【蕨宿】
江戸時代に整備され、栄えていた宿場町。中山道六十九次のうち江戸・日本橋から数えて2番目の宿場(武蔵国のうち、第2の宿。所在地は、江戸期には東海道武蔵国足立郡蕨郷(上蕨村、および、下蕨村)と称。現在の埼玉県蕨市中央5丁目から錦町5丁目までがこの地域にあたる。
平安時代末期に金子家忠の一族が保元の乱(1156)や平治の乱(1159)を落ち延びて蕨本村(法華田、現・錦町5丁目付近)に住み着き、蕨郷の開発に着手したと伝えられる。戦国時代には蕨城(足利氏一族・渋川氏の居城)があり、市も開かれていたため、宿場として成立する基礎があった。蕨宿の成立時期については江戸時代初期の慶長17年(1612)とする説が有力で、在地有力者の岡田氏が本陣を務めた。道中奉行による天保14年(1843)の調べで、4町からなる町並み10町(約1.1km)。宿内人口2,223人(うち、男1,138人、女1,085人)。宿内家数430軒(うち、本陣2軒、脇本陣1軒、旅籠23軒。問屋場1箇所、高札場1箇所)であった。
◆【蕨市立歴史民俗資料館】◆
335-0004埼玉県蕨市中央5-17-22/048-432-2477
http://www.city.warabi.saitama.jp/hp/menu000000200/hpg000000120.htm
常設展示では、蕨市の歴史と文化の特色である宿場と織物に関する情報を中心に展示しています。
★第26回特別展蕨市平和都市宣言30周年記念事業「戦後70年」
【会期】平成27年7月25日(土)~9月27日(日)
蕨市が受けた空襲の記録や、戦後の高度経済成長の時代を中心にご紹介します。
・・・旅の途中に出会う「戦後70年」、ズシンときます。
◆【歴史民俗資料館分館】◆
335-0004埼玉県蕨市中央5-19-3
http://www.city.warabi.saitama.jp/hp/menu000000500/hpg000000449.htm
明治時代に織物の買継商をしていた家を、分館として公開しています。建物は、木造平屋寄棟造り。中山道に面した店舗の部分は、明治20年(1887)に建てられたものです。
★正門から庭園を抜け奥へ進むと、国道側に全長約3.5メートルの腰掛待合があります。平成22年10月19日、「蕨戸田建設高等職業訓練校」のご好意で、蕨市に寄贈され、設置されました。腰掛待合は、茶の湯を楽しむ際に、客が茶席のあくのを待ち合わせる場所で、このたび設置された腰掛待合は、「蕨戸田建設高等職業訓練校」の生徒3人が1年がかりで作り上げ、「平成21年度彩の国総合技能展」で知事賞に輝いた作品です。また、建築埼玉の職人さんのご協力の下、設置工事の他に土壁や屋根の銅版など、庭園に合うよう新たな工夫がされています。庭園を眺めながらの一休みに、ぜひご利用ください。
・・・ニャンコが気持ちよさそうに寝ていました。