茶の湯(3) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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・・・大仙公園「伸庵」「黄梅庵」を掲載しましたが、「日本庭園」でもお茶をいただくことができますので紹介しておきます。


にって1


大仙公園日本庭園

590-0820堺市堺区大仙中町(大仙公園内)072-247-3670

http://www.daisenteien.jp/

堺は古来より大陸文化の上陸地のひとつとして大陸と日本を結ぶ重要な位置を占め、中世には遣明船の基地として大陸から渡来した先進技術や文化を日本文化へ昇華させることに貴重な役割を持つと同時に当時自由都市として栄えました。この日本庭園はこれらの歴史を背景にして作庭されました。庭園様式は『築山林泉回遊式』を用いています。対岸には遥か中国大陸を望む名勝を模して造られており、全国各地で見られるような藩主が作った名庭園とは趣が異なる造りになっています。桃源台に発する水流は、諸処に景勝を織り交ぜながらやがて大海にそそぐ景観を伝統的技術を駆使して、26.000平方メートルの中に盛り込んでいます。市制100周年を記念し造られたこの庭園は静粛な観賞の場であると共に市民皆様の催し物等に広く利用していただけます。


にって2


日本庭園でご利用いただける呈茶季節によってお菓子を変えさせて頂いております。お庭を眺めながら、ゆっくりお茶を召し上がっていただけます。呈茶の場所は、庭園をお楽しみ頂きながらの休憩舎付近回廊(屋外)となります。一時に提供できる呈茶は最大20名様が限度です。それ以上の大人数の団体でご利用の場合は20名様以内のグループの時間差でご利用頂くようお願いいたします。ご予約やグループのお客様でも、他のお客様で呈茶サービスが混み合っておりましたら、多少お時間を頂きますのでご了承下さい。

・・・「両足院」でお茶をいただきながら観た「半夏生」は本当に素敵でしたので、昨年のことですが、再度紹介しておきたいと思います。


にって3


◆臨済宗大本山建仁寺塔頭「両足院」

605-0811京都市東山区大和大路通四条下る4丁目小松町591/075-561-3216

http://www.ryosokuin.com/

両足院は、建仁寺の開山・明庵栄西禅師の法脈・黄龍派を受け継ぐ龍山徳見禅師を開山とする臨済宗建仁寺派の塔頭寺院です。現在の両足院は、開山当時「知足院」と号していました。知足院は、龍山徳見禅師の遺骨が知足院に葬られてからは、徳見禅師の法脈を継ぐ当院世文林寿郁の両足院・一庵一麟の霊泉院などの黄龍派寺院の本院でした。創建された当時の両足院は、知足院の別院、または徒弟院として建仁寺開山堂・護国院の中にありましたが、天文年間の火災の後、「知足院・両足院」両院を併せて「両足院」と称する事となり現在に至ります。改称に関しては、諸説ありますが、一説として、時の天皇・後奈良天皇の諱名「知仁」に触れた事が原因とされています。以後両足院は、安土・桃山から江戸時代の世利峰東鋭の代までは主に、饅頭の祖である林浄因の子孫によって、霊泉院は龍山和尚の生家・千葉氏出身の禅僧たちによって、護持されます。なお、霊泉院は、現在は霊源院と改められて今も存続します。また江戸初期までは、知足院と霊泉院が輪番で建仁寺開山堂・護国院を守塔していたこともあり、建仁寺開山明庵栄西禅師の直系黄龍派の中心寺院であったことがわかります。


にって4


初夏の特別拝観半夏生の庭園特別公開」では、織田有楽斎好みの如庵の写し、二畳半台目の水月亭」が公開され、毎月のお稽古に使われている帖席「臨池亭」でお茶をいただくことができます。※今年の公開は、6月12日(金)~7月9日(木)です。


にって5


【参考】日本の茶祖栄西禅師

http://www.kenninji.jp/yousai/chaso.html

建仁寺開山・栄西禅師が、中国から茶種を持ち帰って日本において栽培を奨励し、喫茶の法を普及された事はあまりにも有名です。開山以前、我が国に茶樹がなかったわけでも、喫茶の風がなかったわけでもありません。我が国に茶の種が入ったのは、古く奈良朝時代と思われます。下って平安時代には、貴族・僧侶の上流社会の間に喫茶の風が愛用されました。開山が少年時代を過ごされた叡山にも、伝教大師以来、古くから茶との結びつきがありました。この伝統の影響を受けられた開山が、茶種の招来、喫茶の奨励、いままでごく一部の上流社会だけに限られていた茶を、広く一般社会にまで拡大されたということができます。喫茶の法の普及と禅宗の伝来とは深い関係がありました。禅宗僧侶の集団修道生活の規則は、すでに中国において唐代に確立し、これを清規といいます。「清規」とは清浄なる衆僧の規則という意味で、その清規の中に茶礼・点茶・煎茶や茶についての儀式が多くあります。特に座禅の際行う茶礼は、眠気覚ましには特効薬的意味もあって、修道にはなくてはならない行事です。また座禅修行者に限らず、一般の人に対して茶は保健上から良薬であると、茶徳を讃得たのが開山の★『喫茶養生記』です。上下二巻にわたり、喫茶の法、茶樹の栽培、薬効等茶に関する総合的著述になっています。そして「茶は養生の仙薬・延齢の妙術である」という巻頭語の所以を詳述しました。開山は再入宋後、茶種を持ち帰り、筑前の背振山に植えられました。これが★「岩上茶」のおこりだといわれます。また、開山が栂尾の明恵上人に茶種を贈られたことも有名で、★「栂尾茶」の始まりといわています。★「宇治茶」は、この栂尾から移されたものです。茶は今日では日本人の日常生活に欠くことのできない飲料であるばかりでなく、茶道の興隆と共に、東洋的精神の宣揚にも役立っています。建仁寺開山・栄西禅師が日本の茶祖として尊崇されるのはそのためです。