大正ロマン(8)
■ナショナルキッド
1960年(昭和35年)8月4日~1961年4月27日放映、全4部全39回、日本教育テレビ。当時、新東宝で助監督や脚本を書いていた大貫正義(現・大貫雅吉志)が、東映のプロデューサーをしていた学友の依頼を受けて作上げたスーパーヒーローで、東映初の本格的SFヒーローとなる。このナショナルキッドは、1957年~1959年に新東宝で製作された映画・スーパージャイアンツのTV版とも云える作品で、これに月光仮面のようにマスクで顔を隠し正体をふせ、レイガン(光線銃)を持たせたという優れものである。大貫は、陸・海・空の三部作の構想をもち、キッドのキャラクター、敵方のスタイルなどを絵にし、原作(貴瀬川実)・脚本(谷井敬)・主題歌(作詞:大貫正義)と一人三役でスタートした(監督も依頼されたが新東宝在籍のためことわる)。この結果、主題歌の作詞が素晴らしく、1番:第1部インカ族の来襲、2番:第2部海底魔王ネルコン、3番:第3部地底魔城を連想させる、宇宙・海・地底を表現している。
タイトルはスーパーキッドとなる予定であったが、TV放映スポンサー・松下電器より新製品ハイパー乾電池にちなみハイパーキッドにして欲しいと要望があり、話はこじれたものの、最終的にナショナルキッドにおちつく。
東映は、この原作を気入り、監督を赤坂長義(スーパージャイアンツ8部9部の監督)に、美術を成田亨に依頼し、ブルーバック使用の本格的特撮(キッドの飛行シーンで威力を発揮)を駆使し、七色仮面と同様に破格の製作費をかけて製作した。第1部は特に素晴らしい出来となり、大人気を呼び、第3部のストーリーを2部に分けて計4部製作される。4部のストーリーは宮川一郎(スーパージャイアンツの脚本家)が担当する。
マンガは、一峰大二の作画により、月刊誌・ぼくら(1960年7月~1961年12月)に連載され人気を博し、TV放映が終了しても続き、昆虫戦士の巻、ターザン博士の巻もある(この2作は、一峰のオリジナル)。
■「20センチュリー・ボーイ」(20th Century Boy)
マーク・ボランによって書かれたT・レックスの楽曲。1973年にシングルとしてリリースされ、全英シングルチャートで3位を獲得した。オリジナル・スタジオ・アルバムには収録されなかったが、1973年のアルバム『タンクス』のリイシュー盤にボーナス・トラックとして収録された。マーク・ボランの死から14年後の1991年にクリス・ハートウィル監督ブラッド・ピット主演のリーバイスのコマーシャルに使われ、1991年の全英トップ20にランクインしている。またウィスキーのジェムソンのテレビ広告では演奏にハープが追加されたものが使用された。SFミステリー漫画『20世紀少年』のテーマ・ソングとなっている。
■忍者ハットリくん