●まちなか施設に現代アート/若手育成で茨木市
現代アートが公共施設をジャック?芸術文化のまちをめざす茨木市が若手芸術家を育てようと、市役所や図書館などの施設を作品発表の場として提供している。主催者は「アートが街に溶け込み、当たり前の風景になれば」と期待を寄せる。「なんやこれ」。茨木市駅前4丁目の市民会館前を自転車で通りがかった子どもたちが目を丸くした。玄関前の階段下の空間に、なぜか湯船が置かれ、中にはおじいさんのパネル。奥には、背景画としてピンク色の富士山に、フランシスコ・ザビエルの肖像まで描かれている。大阪市の芸術家集団「NN.P.O」が制作した現代アート「いばらき風呂ンティア~どこもかしこもホームです~」で、市と市民団体「茨木芸術中心」が企画した「ハブ・イバラキ・アート・コンペティション」の出品作品の一つ。説明書きには「顔と顔を合わせて、みんなでいい湯だなと笑い合える、『ホーム』の提案」とあった。
★作品公開/2014年3月7日(金)~9月上旬
①生涯学習センター/中島麦「B E Y O N D ~コチラとムコウi n 茨木~」
②市民体育館/小宮太郎「s h i m i n t a i i k u k a n」
③市民総合センター/山城優摩「d e s k w o r k」
④市民会館/N N P O 「いばらき風呂ンティア~ どこもかしこもホームです~」
⑤ローズW A M/藤本絢子「ローズゲート」
⑥中央図書館/稲垣元則「P o n d」
⑦福祉文化会館/高木義隆「『記憶の学校』I B A R A K I」
★平成元年(1989)10月26日「市民総合センター(クリエイトセンター)」オープン
567-0888茨木市駅前四丁目6番16号/072-624-1726
その時に、木村光佑さん制作のステンレス・モニュメントが設置されました=「無題」平和、文化、自然との調和を大切にする心をもって、未来に大きくはばたけるようにとの願いがこめられています。
★さらに、市内の子どもたちの作品をタイルにした「歩道絵画」も設置されています。
★茨木市市民会館(愛称:ユーアイホール)
567-0888茨木市駅前四丁目7番50号/072-623-3962
ユーアイホール前・噴水広場にある「友愛の像~出会い~」も木村光佑さんの制作で、昭和62年(1987)10年に設置されました。銅鐸をアレンジし、人と人との出会いを表現。出会いこそ、友愛、相互理解、平和につながるとの願いがこめられています。
●平成21年度彫刻設置事業「変様ー空へ」制作:林宰久
まるで重力が無くなったかのように浮き上がって見えたり、時間が一瞬止まったかのように感じられたり、或いは思わず手で支えたくなるようなアンバランスに静止する空間を創ることを考えています。茨木市民の憩いの場に心地よい刺激となれば幸いです。
・・・新しいアートと古いアートが、美しく楽しく街のハーモニーとなって響いています。
・・・さて、茨木市にある3つ目の文学ミュージアムへ。
◆追手門学院大学
567-8502茨木市西安威2丁目1番15号/072-641-9608
追手門学院は、1888 年(明治21 年)に大阪鎮台の司令官高島鞆之助中将が創設した大阪偕行社附属小学校から始まっています。第2次世界大戦の終戦に伴って「大阪偕行社学院」は解散し、法人名を「追手門学院」と改めました。追手門の名称は、その所在が大阪城の西北三の丸跡にあることから、大阪城の表門「追手門」にちなんだものです。1950年(昭和25年)には高等学部が開設され、小・中・高3 学部の総合学院となりました。大学は追手門学院創立80周年記念事業の1つとして開設が計画され、、1966年に2学部(経済学部・文学部)4学科の追手門学院大学が現在地茨木の将軍山に設置されました。追手門学院大学は創立以来40数年、約4万人に及ぶ卒業生を送り出すとともに、現在では5学部8学科と大学院修士課程4研究科および大学院博士課程2 研究科を擁し、学生数6300人におよぶ人文・社会科学系中規模総合大学になっています。偕行社以来の教育理念は、120周年を期に「独立自彊・社会有為~自由と調和の人間教育をめざして~」と整えられましたが、創立以来自ら学び、行動して社会に役立つ人材の養成をめざしているのです。おってもんと促音「っ」を入れて呼称されがちですが、正しくはおうてもんです。
追手門学院は2008年に創立120周年と大学創立40周年を迎えました。これを記念して学院を挙げて発展計画を進めております。先に示した大学学部の一連の改組・転換はそのソフト面ですが、それを支えるハードの面でも全学院リニューアル計画が進行しています。大学は体育館の全面改修、駐車場、バス乗り場、グラウンドの整備、研究棟の耐震補強、大学正門の整備と正門から学舎へのさくら径の整備などでその面目を一新しております。また図書館はリニューアルを行って、本学1期生である宮本輝氏を記念した「宮本輝ミュージアム」を設置しました。さらに、ゼミが行える教育研究室を多数備えた11階建ての中央棟、多彩なメディア設備を備えた大教室が集まる6号館は2007年春竣工しました。
※松籟庵
1976年日本文化研修道場(松籟庵)竣工.。松下幸之助氏からの拠金をもとに建設され、7月裏千家井口海仙氏指導により茶室開きが行われ、松下幸之助氏揮毫の「松籟庵」の扁額が掲げられた。6畳と8畳と水屋。2006年には裏千家家元肝いりで大々的に改装しました。
※三菱地所設計
1号館は、1967年(昭和42年)に竣工し大学創設時からキャンパスのシンボルとして愛されてきた旧1号館の建替えです。先の中央棟・6号館とともにキャンパスの統一感を保ち、近接する周辺建物からの見る見られる関係に配慮しながらも、独立した建築として高いシンボル性が求められました。大学の事務を執り行うための機能性と、大学を訪れる人の心に残るデザインとの両立をめざしました。外壁に校章のモチーフであり、またキャンパスのシンボルツリーでもあるサクラをモチーフとしたアルミキャスト製面格子にて覆い、一年を通して満開に咲くオフィスを実現しました。このサクラのアルミキャストは、外部ルーバーとしての機能を発揮する目的で設置、日射遮蔽に効果的な役割を果たしています。窓周りのスキン構成の検討(右下 侵入熱量のシミュレーション参照)を行い、本計画では、外部ルーバー+Low-e複層ガラス+ロールスクリーンを採用し、一般的なダブルスキンよりも効果的な日射負荷低減が可能となりました。また、作用温度(OT)の検討を行いペリメーター部分の輻射熱環境の改善を図っています。サクラのアルミキャストは、環境に配慮しアルミ缶などの廃材再生材を使用しています。また、今回の鋳造法においては型枠に砂を用いており、何度も型枠の再生使用が可能な環境にも配慮した鋳造法です。また、伝統工芸を手掛ける工房とのコラボレーションにより、建築では初めて両面のサクラ模様を実現しています。事務室空間と学生が賑わうキャンパスとの緩衝効果とともに、深みのあるファサードは屋上緑化の前庭空間を彩っています。図書館は、耐震性能の向上と利用頻度の向上を目指し、大規模な改修を行い、建物の長寿命化を図っています。新しく「宮本輝ミュージアム」という機能を加え、学外からの利用頻度も増し、活性化が実現しています。また、松下幸之助氏寄贈の茶室「松籟庵」についてもリニューアルを施し、前庭空間を一新することによりキャンパス空間と新しい関係が生まれました。ハードとソフトの長寿命化は、これからの地球に大切な考え方であると実感いたしました。