堺市(3) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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★中央図書館前「与謝野晶子」歌碑

堺の津南蛮船の行き交へば春秋いかに入りまじりけむ

これは歌集に収められたものではなく、昭和5年『堺市史』完成に寄せて、晶子が東京から電報で堺市に贈ったものです。晶子の故郷に対する誇りと心づかいが感じられます。与謝野晶子生誕百周年を記念して建立されたもので、堺の特産品であった煉瓦で明治調を表現し晶子の肖像も彫られています。傍らには晶子の好きだった大島桜が植えられており、春になれば白い小さな花を咲かせ木漏れ日が歌碑に風情を与えています。


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【堺市立中央図書館】

590-0801堺市堺区大仙中町18-1/072-244-3811

https://www.lib-sakai.jp/shisetu/s_tyuo.htm

1916年に堺市立図書館として、大町東1丁に開館した。その後1936年には宿院町東3丁に移転している。1945年7月10日の堺大空襲で全館焼失の被害を受けたが、1949年に復興開館している。1971年7月には大仙公園内に移転開館した。堺市立新金岡図書館(現在の堺市立北図書館)の開館に伴い、1981年には堺市立中央図書館に改称している。1962年以降、市内各地に分館を設置してきたが、市立図書館の新規開設や本館への昇格、他の図書館への移管など改編が複数回行われた結果、現在は堺市駅前分館のみを設置している。一般室とこども室に分かれています。


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●国際ソロプチミスト堺文庫を設置しています。

※国際ソロプチミストとは、ラテン語で、「女性にとって最善のもの」を意味するソロプチミストは、実業界で活躍する女性、専門職に従事する女性の国際的なボランティア奉仕組織で、地域社会と世界中で女性と女児の生活を向上させる活動をされています。約95,000人のソロプチミストが120以上の国と地域で、地域社会を基盤とした女性と女児のためのプロジェクトに時間と財政支援をされています。国際ソロプチミスト堺は1988年5月に認証され、世界と地域に密着した奉仕活動に取り組まれています。堺市立中央図書館では、1990年度から毎年、国際ソロプチミスト堺より外国語の絵本の寄贈を受け、その点数は1000点以上となっています。

●蔵書は約59万8千点です。(平成25年3月末現在)


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●堺の郷土資料をたくさん揃えています。

●文庫(個人コレクション)を所蔵しています。

安西文庫(昭和50年)上林文庫(昭和50年)後藤文庫(昭和58年)仲西文庫(平成5年)久野文庫(平成11年)田中文庫(平成20年)中井コレクション(平成22年)角山文庫(平成27年)

※安西冬衛(1898~1965)「てふてふが一匹韃靼海峽を渡って行つた。」で有名な詩人。韃靼海峡とは、間宮海峡の中国名である。英語ではTartar Strait、タタール海峡である。タタールの漢字表記は韃靼だが、日本では間宮林蔵の業績を顕彰して、海峡に間宮の名を冠している。この詩は作者が当時住んでいた中国の大連で作られた。大正15年5月に詩誌『亜』第19号で発表された際には、てふてふが一匹間宮海峡を渡つて行つた。軍艦北門ノ砲塔ニテ/だったという。


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《参考》堺の戎(ザビエル)公園に、安西冬衛の詩碑が建てられています。

http://www.city.sakai.lg.jp/kurashi/koen/shokai/shokai/ebisu/monument.html

明治三十一年(一八九八)三月九日奈良市水門町に生る。父は卯三郎、母はセイ、その次男勝後の冬衛。堺市立英彰尋常小学校をへて、大阪府立堺中学校卒業。大正九年父に伴われて大連に赴く。大正十三年北川冬彦と共に短詩型現代詩拡充のため詩誌「亜」を発刊。昭和三年藤井美佐保を娶る。二児あり。昭和九年堺市帰住。以来死に至るまで詩筆を絶やさず。堺市役所に十数年を勤務。昭和現代詩にその特異の詩風を示して光彩があった。昭和四十年八月二十四日死去、六十七歳であった。昭和四十七年八月安西冬衛を記念する会建碑

安西冬衛が卒業した英彰小学校や日置荘小学校などでは、冬衛作詞の校歌が、今も子どもたちに歌われているそうである。


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・・・大仙公園を散策します。


★大仙公園中央「与謝野晶子」歌碑

花の名は一年草もある故に忘れず星は忘れやすかり

37回全国植樹祭を記念して花商組合が建立したもので、はかなく小さな花に寄せる晶子の優しい心が詠み込まれています。この歌は第二次「明星」の終刊を詠ったものでもあります。歌碑の周囲は花壇で、いつも四季の花が植栽されています。