兵庫県立考古博物館は、遺跡数日本全国1位である兵庫県の考古学の拠点として2007年10月13日に開設された。博物館には発掘調査を担当する埋蔵文化財調査部が設けられており、国・県等が実施する遺跡の発掘調査・研究と研究成果の展示、およびその活用法・展示手法や情報発信手法の調査研究と資料・情報・ナレッジなど資源の集積、その活動を支える人材「考古楽者」の育成まで行なう。国の史跡に指定されている大中遺跡の隣接地にあり、この史跡を整備して大中遺跡公園(愛称は「播磨大中古代の村」)として公開・管理する役割を担うとともに、従来の展示物を見てもらうという展示物主体の博物館ではなく、来館者に参加し体験してもらう参加体験型博物館として設置運営されており、常時体験学習を実施している。
地階では様々な遺物が収蔵された収蔵庫を見ることのできるスペースや、遺物の整理作業や金属処理といった普段目にすることのできない作業を見ることもできる。エントランスロビーには神戸風月堂のカフェもあり、館外の史跡公園とともに一息つける場所となっている。
シンボルマークのデザインはデザイナーの山田崇雄氏によるものです。モチーフとして、優しさと親しさ、愛らしさに満ち、将来に希望を託す「こどもの手」を使いました。下方への手は過去を探る手、上方への手は未来をつかむ手です。「Past&Future」の言葉とともに、兵庫県立考古博物館は過去の営みをとおして未来を創造します。
【参考】昭和設計 http://www.showa-sekkei.co.jp/jp/
博物館は、弥生時代の遺跡で竪穴式住居の復元された大中遺跡公園に、考古学を研究し楽しむ拠点施設して整備された。遺跡公園の古代環境形成に寄与するべく、建物は地中に埋没させて日本古来の種「チガヤ」を植え、「古代の丘」創出を目指した。また、歴史を伝える「地層」をイメージ化したシンボリックな「地層の壁」を設え、博物館と公園の回遊性を高めている。「参加体験型博物館」の実現地層の壁に沿って展示室や体験学習室などを分散配置し、アトリウムを介して自由に往来できる空間構成を行った。発掘疑似体験をはじめ、ハンズ・オン展示の展開、遺物の組み立て作業をダイナミックに見せる設えなど、考古学を体感できる「参加体験型博物館」を実現している。
◆「大中遺跡公園」/675-0142兵庫県加古郡播磨町大中
http://www.town.harima.lg.jp/profile_shisetsu_shiryokan_iseki_annai
「播磨大中古代の村(大中遺跡公園)」は、「オポナカムラ(弥生語で『大中村』の意)」として親しまれています。大中遺跡の出土品は、播磨町郷土資料館に展示されています。「であいのみち」は、別府鉄道(昭和59年2月1日廃線)線路跡をJR土山駅から郷土資料館まで遊歩道として整備したもので、四季折々の花を楽しむことができます。また、「であいのみち」は「歴史との出会いミュージアムロード」として再整備され、6つのタイムトンネルゲートと歴史上の出来事を記した解説板、縁石には25mごとに100年さかのぼるマイルストーン(タイル)がはられ、大中遺跡までの2000年の時間旅行を楽しむことができます。
・・・「播磨町郷土資料館」もありました。