博物場(17) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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・・・調べると次から次へと新しいこと(知らなかった)が出てきます。「知的好奇心」がかきたてられて、なかなか前に進ませんが、とにかく紹介していきます。

●「明治初期の社会教育の一考察-教導職について(著:吉川正通)」より

【住吉文庫】

第一本宮の北側に土蔵様の二階建ての建物「住吉文庫」が建っている。「住吉文庫」は1723年(享保8)に大坂や京都の書店20名が発起人となって勝運発展を願って建立、寄進した書籍を納めていたという。大阪最古の御文庫として、大塩平八郎「洗心洞剳記」や漁夫万次郎の漂流を聞き書きした川田白龍(坂本龍馬の英語の師匠)筆「漂流記略」など貴重な書籍が納められています。1879年(明治12)には政府へ調書を通達しています。


ごぶん1


【NEWS】2015.5.30朝日新聞デジタルより

大阪市住吉区の住吉大社にある「住吉御文庫」では、曝書という収蔵本の虫干しがあった。襟に大阪出版協会、背中に「本」の文字が入った法被姿の約20人が土蔵の前にシートとござを敷く。御文庫から和書や漢書、洋装本を運びだす。手袋をして1ページずつめくり、はたきでホコリを落とし、本を天日にさらし風を通す。学問の神様、菅原道真をまつる大阪市北区の大阪天満宮でも1730年(享保15)「天満御文庫講」という組織ができ、そのころ御文庫が建った。住吉御文庫と同じように大坂の書籍商が初版本を奉納した。だが1837年(天保8)大塩平八郎の乱で御文庫の建物と蔵書は焼失した。現在の建物はその後にできた。明治時代に入って、住吉と天満の御文庫講は合併して「大阪書林御文庫講」となった。いまは大阪出版協会が御文庫講を支えている。講員は大阪市と吹田市、神戸市、奈良県天理市の出版17社。初版本を奉納し、毎年春に住吉大社、秋に天満宮で本の虫干しをする。300年近く大阪の出版文化を支えている。


ごぶん2


【大阪図書館】

「住友家」の寄付を受けて建造が開始され、1904(明治37)「大阪図書館」として開館した。設計は野口孫市、日高胖。1904年2月25日、開館式を挙行。大阪図書館は、開館直後の1906(明治39)「大阪府立図書館」と改称。以来、長らく唯一の府立図書館であったが、1945年に大原社会問題研究所から蔵書の寄贈を受けたことで、1950(昭和25)同研究所跡地に天王寺分館を建設し蔵書の管理・収集に充てた。1974(昭和49)大阪府立図書館は「大阪府立中之島図書館」に、天王寺分館は「大阪府立夕陽丘図書館」に名称を変更している。中之島図書館が国の重要文化財に指定されたのはこの年である。1996(平成8)東大阪市に大阪府立中央図書館が開館。


ごぶん3


・・・「図書館」の前身を「図書(書籍)陳列所」などと表記した資料もありますが、正しくは「大阪博物場内・書籍縦覧所」であろうと思われます。※「縦覧」=自由に見ること。思うままに見てまわること。「図書館」のことはこれくらいにして、再度「大阪博物場」に戻りま

《「教育博物館の成立」著:椎名仙卓》より

★1875年(明治8)博物館一覧表では、東京神田宮本町の束京博物館、大坂本町橋詰町の博物場、京都河原町通りの博物館。奈良の博物館の4館が挙げられている。

・1876年(明治9)3月「書籍館」が北区中之島常安町に出来る。

★1877年(明治10)博物館一覧表では、これまでの東京博物館が「教育博物館」となり、新たに大坂の常安町に府立の博物館(※館名無記入)が設立され、また、秋田の中谷地町に「勧業博物館」が設立された。

・1878年(明治11)5月「府立教育博物館」を設ける。

★1878年(明治11)大坂常安町の館名無記入の博物館は、「教育博物館」となる。

・1880年(明治13)「博物場」が東区(現中央区)内本町に移る。

・1881年(明治14)3月「府立教育博物場」を「大阪博物場」に合併。

・1883年(明治16)10月「大阪博物場」で関西府県連合共進会開催(11月19日まで)


ごぶん4


・・・多くの資料を参考にすればするほど、表現や表記の違い、時系列のズレ、取扱内容や範囲に限界を感じています。最終大阪の権威「橋爪紳也節也」兄弟の資料を基本にするしかないというのが結論です。ということで、「大阪の歴史」第82号に橋爪節也さんの「明治二十一年の巨獣たち-大阪府立博物場美術館の天井画群-」が掲載されていましたので、「大阪市中央図書館・市史編纂室」まで行ってきました。


ごぶん5


●大阪府立大学「観光産業戦略研究所」所長:橋爪紳也(経済学研究科)

http://www.osakafu-u.ac.jp/affiliate/21c/laboratory/03_tourism_industy.html

●大阪大学「総合学術博物館」館長・教授:橋爪節也(研究・教育部)

http://www.museum.osaka-u.ac.jp/

550-0014大阪市西区北堀江4-3-2(大阪市立中央図書館3階)/06-6539-3333

https://web.oml.city.osaka.lg.jp/hensansho/index.html


・・・以後、橋爪紳也・節也さんの資料をもとにしつつ再度、整理したいと思います。