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「獅子閣」の特別公開

生駒市門前町の宝山寺で10月1日、明治期の擬洋風建築「獅子閣」(国重要文化財)の秋の特別公開が始まった。12日まで。平成22年に解体修理を終えて以降、公開の機会を増やし、今年は回目の公開。同寺の担当者は「秋の生駒山の落ち着いた雰囲気を楽しんでもらえれば」と話している。


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重要文化財に指定されている「獅子閣」は、明治17年(1884年)に落慶された洋風客殿。建設にあたり大工の棟梁を務めたのは、聖天堂再建の際に大工として働いていた越後出身の吉村松太郎で、「獅子閣」建設を実現させるために横浜へ年間留学した。


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外観や細部の装飾などは洋風だが、室内には和室も用意されている。吉村氏が横浜で学んだ洋風建築の技術に、当時の宮大工の技術とセンスを盛り込んだ、全国的にも注目が集まる建築物だ。総階建てで、玄関の上部と南側にはベランダも。玄関を入ってすぐは、板の間の洋室。正面から左側には、和室も用意されている。階へと続く階段は螺旋状で、手すりをはじめ柱には細かな装飾が施されている。


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この装飾、西洋の建物の場合は石やレンガで表現されている場合が多いが、「獅子閣」ではすべて手彫り。さらにつやつやと輝く漆喰の壁は、人の手により磨かれているという。


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この辺りにも、宮大工ならではの繊細で丁寧な仕事の一端を窺い知ることができる。 洋室の奥には上部がアーチ型の窓と扉があり、扉には色ガラスがはめ込まれている。赤・青・緑の色ガラスを通して外を眺めると、それぞれの窓が四季の景色を演出する。


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・・・ボランティアの方々の丁寧な説明、対応にとても感謝です。