「関西大学簡文館」の一番古い部分は昭和3(1928)年に図書館として建築されました。その後、数度にわたって増改築を受けましたが、最も大きな工事は昭和30(1955)年、関西大学創立70周年記念事業の一環として実施されました。このとき建築家・村野藤吾氏が設計を行っています。現在、関西大学博物館の展示室となっている円形建物がこのときに増築されました。昭和60(1985)年、図書館機能が新たに完成した総合図書館へ移転したあとへ研究所(東西学術研究所・考古学等資料室・人権問題研究室)が入りました。「簡文館」という名称も、このときに付けられました。その後、平成6(1994)年に関西大学博物館が開設され、「関西大学簡文館」の新たな活用が始まりました。平成18(2006)年4月、東西学術研究所が児島惟謙館へ移転し、その跡地に大学の歴史資料を展示する年史資料展示室が設置され(10月)、現在は博物館と相まって関西大学の文化ゾーンを形成しています。
1階正面玄関には、藤ノ木古墳石棺模型が展示されています。
年史資料展示室
明治19(1886)年の創立から現在までの関西大学の歴史を映像とさまざまな資料でわかりやすく説明、展示しています。
第1展示室には、縄文時代から古墳時代、奈良・平安時代頃までの考古学資料を常設展示。大阪府藤井寺市国府遺跡出土資料、奈良県天理市渋谷出土の石枕など、合計16点の重要文化財を展示。
第2展示室では、春季企画展や博物館実習展などを開催。企画展開催時期以外は、浅野忠義公具足や玳瑁螺鈿合子など、博物館所蔵の工芸品を展示。
・・・存分に楽しませていただきました。