大丸(2)
【心斎橋大丸 原図展】ヴォーリズと佐藤久勝
https://www.facebook.com/daimaru.genzu
【船場ビルディング】
541-0047大阪市中央区淡路町2-5-8/06-6231-8531
http://www.e-cosmetics.co.jp/momoi/
【サロンドゥ螺】船場ビルディング314号室
今から90年以上前の1924(大正13)年に、★「船場ビルディング(国登録有形文化財)」が建てられました。設計者は建築家★村上徹一。施主は化粧品の老舗★桃谷順天館の創業者、桃谷政次郎です。外観はネオ・ゴシックを基調とするアール・デコ調で、竣工当時の装飾が一部喪われていることもあり大正時代のものとしては極めてあっさりしていますが、内部は打って変わって豊饒で、スペイン風の回廊をめぐらしたパティオ(中庭)があり、異世界に迷い込んだような錯覚を起こすほど現実離れした素敵な空間となっています。当初はアパートとオフィスを兼ね、非常にユニークかつハイカラなビルヂングだと、浪速っ子の話題になったそうです。また美しいだけでなく機能性をも重視しており、荷馬車などをそのまま引き込めるよう、玄関を入るとエントランスの緩やかなスロープからパティオにかけて、全て木煉瓦舗装となっています。当時はまだまだ珍しかったエレベーターも完備、憧れのビルヂングだったのです。今は住むことはできないのですが、当時の生活がどんなものだったのか、興味が尽きません。現在も一階のテナントはそれぞれの玄関前に自転車を置いていて、ビルの中でありながら欧州の路地のような雰囲気が漂います。晴れた日は青空が見え、雨の日はそのまま雨が降る、緑豊かな心地よい中庭です。その314号室が、サロン・ドゥ・螺です。スペイン風の回廊は、二階、三階、四階と各階全て表情もディティールも異なりますが、サロンはその三階西側に位置します。内装は世界的に活躍する著名な左官職人である★久住有生氏(左官株式会社ウェブサイトへリンク)が施工した、ガウディのカサ・バトリョを彷彿とさせる摩訶不思議な空間です。そこが我々のサロンなのです。我々はこのサロンを拠点に、様々なアート&カルチャーを発信していきたいと切望しています。
【NEWS】2015.7.24日本経済新聞
Jフロント、激戦大阪で生き残り挑む 大丸心斎橋店建て替え
J・フロントリテイリングは24日、傘下の大丸松坂屋百貨店の旗艦店、大丸心斎橋店(大阪市)の本館を建て替えると正式発表した。南館もインバウンド(訪日外国人)対応の店舗に改装する。大阪は増床や新店開業で一時は3年間で百貨店の総店舗面積が2割以上も増えた激戦区。建て替えが懸案になっていた老舗店舗がついに動き、競争に拍車がかかる。
心斎橋店の本館の営業は12月30日に終え、年明けに解体工事に入る。新たな本館は2019年開業の見通しだ。北館と南館は営業を続ける。建て替え費用は本館で300億円前後、南館の改装などを含め400億円前後に達する可能性がある。
大阪市中心部は大規模な百貨店が集まる「激戦区」だ。JR大阪駅周辺では11年に大丸梅田店、12年に阪急うめだ本店が増床。関西国際空港への鉄道路線の玄関口にあたる難波では11年に高島屋大阪店(大阪市)が増床、その近くでは14年3月にあべのハルカス近鉄本店も全面開業した。
11年3月末に61万平方メートルだった市内百貨店の総店舗面積は14年3月末には75万平方メートルまで拡大した。そのなかで、あべのハルカス近鉄本店の初年度売上高が計画を大幅に下回り、11年に大阪駅周辺地区に乗り込んだ三越伊勢丹ホールディングスが約3年で事実上撤退に追い込まれるなど、消耗戦になっている。
大丸心斎橋店の売上高は大丸松坂屋百貨店で3番目の845億円(15年2月期)。著名建築家のウィリアム・ヴォーリズが設計し1933年に完成した同店は老朽化し、情報化(IT)対応などの問題からかねて建て替え案が浮上していた。
激戦区で生き残りを託すのが、本館・北館を常連客向け、南館を訪日客向けとすみ分ける二兎を追う戦略だ。南館には高級腕時計や美術品など訪日客に人気のあるブランドや商品の売り場を集める。免税品の販売拠点と位置付け、近隣の商店街と共同の一括免税カウンターも設ける。心斎橋店では免税品の売上高が店全体の4割を超す日もあるほどだ。「インバウンド拡大の流れをうまくとらえている」。ライバル百貨店の関係者も南館の活用策をこう評価する。
一方、常連客が多いのも同店の特徴。外商の売上比率はグループの全店平均に比べ約10ポイント高い約30%とトップクラスだ。本館の建て替え方には得意客をつなぎ留めようとの配慮がにじむ。
歴史的価値を持ち、保存要望も高かった外壁を利用しながら建て替えるが、一から建てるのに比べ「コストがかなり上積みされる」(Jフロント幹部)。昔ながらのイメージを残すことが集客策になるとの判断だ。もっとも若い年代を引き込むには新鮮さも必要。それが新旧が同居する建て替え方になった面もある。
心斎橋店は当面、本館抜きでの戦いを強いられる。ライバルにとっては「大丸心斎橋店を利用してきた富裕層や訪日客を取り込む好機」(大阪市内の百貨店幹部)。同店の顧客の多い地域にチラシを重点配布する策を練るなど隙を狙っている。建て替えは防衛戦の始まりでもある。
J・フロントリテイリングは24日、15年3~8月期に心斎橋店の本館建て替え関連で約78億円の特別損失を計上すると発表した。同期の純利益は約50億円減少する見込みだとしている。
【NEWS】2015.7.25みんなの経済新聞ネットワーク
大丸心斎橋店、本館を建て替えへ12月30日で営業終了/大阪
J・フロントリテイリングは7月24日、大丸心斎橋店本館(大阪市中央区心斎橋筋1)を建て替えることを発表した。同社と、同社の連結子会社である大丸松坂屋百貨店が同日開催した取締役会において決議したもの。(なんば経済新聞)
同社では、店舗を核にエリア全体の魅力をアップし、地域と共に成長する「アーバンドミナント戦略」を推進している。梅田エリアやあべのエリアなどと商圏をまたいだ競合が激化する中、心斎橋エリアについては、大丸心斎橋店を中心に周辺の不動産・商業施設の活用を含めた再開発について検討を進めていた。
大丸心斎橋店は、中核となる本館のほか、南館、そごうから譲り受け2009年にオープンした北館の3館からなる。本館を建て替えることで、競争力の抜本的な強化を図る。本館は今年★12月30日をもって営業を終了し、解体工事に入る。建て替えにあたり、「御堂筋側の風格ある街並みを継承するため」(同社)、御堂筋側の外壁は残す考え。
・・・とにもかくにも、心斎橋「大丸」は今年中が見納めとなるわけです。機会あるごとに「探遊」しましょう。