◆【王子動物園】◆
657-0838神戸市灘区王子町3-1/078-861-5624
2011年12月「港のキリン」モニュメントを設置しました。
★神戸ビエンナーレ2011「港のキリン」作:石川智弥
港のキリンは、たくさんのものを届けてくれる。船からの貨物を陸揚げするクレーンは、休業時のその姿から「キリン」と呼ばれることがある。神戸という街は遥か昔から港町として、新しい物や文化を享受し、発展してきた。ガントリークレーンが日本ではじめて取り入れられたのも神戸港だという。港は神戸にとって贈り物を受け取る大切な場所であり、コンテナ輸送時代以降、キリンは愛すべき番人なのかもしれない。本作では、贈り物を表す布の造形とキリンの頭部の造形の融合体に、映像を投影し、揺れ動き、呼吸するキリンを表出させる。埠頭でクレーンをキリンと見立てる心理に、神戸の愛すべき番人としてのしつらいを付与したい。
【石川智弥】
1973千葉県生まれ。2009かくれたじげん(ZAIM神奈川)2008★カウパレード東京丸の内2008(丸の内エリア東京)2007 in*tension 2007 (Exhibit Space Live & Moris 東京)2005 IMA selection Vol.1「表現の水際2005」(横浜旧関東財務局 神奈川)2003 where, you あなたは、何処(東京芸術大学美術館陳列館 東京)
◆【横尾忠則現代美術館】◆
657-0837神戸市灘区原田通3-8-30/078-855-5602
兵庫県西脇市出身の美術家、横尾忠則からの寄贈・寄託作品を適切な環境で保管し、多くの人に鑑賞していただくため、兵庫県立美術館王子分館(旧兵庫県立近代美術館★村野藤吾設計)の西館をリニューアルし、2012年11月に開館しました。当館では、コレクションを軸に、国際的に高く評価されている横尾忠則芸術の魅力を国内外にアピールするとともに、横尾と関わりのある様々な分野のアーティストや、横尾作品に関連するテーマ展など、多彩な展覧会を開催します。通常の展示・保存機能の他にも、当館はユニークな設備を備えています。アーカイブルームでは、膨大な関連資料の保管・調査・研究を行います。横尾忠則の創作の秘密に迫る資料の数々は、その幅広い交流関係を反映し、まさに戦後文化史を物語る貴重なものだといえるでしょう。さらにオープンスタジオでは、レクチャーやワークショップ、コンサート、公開制作など、子どもから大人まで幅広い世代を対象とした、様々なイベントを展開していきます。
★神戸ビエンナーレ2011「神戸の芸術文化の力を発信する」神戸力発信部門
開館3周年記念展「横尾忠則/続・Y字路」
2015年8月8日(土)~11月23日(月・祝)
2000年以降の横尾忠則の絵画作品を代表する「Y字路」は、横尾が故郷の兵庫県西脇市を訪れた際に撮影した一枚の写真に端を発します。少年時代に通った模型店が無くなったことを知り、横尾はその跡地をカメラに収めますが、現像された写真の中にその懐かしい風景はありませんでした。夜の闇の中、フラッシュに浮かび上がる建物、その手前で二叉に分かれる道―郷愁から切り離された、見知らぬ夜の風景が、横尾の制作姿勢を大きく変えることになります。横尾は、その写真を忠実にキャンバスに写し取り、一切の「私」的な要素を排除した普遍的な絵画を試みました。この作品に特徴的な、2つの消失点をもつ左右対称の構図は、以後「Y字路」シリーズとして定着します。また、「Y字路」は、その主題のニュートラルな性質ゆえ、横尾の膨大なイメージの受け皿となり、過去の多様な様式と融合し、横尾芸術の実験場と化していくのです。本展では2006年以降の「Y字路」作品を中心に、約70点を展示いたします。温泉地を巡って縁(ゆかりのモチーフを詰め込んだ「温泉」シリーズ、全国各地の美術館での公開制作、絵画的実験「黒いY字路」など、意欲的な挑戦の軌跡である「Y字路」作品が一堂に会する貴重な機会となります。