待望のミュージアム(13) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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第1部では、日本に伝わった中国・南宋時代の官窯や龍泉窯の名品を紹介し、陶芸家が手本とした青磁の原点を探ります。


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続く第2部では、器形や色合いの美しさに魅了され、その魅力に少しでも近づこうと努力を重ね、ついには近代陶芸史に名を残すまでになった板谷波山や初代諏訪蘇山、岡部嶺男など11名の物故作家による個性豊かな作品を展示します。なかでも、青磁における表現の可能性を大きく発展させた岡部嶺男については点数を増やしてその功績を検証します。そして第3部では、先達から受け継いだ技術と精神を現代に生かす人間国宝の中島宏から若手作家までの10名の作品により、その奥深さとともに、“青磁”というやきものに込められた陶芸家の想いを探ります。



テーマ展TAMBA NOW+-いま、丹波で活躍する作家たち-

PartⅠ 2015年3月3日(火)~4月12日(日)

PartⅡ 2015年4月15日(水)~5月24日(日)

PartⅢ 2015年5月27日(水)~7月12日(日)


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丹波焼は、平安時代末期に誕生し、緑豊かな自然が残る兵庫県篠山市今田町の地で、今もなお作り続けられ、人々を魅了しています。中世には鮮緑色の自然釉がかかった焼締陶器が、近世にはさまざまな装飾技法や釉薬を駆使したやきものが焼成されました。現在も伝統を受け継ぎ、また新たな造形や技法・意匠などを取り入れた、多様な作品が生み出されています。兵庫陶芸美術館は、この丹波焼のふるさとに2005年10月に開館しました。10周年を迎える本年、開館10周年記念として、夏から冬にかけて3季連続で丹波焼の特別展を開催します。本展はそれらに先駆け、丹波焼のふるさとを制作の場として活躍する作家の作品を通じて、「丹波」の今の姿を幅広く紹介します。3会期のうち、PartⅠでは、丹波焼の伝統的な作り方に、自己の想いを映し出したやきものを生み出し、また後進の指導に当たってきた作家たちの作品。PartⅡでは、伝統を尊重しながら、これまでの丹波焼にはなかった技法やかたちを積極的に取り入れ、現代の「丹波」を牽引する作家たちの作品。PartⅢでは、伝統を意識しながら、みずみずしい感性によって制作に携わる、未来の「丹波」を担う作家たちの作品を展示します。なお、開館10周年にあたる本年、築窯120周年を迎える登窯の修復が進められています。記念すべきこの年に、丹波焼のふるさとでは登窯の修復を支援する事業、イベントが数多く催されています。それらと同じ時期に開催致します本展が、当地活性化のきっかけのひとつとなれば幸いです。


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窯元路地歩き

窯元路地歩きの看板があちこちに立てられているから、とてもわかりやすく、路地にはそれぞれ名前がついています。みおの木(アベマキの木)がある路地は「アベマキ坂」「こやすさん坂」「窯の壷坂」「なかみち通り」「やきもの通り」など、坂道を登ったり、降りたりしながら、窯元をのぞいてみましょう。

丹波立杭焼

瀬戸、常滑、信楽、備前、越前とともに日本六古窯の一つに数えられ、その発祥は平安時代末期から鎌倉時代のはじめといわれています。桃山時代までは「穴窯」が使用されていましたが、慶長16年(1611)ごろ朝鮮式半地上の「登り窯」が導入され、同時期に取り入れられた蹴りロクロ(日本では珍しい立杭独特の左回転ロクロ)とともに、伝統技術を今日に受け継いでいます。当初は、壺や甕(かめ)・すり鉢などが主製品でしたが、江戸時代前期小堀遠州等の指導により、茶入・水指・茶碗など茶器類に多くの名器を生み、後期には篠山藩の保護育成により、直作、一房、花遊、一此等の名工が腕を競って、丹波焼の名を高めました。明治、大正、昭和と受け継がれた丹波焼は、太平洋戦争後の苦境を乗り越え、食器・花器等の民芸品を中心とした作品作りに精進しております。名称については、穴窯時代は小野原焼、登り窯時代になってからは、「丹波焼」又は「立杭焼」と呼ばれてきましたが、昭和53年(1978)「丹波立杭焼」の名称で国の伝統的工芸品指定を受けております。

現存する最古の窯として兵庫県の重要民俗資料に指定されている上立杭の登り窯は、明治28年に造られ、長さ47メートルあります。


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◆【丹波伝統工芸公園「立杭・陶の郷」】◆

669-2135兵庫県篠山市今田町上立杭3079-597-2034

http://www.tanbayaki.com/

日本六古窯の一つ「丹波立杭焼」産地の中心にある丹波伝統工芸公園・立杭陶の郷は、兵庫県の伝統的工芸品である「丹波立杭焼」の振興と篠山市観光の拠点施設です。陶の郷は、自然豊かな丹波焼の郷「立杭」の中心にある丹波焼を「見る」「体験する」「楽しむ」総合施設です。800年以上にわたり受け継がれてきた丹波焼は、瀬戸、常滑、信楽、備前、越前とともに日本六古窯に数えられており、丹波立杭はその中心となる陶器の産地です。


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伝産会館(丹波立杭焼伝統産業会館)

鎌倉~江戸時代の「古丹波」の名品の数々と、現代作家55名の最新作を展示しています。緑青色をした自然釉の美しさや、赤土部釉、白釉壺など、他に類を見ない独特の魅力ある作品が観賞できます。 映像(約30分)による丹波焼の紹介があります。

伝習会館(地域民芸品等保存伝習施設)

「伝統工芸士作品展示室(2階)」、「アートギャラリー丹波」、研修室があります。


・・・「やきものの里」は、まさしく村全体がミュージアムですから、ゆっくりと景色を見るような気分でアートが楽しめ、心が落ち着きます。