かはっ(12) | すくらんぶるアートヴィレッジ

すくらんぶるアートヴィレッジ

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

稲むらの火(8)


すくらんぶるアートヴィレッジ(略称:SAV)-ひげ1


最後に・・・東濱口家へ


すくらんぶるアートヴィレッジ(略称:SAV)-ひげ2


■東濱口家

ヤマサ醤油の濱口家と同族で、ヒゲタ醤油は代々吉右衛門を名乗ることが多い。初代の濱口吉右衛門はヤマサの初代の濱口儀兵衛の兄である。


すくらんぶるアートヴィレッジ(略称:SAV)-ひげ3


1616年(元和2年)、田中玄番が銚子の地にしょうゆ業を創業した当時のマークは、田中家の屋号「入山田」でした。マークの「田」にヒゲがついたのには二説あります。一つは、田中玄蕃の夢枕に現れ、しょうゆ造りに適した水源を教えてくれた「ヒゲ」の仙人に感謝の意を表したとする説です。また、元禄の頃(1688~1704年)、「入山田」のマークを書いていた時、「田」の上端から墨汁が垂れてヒゲのようになり、他の端も同じようにしたらおもしろい図案になったので、以後これを印にしたという説もあります。いずれにしても、「田」にヒゲがついてから「ヒゲタ」と呼ばれるようになりました。時は流れて江戸末期の1864年(元治元年)、物価高に悩んだ幕府は、市場に値下げ令を発しました。しかし、ヒゲタを含む銚子と野田の7銘柄は「最上醤油」という名称とともに従来の価格で販売することが許されたのです。そのお墨付きが、マーク左上の「上」。品質を約束する目印として、今も確かに受け継がれています。


■東濱口家邸宅

和歌山県広川町の濱口家邸宅が平成22年3月、和歌山県文化財保護条例により和歌山県指定文化財に指定されました。「江戸中期から近代にかけて屋敷地内が発展する過程をよく示している点で貴重な建物である。」との評価をいただきました。 

●本宅について

今から約300年前の宝永4年(1707年)、西の浜にあった住居を津波によって損失。その直後、初代濱口吉右衛門(忠豊)によって場所を仲町に移し再建されたのが本宅です。本宅は本瓦葺き屋根、間口5間、奥行4間、1間半の土間を備えたつし二階建の木造住宅です。上部は漆喰で塗り固めるなど、広・湯浅における江戸期の町家と同様の様式をとっています。 

●本座敷について

約200年前の1820年頃、6代目吉右衛門(矩義)によって建てられた建物で、本宅の拡張・増築として捉えることができます。本宅が典型的な町屋であったのとは対照的に、本座敷は様々な意匠がちりばめられ、書院座敷など、江戸期には武士階級に限り許された造りとなっています。これは、歴代当主による家業への努力が認められ「御勘定奉行直支配」という最高ランクの地士の位を紀州藩から授けられた賜物、と伝え聞きます。建物は木造平屋建で、入母屋、本瓦葺の屋根、門と玄関を備え、茶室、仏間、座敷の3つの部屋が直列する平面構成を持っています。なお、本座敷には安政の津波による浸水跡が残されており、災害を物語る遺構のひとつでもあります。

●三階建座敷について

約100年前の明治の末期、9代目吉右衛門(容所)によって建てられた木造3階建ての迎賓施設です。設計・施工は広村の大工、竹中サイチロウと伝えられ、最高高さ12メートル超、湯浅・広の町並みのなかでも際立つ建物のひとつであります。1階は給仕のためのサービススペース、2階は庭園を楽しむ居住性の高い接客空間、3階は海を眺める大規模な接客空間という3層から構成されています。伝統的な形式に捉われず、欧米文化、近代技術を取り入れながら、地元大工の創意によって生み出された建物と言われております。


■東濱植林

明治の中ごろ九代濱口吉右衞門(容所)が政界、財界で活躍するなか、植林事業が国家百年の計に大切なことを説いて、自ら郷里の和歌山県を中心に山林経営に努めた事が始まりです。その後、九州でも山林経営を始め、今では和歌山と九州合わせて約1,450haの山林を所有しています。これらを「東濱の森」として、代々大切に育てています。


すくらんぶるアートヴィレッジ(略称:SAV)-ひげ4


■しょうゆ「稲むらの火」お土産に 和歌山の施設で人気

和歌山県広川町広の防災学習施設「稲むらの火の館」で、オリジナルのしょうゆ「稲むらの火」(360ミリリットル入り、1瓶650円)がお土産として人気を集めている。「稲むらの火」の物語のモデルとなった広川町出身の実業家・政治家、浜口梧陵(ごりょう)(1820~85)が7代目経営者を務めたヤマサ醤油(しょうゆ=千葉県銚子市)が製造している。2007年4月に施設がオープンした際、式典出席者に記念品として贈るために初めてつくった。その後、施設の職員や売店従業員から「土産品として長く置かせてほしい」という要望がヤマサ醤油にあったのに応じ、生産ラインに乗せて製造することにした。ラベルと箱には絵本「津波!!命を救った稲むらの火」(汐文社)の絵を描いたイラストレーター高村忠範さんが、襲いくる津波と炎を上げる稲の束の迫力ある絵を描いている。物語の由来の説明文も印刷されている。原料の大豆、小麦、食塩はいずれも国産だけを使った本醸造の濃い口しょうゆ。稲むらの火の館と銚子市の本社の2カ所だけで販売している。


すくらんぶるアートヴィレッジ(略称:SAV)-ひげ5


施設の入館者は2011年4~10月の7カ月で2万6525人。昨年度1年間の2万490人を上回った。学校、自治体、研究機関など県外からの団体客も多く、しょうゆを12本入りの箱ごと買っていく人もいるという。施設の開館時間は午前10時~午後5時(入館は午後4時まで)。月・火曜休館(祝日の場合は開館)。


・・・今回の訪問は、予想以上の感動と成果(お土産)を得ることができました。多くの方々に知っていただき、ぜひ行っていただきたいと思います。