受けて53年ぶりに夫婦の作品が競演することになった。
・・・「葛城アート」に出品させていただいたおかげで、素晴らしい作品に出会い、そしてまた大切なことを学ばせていただきました。