・・・1989年「新梅田シティ工事塀アートメッセージ・壁詩」で、滝本明さんが★今井祝雄★西村建三さんらと第1回大阪市都市景観アメニティ表彰を受賞したといことですが、今井さん西村さんはその後も受賞されています。
【今井祝雄】
http://seian-fineart.jp/tag/imainorio/
1946大阪市生まれ。元具体美術協会会員。
1966第1回シェル美術賞一等賞受賞。
1982新大阪駅前に『タイムストーンズ400』制作。
https://www.nomurakougei.co.jp/displaydesign/
《参考》2011「関西の駅」/刊:明治安田生命(関西を考える会)より
http://www.meijiyasuda.co.jp/enjoy/kansai/2011/01/index.html
新大阪駅(JR)タイムストーンズ400/文:成安造形大学教授・今井祝雄
都心の駅から広場が消えていく。駅がまちの顔であり玄関口であるなら駅前広場は庭であり公開空地である。大阪のJRには在来線の大阪駅と新幹線が止まる新大阪駅の二つの玄関がある。利用頻度では大阪駅が多い私だが、思い入れがあるのは新大阪駅だ。1964年の東海道新幹線開通と同時に誕生した同駅舎は、茶とシルバーグレーを基調にしたシンプルなデザインで日本建築学会賞を受けているも、機能優先の乗り換え=通過空間であるため駅としての存在感はいま一つ弱く、南側の駅前広場も風情がなかった。そこに地元のライオンズクラブが1982年、大阪城築城400年を記念したモニュメントを建立、屋外の公共空間を意識して手掛けた私の最初の作品であった。高さ16.5メートルのこのモニュメント、駅の各階から望めることができるも間近で見た人はあまりいないのではないだろうか。というのも、バスの発着場が並ぶ一帯には駐車場が広がり、モニュメントに近づくにはその両端から回り込まなくてはならないため、駐車場利用者のほか立ち寄る人が少ないからだが、それだけにモニュメント周辺の緑地はちょっとした都市のエアポケットのようになっている。この穴場的エリアを、人々が集い憩える場所になればというのがモニュメントの作者である私の願いである。このほど広場はもとより隙間なく立体パズルのような上屋の増築で便利になったかわりにホームから空が見えなくなった大阪駅に比べ、新大阪駅には以上の緑地や青空駐車場を含むゆとりのある駅前広場を生かし、魅力的な駅空間にリニューアルできる余地は十分に残されているのだから。ちなみに同モニュメント『タイムストーンズ400』は、大阪城築城の折、石垣用に切り出されながら使われなかった「残念石」を型どった幅3メートル、奥行き1.2メートル、高さ80センチもの同形同大の巨石レプリカ20個を積み重ねた造形で、一つを20年とすれば400年を、また100年で数えるなら20世紀を表し、21世紀に入った20年後に足元の一石を積み上げて完成する構想だった。しかし事情で積み上げられることなく“未完のモニュメント”のまま立ち続けて久しい。今日もその石のてっぺんに休息する鳩のシルエットが見える。
1991★大阪市都市環境アメニティ賞表彰。住吉万葉歌碑(住吉大社)などのモニュメントを制作。また行政や民間の都市・景観・文化関係の委員を勤める。
《参考》「環境芸術論」/講義:今井祝雄
美術活動の多くが美術館やギャラリーといった文化施設での“出来事”として捉えられがちだが、そうした枠組みのない日常の都市空間に展開する造形美術の現状と歴史およびその意味を探る。パブリックアートを糸口にデザインとの違いを正しく理解しながら、アートと深く関わる社会への視野を広げる。造形美術が社会性をもつとはどういうことか?視覚だけでない五感的表現や人間をとりまく環境や景観に言及するアートの表現について考察する。ややもすれば内向化しがちな表現意識を、広く社会のフィールドに目を向け、各自の制作にフィードバックしてほしい。
【西村建三デザイン室】
542-0012大阪市中央区谷町6-14-10/06-6763-7722
https://www.youtube.com/watch?v=qmOYkD_xrH4
1950大阪市生まれ。1969大阪市立工芸高等学校図案科卒業。
西村建三さんのアトリエを兼ねたデザイン室の様子が2008年8月7日にアップロードされています。
《NTTファシリティーズ関西(本社)》
550-0001大阪市西区土佐堀1-4-14アーバンエース肥後橋ビル
/06-6446-7550
http://www.ntt-f.co.jp/group/kansai/
★1999NTT都市開発(アーバンエース肥後橋ビル)大阪市アメニティ表彰
《西村建三作品展》2010年7月3日~7月14日/ラッズギャラリー
大阪市福島区に残る近代建築メリヤス会館内の画廊ラッズギャラリーにて、造形作家西村建三氏の作品展が開催されます。2007年に★天牛書店100周年記念目録の装丁をデザインしていただいたこともある西村氏は、関西を拠点に活躍するベテラン・デザイナーです。
《NEWS》「還暦の心境表す輪」2010.7.5産経新聞より
還暦の心境表す「輪」造形作家・西村さん 木彫作品など20点/ラッズギャラリー
西村さんは「素材を削いで削いでこうなった。極限まで削いだからこそ、新たに生まれる空間がある。」
《天牛書店100周年記念目録》
http://d.hatena.ne.jp/tengyuantik/
2007年に創業100周年記念として限定部数で発行した当店の古書目録を、PDFファイル化し、電子版として公開しました。在庫状況にも変動があり、商品カタログとしての期限の切れた目録ではありますが、様々な分野にわたる100冊を収録したささやかな洋古書資料として、これを機により多くのお客様に、より気軽に西洋古典籍の世界に触れていただけましたら幸いです。
《参考》手打ち蕎麦「そば鴻」
722-0034広島県尾道市十四日元町3-34/0848-37-1313
お店の外観は、黒塗りの壁に錆びた鉄のスクラップで飾られている。大阪在住の空間造形作家・西村建三氏が造船のまち尾道をイメージし、デザインしたものです。
《NEWS》2009.5.20山陽日日新聞より
全て国産素材で、大阪から縁ある尾道へ写真家鴻池和雄さん手打ち蕎麦店を
大阪で活躍するプロカメラマンが、尾道で日本蕎麦店を-。旧市街地では珍しい手打ち蕎麦の店「そば鴻(こう)」が先週末、十四日元町(中国銀行前)にオープンした。蕎麦好きが高じての心機一転で、「尾道の方に蕎麦のほんとうの美味しさを知って頂きたい」と張り切っている。大阪市中央区から転居し日本蕎麦店を開いたのは、鴻上和雄さん(62)と三恵さん(58)夫妻。大阪に生まれ育った鴻上さんは、日本大学芸術学部写真学科を卒業、プロカメラマンとして建築関連(新築店舗や住宅など)の商業写真を中心に撮ってきた。もともと蕎麦が好きだったが、3年ほど前からは蕎麦打ち教室に通うなど研究を深めて、さらに自分の蕎麦屋を持ちたいと計画。三恵さんが福山出身、DM用の写真などを撮影している備前焼作家、佐藤苔助さんとも13年ほど付き合いがあることなどから、「やるなら尾道で-」と場所を選定してきた。さらにここ10年近くで写真界は、フィルムのアナログからデジタルヘと一気に変わってしまったことも、転機への大きなきっかけになったと鴻上さん。蕎麦は当日朝か前夜に全て手打ちで用意する。近くの「水尾井」の井戸からもらって来るわき水で蕎麦粉をこね、めん棒で手際よく打っていく。石臼で挽かれた茨城産の「常陸秋そぱ」を「二八」で使うことからスタート、つゆも北海道産の昆布と鰹で作り、本わさびなど素材は全て国内産を使う。歯ごたえのある蕎麦の香りが口に広がり、手打ちゆえの妙技を味わうことが出来る。今後は出雲や九州産の蕎麦で、「一九」や「十割蕎麦」も試していきたいと話す。全て手づくりのために出せるのは一日30~40食、多くて50食分。「蕎麦は奥が深く、観光客ではなくて尾道の地元の人にほんとうの美味しさを知って頂きたい」と鴻上さん。盛り蕎麦700円、とろろ蕎麦900円、炊き込みごはん200円など。営業は午前11時から売り切れまで。店舗の設計デザインは大阪在住の友人で著名な造形作家に依頼。「造船の町尾道」というイメージから、外観は錆び付いた鉄の板を強調した黒い色調でディスプレイ。一方店内(約20平方m)は天井の梁を見せながらも、シックで明るい白色で統一した。新浜2丁目、大田建築事務所(大田貞男社長)が施工した。「この町は他と何かが違う-」と感じていた鴻上さんは、以前から尾道によく足を伸ばしていたが、20年ぐらい前からはカメラを手に、何気ない尾道の日常風景や造形物を「或る日」のタイトルで、モノクロフィルムに撮り収めてきた作品)。今は見ることが出来ない消えた尾道の風景もたくさんある。今回店舗の上階も合わせて改築し、住所を移して「尾道人」になった。準備から開店にあたって近所などにあいさつ廻りしたが、「尾道の皆さんに優しくして頂いています。焦らず自分達のベースでやっていきたい」と新天地での出発にひとまず安堵のようすだった。
《私家版『幻燈館』》
都筑道夫さんのショートショートに、造形作家西村建三氏がコラージュを付けて、産経新聞大阪版夕刊に1988年6月から1989年6月まで52回にわたって連載されたものの中から19点とオリジナル1点の全20編を選んで、1990年12月22日に100部限定で刊行されたもの。西村さんの図版は凸版手差印刷で、本文は活版組オフセット印刷。用紙はいづみ(特殊製紙)で、夫婦箱入り15000円と、箱なし10000円(共に送料込み)の二種類がある。
《参考》
「関西建築家新人賞・賞牌」/作:西村建三
「からほり新聞第26号発行/発行:2013年3月18日
http://odekake-karahori.com/archives/1061/
「空堀ことば塾」「昭和二十年真夏の卒業式」「快傑!からほり人」は原始的でプリミティブな世界をカタチに変える造形作家★西村建三さん「お散歩マップ」は子育てを支援する場所編。