【京都市営地下鉄】
烏丸線・東西線の2つの路線があり、西京区を除く京都市内10区と宇治市を通っている。条例上は「京都市高速鉄道」と呼ばれている。1968年に市が設置した諮問機関である交通対策協議会がその年の11月に出した答申が、京都における地下鉄建設計画の始まりである。その後、1972年に事業免許を取得し、1974年に工事を始め、1981年に開業した。開業当時の京都地下鉄の特色は主要4駅にエレベーターを備えたことで、当時の日本の地下鉄では先進的であった。バリアフリーなる用語が広まる前の1972年頃から車椅子常用者、障害者支援団体などが運動をおこして市に請願し、京都市会と舩橋求己市長を動かした成果である。地下鉄建設の計画時の予算に比べ、実際の建設費が大幅に増大した。また、烏丸・東西の両線とも古都と言う土地柄ゆえに、開削工法を採用した工区の多くで文化財保護法に基づく工事着工前の★埋蔵文化財(遺跡)発掘調査が義務づけられ、そのための経費と期間が必要となった。埋蔵文化財の存在するような浅い地層に手をつけないことが可能なトンネル工法であれば発掘調査は不要だったが、開削工法に比べて格段の費用がかかるため、埋蔵文化財が存在する場所の多くで開削工法が採られている。
◆【京都文化博物館】◆
604-8183京都市中京区三条高倉/075-222-0888
京都は、豊かな自然に恵まれた千年余の都として、優れた文化を育み日本文化の形成に大きな役割を果たしてきました。京都文化博物館は、京都の歴史と文化をわかりやすく紹介する総合的な文化施設として昭和63年(1988)に開館しました。そして平成23年(2011)、「ほんまもん」を体感できる博物館としてリニューアルし、新たな歩みをはじめました。4階での多彩な特別展のほか、2、3階の総合展示室では、京都ゆかりの優品を折々の企画にあわせて紹介していきます。また心地良い環境を整えた3階フィルムシアターでは京都府所蔵の名作映画を順次上映しています。このほか、京都文化博物館には代表的な近代洋風建築として重要文化財の指定をうけた★別館(旧日本銀行京都支店)や、京都の町家格子の町並みを再現した「ろうじ店舗」など、みどころが満載です。
◆「便利堂」
604-0093京都市中京区新町通竹屋町下ル弁財天町302/075-231-4351
http://www.benrido.co.jp/index.html
美しいものを美しく再現する・・・この考えのもとに、私たち便利堂は美術分野一筋に110余年間歩みつづけてきました。便利堂が創業したのは明治20年(1887)のこと。以来今日まで、わが国の国宝、重要文化財をはじめ、内外の優れた文化遺産を、図録や図書、さらに複製品等として世に送りつづけてきました。いうまでもなく美術印刷は、印刷技術のなかでも特に繊細な心くばりと高度な技術が要求されるものです。美しいものを感じる力、美しいものを創りあげる意欲があってこそ、満足のいく仕事ができるのです。一つひとつの美術作品を原画の価値そのままに、「いかに忠実に再現するか」。便利堂の110余年間はそのための歩みであったといえましょう。こうした長年の経験やノウハウをベースに、今、私たち便利堂は「美をプロデュースする企業」へと進もうとしています。印刷、企画、編集、商品開発、販売・・・総合的な美のプロデュースをめざして、便利堂の夢と活動舞台は、大きく花ひらこうとしています。
★琳派400年記念祭を記念して実施された《尾形光琳筆「風神雷神図屏風」復元複製里帰りプロジェクト》完成記念特別展示を京都文化博物館2Fコネクションホールにて開催いたします。
2015年11月3日(火祝)~12月6日(日)
http://benrido.wix.com/rimpa-collotype
今は別々に改装されている尾形光琳筆「風神雷神図」と酒井抱一筆「夏秋草図」(原本:いずれも重要文化財、東京国立博物館蔵)が、描かれた当時そのままに、一つの屏風の表裏の姿で原寸にて再現されます。両面からご覧いただけるまたとない機会です。
本年平成27年は、本阿弥光悦が徳川家康より京都鷹峯の地を拝領した元和元年(1615)から400年にあたっており、京都では琳派四百年記念祭委員会を中心として、様々な事業が進められています。その趣旨に賛同し、「風神雷神図」「夏秋草図」復元屏風の制作プロジェクトを立ち上げました。広く市民の皆様より基金を募り、すでに複製が完成している「夏秋草図」と、新たに制作する「風神雷神図」によって、両面に描かれていた元の姿を再現し、京都に里帰りさせようという複製ならではの試みです。完成した屏風複製は京都府に寄贈し、寄贈後は府の公共施設で展示公開され、さまざまなかたちで活用していただく予定です。本プロジェクトは、有識者の先生方のご賛同をいただき、《尾形光琳筆「風神雷神図屏風」復元複製里帰り実行委員会》が運営いたします。また所蔵である東京国立博物館のご協力と、各方面からのご協賛・ご後援をいただき推進してまいります。
★絵師「井堂雅夫」琳派を画く《木版画等》/6階ギャラリー
11月8日(日)~15日(日)
1945中国東北部にて生まれる。1946岩手県盛岡市へ移る。1959上洛。1961伝統染色作家・吉田光甫に弟子入り。1972木版画を始める。
【参考】ギャラリー雅堂
603-8365京都市北区平野宮敷町27/075-464-1655
木版画家・井堂雅夫が、作家と版元の職人たちで創りあげた木版画作品を、ひとりでも多くの人々にご覧いただきたいと、1982年に開いたギャラリーです。金閣寺から龍安寺、御室仁和寺へと続く「きぬかけの路」沿いにあります。四季折々に美しい衣笠山を背にしたギャラリー雅堂へぜひお立ち寄り下さい。
【NEWS】2012.3.6岩手新報より
復興散華「平泉三景」と「清水四景」
盛岡市出身の版画家井堂雅夫さん(京都市)は、東日本大震災の復興支援を目的にハスの花びらをかたどった紙に自作版画を印刷した「復興散華」を作った。2012年3月8日から盛岡市のギャラリーカワトクで開くチャリティー展の会場などで販売する。散華は、仏教の法要で諸仏の供養に使う花の代わりとして使われる花びら形の紙。今回は「平泉三景」と「清水四景」の2セットを作った。「平泉三景」は「高田松原一本松」「中尊寺金色堂」「毛越寺浄土庭園」の3枚組み。「清水四景」は、清水寺(京都市)の四季を描いた4枚組み。1枚の大きさは縦12・7センチ、横9・5センチ。たとう紙に入れて販売する。井堂さんは「絵を描く人間としてできることを考えた。散華は供養のために昔から使われていたもの。飾る場所のないことも考えて大きな版画ではなく散華にした。1回きりではないやり方で支援していきたい」と語る。「平泉三景」「清水四景」ともに1セット500円。復興散華の収益は陸前高田市の高田松原再生基金に寄付する。購入、販売などの問い合わせは、NPO法人花巻文化村(0198-26-2773)へ。
・・・微力ながら。